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2009年11月 2日 (月)

テレビで新聞は読まない

 ちょっと古いハナシだが、NTTコミュニケーションズと毎日新聞社が、テレビ向けに新聞紙面を配信するサービスの実験をしているが、これはダメだと思う。

 1,2年前に、東京駅だかどこかのイベントエリアでテレビ画面に新聞紙面を表示するデモをしていて、実際に見たことがあるのだが、これは新聞も読まず、インターネットでニュースの検索もしない人間が、頭の中で想像しただけで作ったのだろうと感じた。

 まず、今のテレビ画面というのは、サイズだけは大きくなっているものの、フルハイビジョンであっても紙の新聞に比べると解像度は桁違いに低い。実際に記事を読もうとすると、記事の選択・拡大が欠かせないことになる。実際の紙の新聞であればちょっと視線を移すだけですむことが、テレビだと何段階もの操作をしなければならない。

 また、大画面になって新聞紙よりもサイズが大きくなったかもしれないが、通常の視聴位置は画面サイズの拡大に比例してテレビから離れることになる。結局のところ、見た目は実際の新聞紙よりもはるかに小さくなるから、とても見づらい。

 さらに、家族と同居している状況で、テレビで新聞を見たりするかということもある。

 他方、ニュースの関連情報をインターネットで調べるということになると、テレビのブラウザというのはパソコンのブラウザに比べて操作性でも機能でも比較にならないので、まともな調べ物では使いものにならない。だったら最初からパソコンで読めばいいだけのこと。

 結局のところ、せいぜい見出しを確認する程度の役にしか立たないのだが、新聞にその程度の関心しかないのなら電車の中で週刊誌の吊り広告を眺めるだけでも十分だろう。まったく必要性の感じられないサービスだ。

2009年10月28日 (水)

WiMAXでもカーナビはシンクライアントになったりしない

 適当なホラを吹いてるだけなのだろうから目くじらを立てるまでもないのだが、とりあえず脊髄反射で。

 こちらの記事によるとUQコミュニケーションズの社長が、カーナビにWiMAXを搭載することで、カーナビがシンクライアントになると言ったそうだ。シンクライアントということなので、サーバ側でほとんどの処理をして、車載機器の方では表示のみということ。それほどまでにWiMAXの通信が高速だと言いたいのだろうが・・・ほんとにそんなことを言っても大丈夫かよ?

 WiMAXのだいぶ後から出てくるLTEも、無責任なマスメディアの記事では「光ファイバ並み」とか書かれることが多いのだが、最大手のNTTドコモも含めて世界のどこの通信事業者も絶対にそんなことは言わない。そう簡単に通信帯域を増やすことができないことは、通信事業者自身がいちばん知っているからだ。

 なのにUQコミュニケーションズのこの発言は・・・きっと彼らは責任のある通信事業者じゃないのだろうよ。

 カーナビのシンクライアント化が困難であることは、最悪の状況を考えてみればすぐに分かる。
 高速道路などで渋滞しているとき、一つの基地局のセルには1000台くらいの自動車が入る。カーナビの普及率は50%近いので、500台のくらいのカーナビ端末が基地局のセル内にある。すべてのカーナビが通信帯域を共有するなら、アナログモデムほども帯域を使えないだろう。こんな状態で画像表示の多いカーナビの処理をシンクライアント化したら、使いものにならないことは明らかだ。

 UQ WiMAXを使う人がほとんどいなければ、カーナビのシンクライアント化も可能だろう。その場合、UQコミュニケーションズ自体が破綻せざるを得ない。そう考えると、この記事の内容は実に皮肉で面白いと思うのだがどうだろうか。

フレッツ光ネクストの日立製ルータの次期CPU

 フレッツ光ネクストの住電製ルータの次期CPUについては、以前に書いたが、今度は日立製ルータの情報。

 Mindspeed Technology の発表資料によると、日立がNTTのFTTHサービス向けのルータの次期CPUとして、同社のComcertoファミリーを採用したとのこと。説明からすると、ARM11のデュアルコアを搭載した製品のようだ。

 ARM11のデュアルコアであるというだけでなく、メディアプロセッサ的な機能まで含んでいるところも住電で採用されるCPUと共通しており、CPUIのブロック図を見ていると、ルータにどんな機能が搭載されるのか興味がわく。

訂正:こっちの「メディア」はIPパケットのことだった。ってことは、住電の方のグラフィックスエンジンとかは、たまたま入ってただけってことか。残念。

2009年10月21日 (水)

韓国版WiMAXの悲惨

 日経エレクトロニクスの10/19号に韓国版WiMAXであるWibroの記事が出ている。曰く、「韓国版WiMAX、最後の賭けに出る」とかで、3年かかって25万しか契約がないそうだ。うまくいってないことは聞いていたが、ここまでひどいとは。

 裏付けをとるために他の記事をあさったら、契約数が30万以下という記事も。この記事中には、WiMAXだけじゃなくIPTVも目標を大幅に割っていることも書かれていて面白い。
 起死回生の策として、従来データ通信のみだったのを音声通話も出来るようにすることが挙げられている。

 音声通話で復活するかどうかは分からないが、データ通信のみのサービスでは、契約数を大幅に拡大するのは難しいということはありそうだ。
 翻って、日本のUQ WiMAXはどうなるだろうか。資本力を活かしてエリア拡大は急なようだが、はたしてユーザ数は十分に獲得できるのだろうか。

 WiMAXも含めて、携帯電話網はLTEであっても通信帯域に余裕があるわけではなく、収益的には大量のデータ通信を行うユーザは良いユーザではない。ヘビーユーザが多ければ、通常の携帯電話のデータ通信プランよりも料金設定を高くしないと、事業として立ちゆかなくなる。UQ WiMAXの料金設定は、とくに高くなっていないのだが、はたしてうまくいくのか興味のあるところだ。

2009年10月20日 (火)

Googleブログ検索のNGワード?

 Google八分というのはあるが、ブログの検索でも、特定の文言で検索対象から外されることがあるようだ。

 このブログは備忘録も兼ねていて、あとから参照したいことがあるとGoogleから検索して情報を掘り返したりしている。話題がコアなこともあって、キーワードによっては検索の上位に出てくる記事も少なくない。それが、先月末から先週くらいまで、Googleの検索でヒットしなくなっていた。

 きっかけは、あるエントリの最後に書いた、「豆腐の角に頭をぶつけてXXXXXXしまえ」のXXXXXXの部分らしい。下品な表現であることは確かだが、誰かを攻撃しているわけでもなく、有害情報というわけでもない。それでも検索対象から外すというのは、なかなか謎な動作だ。
 Googleは私企業ではあるが、検索市場でのシェアの圧倒的な大きさを考えるなら、恣意的な振る舞いは許されないのではないかと思う。とはいうものの、「恣意的でない公平な検索」というのがどうゆうものかはよく分からなかったりするのだが。

2009年10月16日 (金)

PCのCPU換装

 Epson Direct の MR-3300 を使っているのだが、購入時にできるだけ安い構成にしていて、だんだん窮屈になってきたので、あれこれ拡張。

 まず、メモリーが1GBだったのを2GB追加して3GBに。

 続いて、オンボードのG35グラフィックスを LEADTEK PX9500GT に。これだけで、トータルのベンチマークが4割増しくらいに。

 さらに、CPUが Pentium Dual Core E2160 (1.8GHz) だったのを、Quad Core Q9550 (2.83GHz)に。これで、ベンチマークは3倍くらいになった。

ちょっとはまったのが、CPU換装でBIOSアップデートが必要だったこと。

 MR-3300の仕様を検索すると、Q9550が対応CPUに挙がっているので油断してしまったのだが、CPUを交換して電源を入れてみると、BIOS画面すら出ない。
 あれー? なんでだっけ? これって、CPUが壊れてるか、クロックが合ってないかだよなー、対応CPUに入ってるんだけどなー、2万円ドブに捨てたかー?、としばし悩む。

 そういえば、むかしCPUを変えたらマザーのジャンパー変更したっけが、あれってどこ行ったんだっけ? などと正解に近づきながら、なかなか気がつかない。夜遅くなったし、酒も回ってきたので、とりあえず寝る。

 んでもって、一晩寝たら気がついた。かなり昔に、マザーのジャンパーフリー化とかいうことで、BIOSで自己診断して自動設定するようになったので、BIOSが認識しないCPUだと設定ができなくて起動しないわけだ。ウチのMR-3300は初期のモデルで、購入した時点ではQ9550なんて存在しなかったんだから、認識できるわけないよな、などとようやく思い出してエプソンのサイトを見たら新しいBIOSが出ていた。これを入れてめでたく解決。

 それにしても、Z80の頃からリアルタイムでマイコン/パソコンの発展を間近で見てきたのに、ちょっとブランクがあっただけで、すっかり忘れてしまうとは。こうゆうのは、やっぱ一般向けじゃないよな。

2009年10月14日 (水)

今年のつくばフォーラムはめぼしいものなし

 アクセス網の部分は、GE-PONの10Gbps対応があったものの、取り立てて言うほどのものは無し。AOFクロージャとかFASコネクタなどは2年くらい前から展示されていたものなので、基本的には目立った進歩はしていない。AOFクロージャによって、光ファイバの架線状態はメタルの電話線と同じような設置形態になっていることから、技術的には完成に近づいていると思っていたが、まさにそうなのだろう。今後は、細かいところで作業効率を改善していくことになるらしい。

 アクセス網の改良は地道に進んでいくとして、事業的には、光ファイバの敷設が一段落したことで、今後はサービスの拡大に重点を移していくということのようだ。だが、具体的な内容が見えない。フレッツ光ネクストとか、フレッツ・テレビ、ひかりTVをはじめとして、SaaS的なサービスまで、とりあえずサービスの数は増えてきているものの、肝心のネットワークの通信機能をどうユーザに使わせていくかが、まったく示されていない。

 NTTとしてはすべて自分でコントロールしたいのだろうが、通信インタフェースを公開してアプリケーションが自由に開発されるようにした方が、発展が早いだろうに。安全確実な通信を保証することに対して対価を得る、それが通信事業者の王道ってもんだろう。

2009年10月13日 (火)

明日はNTTのつくばフォーラム

 NTTのアクセス網に関する様々な技術が見られる。ほとんど門外漢なので、素人レベルで面白がっているだけなのだが。

 この何年かは、FTTHの架線・宅内配線技術が毎年のように変わってきたのだが、光クロージャなどを見ていると、そろそろ完成の域に近づいているように思われるので、今年はそっち方向の展示は減るのではないかと予想している。
 ま、行ってみてのお楽しみ。

 個人的にはバケット車に乗ってみたいと毎年思っているのだが、さすがにこの歳ではできんわ。

2009年9月30日 (水)

フレッツ光ネクストに下り200Mbpsのハイスピードタイプ?

 以前から噂のあったフレッツ光の帯域拡大が、光ネクストの新しいタイプのサービスとして発表されている。

 従来の光ネクストと同じ月額料金で、下り帯域を最大200Mbpsに拡大して、その名も「フレッツ光ネクスト ハイスピードタイプ」と。う~ん、これってユーザにとって何か意味があるのか?

 インターネットへのアクセスは、ISPとの接続部分がボトルネックになるので、アクセス部分の帯域は100Mbpsですら使い切れない。なので、200Mbpsだろうか1Gbpsだろうが変わりはない。NTTの設備としては、電話局に設置された光ファイバの帯域分配をするコントローラのパラメータを変更するだけなので、何も変わるところはない。

 結局のところ、下りの最大帯域が大きくなって名前は変わっただけで、ユーザにしてみれば従来のサービスとほとんど変わらない。
 要は、下りの帯域を拡大してやったんだから、値下げはしないよと言い張ってるというわけだ。まぁ、そもそもはカタログスペックだけでサービスを判断するユーザが愚かなのだが、そんな愚かさにあわせたサービスを出さなくてもいいんじゃないかと思うんだけどねぇ。

 あるいは、フレッツスクエアの映像配信とか、ひかりTVとかのストリーミングで帯域が足りなくなってきてるユーザが多かったりするんだろうか? まさかね。

2009年9月27日 (日)

FTTHの5割超えで期待するEnd-to-Endアプリの復活

 総務省の発表によると、ブロードバンド契約数に占めるシェアでFTTHが過半数になったそうだ。ブロードバンドならFTTHがあたりまえになりつつあるわけで、Bフレッツでもフレッツテレビでも、地域でサービスが始まると真っ先に契約してきた新しもの好きとしては、少々寂しい気もするような。

 ここまでFTTHが普通になったからには、やはりその能力を活かした使い方をしたいもの。特徴は、高速大容量の通信が双方向でできることだ。

 今のインターネットで不自然だと思うのは、メールにせよWebにせよ、ネットワーク上のサーバから情報をダウンロードする形の通信がほとんどであること。
 初期のインターネットでは、すべての参加端末が対等であって、端末間の双方向の通信が自由に行われていた。そのような環境で、様々なアプリケーションが作られていた。
 ADSLというアクセス回線とISPによるインターネット接続サービスは、インターネットを一般ユーザに普及させるのに大きな役割を果たしたのだが、同時に上り下りで非対称の通信速度とNATによるEnd-to-Endの到達性の破壊を持ち込んでしまった。その結果、インターネットといえばメールとWebくらいしか思い浮かばない、アプリケーションにとって貧困な環境に変えてしまったのだ。

 FTTHの普及は、そういった環境を大きく変える可能性がある。特に、シェアの大きいNTTのNGNサービスが、その本来の役割をきちんと提供してくれることを期待したい。
 双方向の大容量通信は、各家庭と電話局との間では実現できている。今はNTTのNGN網とISPとの接続部分で帯域制限されてしまっているが、それに対しては、ネイティブ方式のIPv6接続サービスの網内折り返し機能を利用することで、ISPの制約から解放されるだろう。IPv6接続サービスでは、NATという障害もなくなる。

 P2P通信と言うと今ではファイル共有のイメージになりがちだが、もともとは端末間で直接通信をすることを指す。FTTHの5割超えについては、単に高速通信の普及と言うだけでなく、インターネットの基本であったP2Pのアプリケーションの復活と繁栄が始まる契機となると予想している。

2009年9月20日 (日)

ウィルコムが経営危機 : トンネルは抜けられないのか

 ウィルコムが債務返済期限の延長を要請したなど、経営危機を報じるニュースが流れている。マイクロセル方式のインフラを持っているウィルコムは、emobileやUQWiMAXはもちろん、ドコモやソフトバンクなどの通常の携帯電話事業者に比べて、技術的には優位にある。

 マイクロセル方式は、ユーザが増えても速度が低下しにくい。準備中のXGPが本格的に立ち上がれば、他社のような「バリ3圏外」とか「最大7Mbps実効ISDN以下」みたいなことが起きにくいので、圧倒的に優位なサービスになる。

 emobileなんかも、ユーザが増えたことで高速通信が幻想であったことが見えてきているのだから、ウィルコムももう少し頑張れば息を吹き返せるはず。なんとかトンネルを抜けて欲しいところだ。

2009年9月19日 (土)

フレッツ光ネクスト 住電製ルータの次期CPUはARM11コア?

 RT-S300SEなど、フレッツ光ネクストの住電製ルータの現行機種のCPUは、MIPS64デュアルコアの Cavium OCTEON CN5020 なのだが、この次はどうやら ARM11コアになるらしい

 ルータに搭載される機能から考えるとデュアルコアは踏襲されるだろうから、発表中の記述にあるとおり、ECONA CNS3420 になるのだろう。

 CPU性能は動作周波数によるのでどうなるか分からないのだが、ARMコアにするからには消費電力は下がるんじゃないだろうか。

 コアはさておき、周辺デバイスがてんこ盛りなのが面白い。OCTEONはルータを想定した通信プロセッサという感じだったが、ECONAの方は、ネットワークカメラなど応用範囲がもう少し広がっている。ブロック図には、SATA、RAIDコントローラ、グラフィックスエンジンなど、面白げなものが見える。
 ルータでは使われることのない機能だろうが、もし活用したらどんなルータができるかと妄想に浸ってみるのも面白かろう。

2009年9月18日 (金)

NTTデータがNGNを利用した認証技術? 何かヘンだ

 NTTデータが、NGNの回線情報を利用した認証機能を発表している。だが、これはかなり奇妙だ。

 そもそも認証機能ってのは、NGNの基本機能であるべきじゃないのか。NGNを運営するNTT東西が提供しないといけない機能なのに、なぜ部外者のNTTデータのサービスなのか?

 だいたい回線情報ってのは、各家庭に引き込まれるFTTHの回線を識別するためのIDであって、NGN以前のBフレッツの頃から存在していてNGNとは関係ないものだ。そんなものに対して、わざわざ「NGNの~」と枕詞をつけるなんて、かなりインチキくさい。

 さらに、各世帯を唯一に識別できてしまう回線情報を、認証のためとはいえ他者に提供してしまうのも非常に問題がある。このサービスの詳細は分からないのだが、少なくとも回線情報をサービス事業者に直接提示せずに認証をすることは可能なはずだ。回線情報を提供してしまっているとしたら、とんでもない仕様だ。

 こんなわけの分からないグダグダの形でNGNを展開していくのなら、いっそのことNTT東西は光ファイバを敷設するだけにして、サービスはKDDIにでもソフトバンクにでも任せとけばいいんだ。

2009年9月17日 (木)

NTT再編はどうなる

 就任したばかりの原口総務大臣が、NTT再編に関して発言しているが、分割するにしろしないにしろ、できるだけ早いうちに結論を出して欲しいところ。せっかく構築したFTTHインフラをそのまま放置状態で、何も新しいサービスをしようとしないNTTにはうんざりだ。

 シェアが独占状態になるなら、料金設定を抑えりゃいいだけで、競争の存在は必須じゃない。

2009年9月 6日 (日)

Google AdSense をやめた

 このブログに表示していた Google AdSense をやめた。
 AdSense ってのがどんなものか知りたくて始めてみたのだが、一通り体験してみたあとは関心が無くなって、何もメンテせずに放置していたもの。

 開始して14ヶ月だが、その間に広告がクリックされた回数は10回で、収益は$4と少し。自分でも広告をクリックした記憶はほとんど無いし、このブログの内容も広告向けとは言い難いから、まぁこんなもんだろうなという感想。

 AdSenseの開始・退会の手続きがちょっと面倒で、特に退会の方は、AdSenseアカウント関係の情報をあちこちから拾い集めてこないといけない。実際のところは5分もしないで完了できるのでたいした手間じゃないのだが、なんとなくお役所に行ってあちこちの窓口をたらい回しにされている気分がする。
 金もらおうってんだからあたりまえなんだけどね。

2009年8月28日 (金)

NTT-NGNのネイティブ接続事業者選定

 NTT-NGNのIPv6接続で、ネイティブ接続をする事業者は、8/21が締め切りで申し込みの受付が行われていたが、これについての報道がいくつか流れ始めている。申し込みは4社以上あったため、接続予定のISPの契約数による選定作業が11/30を期日として行われることになる。

 申し込んだ事業者としては、ソフトバンクグループのBBIXと、NTTコミュニケーションズの子会社であるNTTPCの名前が出ている。NTTコミュニケーションズとNTTぷららが申し込まなかったのは、子会社のNTTPCが申し込んでいるのだから当然のこと。記事ではNTTコミュニケーションズはトンネル方式で行くとか言っているようだが、本当のところはどうだか分かりゃしない。NTTグループが突出したイメージにならないように芝居してるんじゃないか?NTTPCが選定されさえすればいいのだから、競合との契約数比較で負けないように適当に振る舞うことだろう。

 それにしても、ネイティブ接続事業者の選定基準は謎だ。NTT東の約款によると、接続するISPの契約数の合計の多い順となっているが、NTTのNGNに接続することになる契約数とは書かれていない。ソフトバンクなどは、NTT-NGNを使っている契約数は少ないだろうに、Yahoo!BBのADSLの契約数が多いので勝てることになる。なんだかおかしい。

 他の申し込み事業者はどこだろうか。

 ソフトバンクが申し込んでいるなら、KDDIも申し込んでいそうだ。

 Biglobe-Nifty-IIJ連合は、IIJで申し込んでいるだろう。IIJにはNTTグループの資本が入っているが、出資比率は30%ちょっとでNTTの子会社じゃないので、NTTPCとは別口だろう。NTT友好ISPグループって感じで。

 これで4社だが、他にはあるかな?

2009年8月27日 (木)

ネットワークは速くなっていない

  CPUの処理能力は集積度の向上で放っておいてもどんどん上がっていくという妄想を抱いている馬鹿が、つい最近まで技術者の間にもいた。これについては、3,4年前から実際に頭打ちになってきているので、認識は改まりつつある。

 同じような妄想で、ネットワークの高速化・大容量化はどんどん進んでいくので、誰もがハイビジョンクラスの映像を簡単に送受信できるようになる、みたいなのがある。おそらくは、PCに接続するLANの速度が、10Mbps、100Mbps、1Gbpsと順調に向上していて、10Gbpsの声も聞こえているから、素人考えでそんなことを言っているのだと思われる。だが、宅外のネットワークは全然違う。この10年近く、通信速度はほとんど向上していない。

 アクセス網の部分は、メタルからFTTHに変わったことで高速化が進んでいるように見える。だが、技術的には光ファイバで数十Gbpsの通信を行うことは、バックボーンのネットワークでは10年以上前から実用されているのであって、たまたまそれがアクセス網に適用されるようになっただけだ。バックボーンの部分はたいして速くなっていない。Yahoo!BBがADSLのサービスを開始したころ、NTT東西のダークファイバを借りて40Gbpsのリングネットワークを構築していたが、その頃から高速化は進んでいない。
 光ファイバでは、単一波長での通信速度は40Gbpsくらいだが、波長多重を増やせば1本のファイバで送れる容量は増やせる。しかし、これも限界がある。レーザー光を多重化する場合、光素子で重畳や分光が必要になるが、光素子では一定のロスは避けられない。このロス分は熱になるが、多重化する光信号の数を増やすと、比例して発熱が増大し、ついには光素子が溶けてしまう。波長多重の限界はすでに見えている。となると、容量を増やすためには、結局は物理的に光ファイバの本数を増やすしかない。

 技術の進歩で10倍、10倍と改善されるのは指数的だが、物理的に光ファイバの本数を増やすのは設備の追加であって直線的な増加だ。コストも比例してかかる。だから、バックボーンの容量というのは、簡単には増やせない。ユーザが支払う料金が増えていかないのだから、設備の増強も簡単にはできない。ついこの間まで音声信号しか通してなかったのに、いきなり2桁も上のハイビジョン映像を誰でも送れるようになるわけがない。そのためには、膨大な設備増強が必要であって、ユーザがそのコストを負担をする必要がある。

 高価で小容量のメタルケーブルやマイクロウェーブ通信施設を光ファイバに置き換えることで大幅なコストダウンができる。そのため、バックボーンでは光ファイバの敷設が一気に進んだ時期があった。ただ、音声通信にはあまりにも大容量すぎたため供給が需要を大幅に上回り、自由化の進んでいた北米では値下げ競争が激化して、AT&Tも含む長距離通信事業者が軒並み倒産したり経営が傾いたりしたのだが。
 これまでのバックボーンの高速化は、そういった余剰設備を活用してきたものだ。ここにきて余剰設備が尽きてしまい、さらなる大容量化のためには新たな設備投資が必要になっている。ハイビジョン映像の送受信をしたいのなら、相応の費用負担をしなければならないのだ。余剰設備の活用による低料金に慣れきったユーザが、そんな負担を受け入れるわけがない。

 NTTのNGNの特徴として、帯域保証された通信というのが挙げられることが多い。だが、上に書いたような事情で、大容量の通信に帯域保証をすると料金を高く設定しないことには商売にならない。とても誰でも気軽に使えるようにはならないのだ。一般ユーザ向けのブロードバンドサービスとしては、NGNで価値があるのは認証機能であって、通信は帯域保証ではなくベストエフォートクラスをいかに使いこなすかを考えなくてはならない。

2009年8月13日 (木)

iPhone のApp Store は生き残ることができるのか

 iPhone の App Store が盛り上がっているが、アプリケーションの市場として本格的に立ち上がっていくのだろうか?

 同じような状況がはるか昔にあった。Windowsが登場した頃だ。Windowsという環境で統一された膨大な数のPCというアプリケーションの新たな市場が生まれ、多数のシェアウェアやフリーソフトが作られ、Webの普及に伴ってインターネットからダウンロードするという入手経路もできあがった。中には多数のユーザから支持されて会社を起業するきっかけになったものもあった。iPhoneの状況と似ていないだろうか?

 その後Windowsアプリの市場が発展しているかというと、ほとんどのユーザはブラウザの標準環境と少数の定番アプリだけで満足してしまい、多様なアプリをどんどん入手して使うという状況にはなっていない。

 iPhone/App Storeは、アプリケーションの市場に関してWindows PCとは異なる結果を生み出せるかどうか。今のところ、新たな市場を作り出すと思える何かは見つからないのだが。

2009年8月12日 (水)

ライフログとかコンシェルジュとか

 ライフログでユーザの情報を収集し、コンシェルジュでいろいろお節介を焼くと。

 そんなもんいるか?

 ふだん使う電車で事故があったら自動的に知らせてくれるとか、そんなもん、たいそうな命名しなくたって、簡単に実現できることだ。そういった単純な情報提供を超えると、いきなり「大きなお世話」的な機能になる。クソまずい料理屋があなたの通勤経路の近くに開店しましたよ、とかいった役に立たない情報を押しつけるようになる。
 最近のデパートや量販店では、アシストを必要としていない客を放置しておいてくれるように店員のしつけが徹底しているが、携帯とかで出てくるコンシェルジュは、そういったしつけができる前の邪魔者レベルでしかない。いったい何を考えてこんな機能を載せているのやら。ふだんの生活から考えれば、すぐに分かることだろうに。
 コンシェルジュ機能に執事のアバターがついてたりするが、役立たずの執事のアバターを落とし穴に落として埋めてしまうようなゲームアプリもつければ大いにうけることだろう。

2009年8月11日 (火)

ひかりTVの「回復基調」はどのくらい?

 NTTの社長記者会見の8月の内容から

「ひかりTVなどの映像系サービスは、年度末ほどの伸びはないが、4月、5月、6月と、また回復基調に入ってきた」

だそうで。
 どのくらい悪化して、どのくらい回復してきてんでしょうか。気になって夜も眠れないですね。出し惜しみせずに教えてくださいよ、しゃちょー。

 IPTVの単独の事業としての収益化は、世界的に見ても実現できた例は少なく、特に地上波放送が充実していて放送局の力の強い日本では困難であることは、このブログでも以前にも書いたことがある。そんな中で、NTTのひかりTVが黒字化を前倒しで達成できそうという発表は驚きで、自分の中でもきちんと分析できていなかった。そこにこの発表だ。結局のところ、社長が自ら順調でないと言ってるのだから、かなり厳しい状況なんじゃないかと思う。

 ロケットスタートの計画はひかりTVの前身である4thMEDIAの頃から何度か聞いているが、今度こそは本当か? こっちの記事グラフのポキッと折れ曲がってるところなんか、ひかりTVの記事にあるグラフにそっくりじゃないかと思うんだが。
 4thMEDIAの方は実際にグラフが曲がることは無かったが、ひかりTVの方はNTTグループの強力な営業力で強引にグラフを曲げたんじゃないかと邪推したくなる。
 ぷらら自身による発表が実に楽しみだ。

 皮肉に過ぎるか?

2009年8月 8日 (土)

ライフログもネット視聴率も成長の武器になんかならない

 「NTTの深謀」という本を読んだ。自称NTTウォッチャーとしては、これは読まねばならないってなもんで。

 NTTコミュニケーションの編集になるものだが、過去のできごとやいきさつなどはよくまとまっているが、将来の展望に関してはイマイチというか、世間の流行に合わせて適当に書いているだけで、考えが浅い。

 NTTはあくまで通信事業者であり、その保有する通信インフラを活用することで最大の力を発揮することができる。NTTの力を利用して日本のICT競争力を高めて世界でビジネスをするというようなことを言っているが、通信インフラと切り離されたNTTに競争力を期待するのは難しい。

 また、成長分野として「ライフログ」とか「ネット視聴率」とかを挙げているが、これもこっけいすぎて吹き出してしまいそうだ。

 ライフログというのは、インターネット上だけでなく生活のすべてのシーンでのユーザの行動を記録・分析することで、その結果を利用してあれこれ商品を売りつけようとするやつだ。amazonのおすすめ商品の仕掛けをおおがかりにしたやつとでも思えばいい。
 1万回に一度でも売れれば、世界規模では大きな売り上げになる可能性はあるが、ちょっと慣れたユーザなら、この手のおすすめ情報ってのは無視していて、たとえブラウザに表示されていても認識すらしなくなっている。amazonが元気なので、ちょっと言ってみました、ってところか。

 ネット視聴率というのもいいかげんなハナシだ。Googleが元気なのに影響されたのだろう。確かに広告市場というのは馬鹿にできない大きさがある。しかし、製品やビデオなどの実際のモノの売り上げに比べれば微々たるものだ。そんな狭いところをアテにしても、日本の競争力は向上したりしない。通信サービスに限って言っても、ユーザが金を払っているのは、人と人、人とサービスをつなぐコミュニケーションそのものだ。そのコミュニケーションの費用に比べたら、音楽やビデオなどのデータの購入費や、ネットでの購買行動に合わせて支払われる広告費などは、極めて少ない。ネット視聴率などでは、有力ビジネスは生まれないのだ。

 ブロードバンドインフラを活用して日本の競争力を向上させたいのなら、事業者間競争を優先することでネットワークの構造を非効率にしている現状を改め、法規制をおそれて引きこもりになっているNTTに対して、NGN上のアプリケーションを自由に作れるように、本来早期に公開すべきであったNGNの基本機能を公開させることだ。
 高速で大容量のネットワーク上で、アプリケーションを自由に作らせる。そこで成功したものは、海外のインフラが追いついてきたころには、強力な武器になるだろう。そのためなら、国内市場にしかならないインターネットサービスをNTTに独占させたってかまわない。ごちゃごちゃ言ってないで、独占させておいて料金規制をかけた方がスッキリする。

 もう一つどうしても我慢できない記述が一つ。今後はモバイルがインターネットになるという主張。これもありえない。モバイルと固定通信は、それぞれに特性があり、必要に応じて使い分けられていく。モバイル通信の高速化は、原理的にもたいして期待できない。LTEや4Gの携帯網に対する世界の期待は通信容量の増加であり、収容できる契約者数/端末数の増加である。携帯網の超高速通信などと言っているのは、日本のみで、しかも携帯電話サービスに関与していない無責任な連中のみだ。「日経コミュニケーション」という専門誌みたいな看板を掲げておいてこんな嘘を書くのは許せない。

NTT-NGN : 認証機能はだれが提供するのか

 3連投だ。NTT-NGNにはいろいろと思い入れもあるし。ちなみに、あくまでも一ユーザとして公開情報だけをもとに考えているのであって、サービスの内情は微塵も知らないので、ここで書いたことを信じたりしないように。

 NGNで本来提供されることが期待されているのに、いまだに実現されていないのが認証機能だ。インターネット越しの通信をする場合に問題となるのが、接続しようとする相手が本物かどうかだ。なりすましやフィッシング詐欺が身近になっているので、今なら多くの人が理解できることだろう。電話は、かけ間違えなければ相手にちゃんとつながる。電話会社が保証しているからだ。NGNの認証機能は、IP通信に対して相当することを可能にする重要な機能で需要もあるのだが、いまだに公開されておらず、NGNを使ったサービスを検討している企業には不満が溜まっていると聞く。

 NTT-NGNで認証機能が提供されていない理由は不明だが、一般ユーザの立場から少し考えてみる。
 NTT-NGNで提供される認証機能は、各契約世帯の認証までだ。世帯中の家族ひとりひとりの認証は現状ではできない。これに対して、人と人のコミュニケーションはあくまでも個人が基本単位なので、世帯単位での認証では機能が足りない。
 将来、NTT-NGNの認証機能が拡張されて個人ごとの認証ができるようになるかというと、現在のNTT東西に対する法規制のもとでは難しいと思われる。

 現状の枠組みで個人単位の認証がされた安全な通信を実現するには、NGNの世帯単位の認証にISPの個人単位の認証を組み合わせるのが現実的だろう。こんなところにISPの存在価値が出てきたりするわけだが。

 しかしながら、このような認証機能の分割は、とても自然なものと考えることはできない。本来なら、NTT-NGNで個人認証までまとめて提供すべきだ。NTTに対する規制があるために、非効率な形にせざるを得ず、インターネット接続でこれまでISPが存続できたのと同じ理由で、認証機能もNGN外部のサービスになってしまう可能性がある。そんな馬鹿げた事態は、何としても回避してもらいたいところ。
 2010年に予定されているNTT再々編の議論では、このあたりについても決着がつくことだろう。2011年のIPv6ネイティブ接続サービスの開始というのは、ネットワーク環境が大きく変わる画期的なイベントになりそうだ。野次馬としてこんな面白いことはそうそうない。

NTT-NGNのIPv6ネイティブ接続で期待されること

 NTT東西のIPv6ネイティブ接続が提供されるのは1年以上先で、具体的なサービスの行方も見えないのだが、ユーザとして期待したいことを書いてみる。

 何と言っても大きいのは、NGNのネットワークを利用した通信とインターネットのアプリケーションの通信を簡単に連携させることができるようになること。
 たとえば、電話で話している相手と写真などの映像データを見せ合うことが簡単になる。
 従来だと、写真を共有サイトに上げておいて、そのURLをメールで送って、電話をかけたらメールで送ったURLを見てと伝えて、といったぐあいにわずらわしい。共有サービスのアカウントも取らないといけないし、なりすましや情報漏れなどのセキュリティも心配だ。
 NGNの電話サービスと連携したマルチメディア通信アプリなら、電話で接続していることで相互認証が終わっていることになるので、その相手と映像データを共有できるようにするだけだ。電話をかけたら、自分の家のPCから相手の家のテレビにデジカメで撮った写真を表示させるというようなことが簡単かつ安全にできる。

 ネイティブ方式では、現在のインターネットの利用で大きな障害になっているNATが無い。NAT越しの通信をするためにあれこれとテクニックを駆使したあげく、それでも100%の接続を保証できないのが現在のインターネット。そんな致命的とも言える状況が解消される。
 以前、NATが無くなるとセキュリティが心配とかいう誤った認識が世間にあった時期があったが、NATをすることと外部からの攻撃を遮断することとは別々のことなので、そこは心配することはない。フレッツで言えば、ネイティブ方式になったとしても、NTTからレンタルされるルータが不正な通信を遮断してくれることだろう。NGNの認証機能と連動してくれれば鉄壁なのだが、それはまた別の機会にでも。

 高速・大容量の通信が安価に利用できるのもありがたい。これまでISPのゲートウェイがボトルネックになってFTTHらしい通信ができなかったのが、新たに提供される網内折り返し機能が期待通りのものならば、ユーザ間の通信ではボトルネックが解消されることになる。帯域保証の無いベストエフォートクラスなので、通信速度の変動に対する工夫は必要だが、平均速度で数十Mbpsだって期待できるだろう。
 注意すべきは、NGNの売り文句になっている帯域保証は、あまり実用的ではないということ。帯域保証のされた通信というのはものすごく高価で、それはNGNでも変わっていない。10Mbpsクラスの帯域保証された通信は、一般消費者が値段を気にせずに使えるようには決してならない。帯域保証は音声電話くらいまでで、それ以外の通信は、あくまでもベストエフォートでやることを考えないといけない。

 このようなメリットは、トンネル方式には存在しない。ネイティブ方式を活用したアプリケーションが流行るかどうかは分からないが、もしそうなればトンネル方式を利用するISPは圧倒的に不利になり、一気に消滅してしまうことだろう。

NTT-NGNのIPv6インターネット接続サービスが認可に

 いろいろとハナシのタネにしてきたNTT-NGNのIPv6インターネットサービスに対して、総務省から認可するとの発表がされている。

 NTT東西から出された変更案に対する意見はすでに公開されていたが、あらためてまとめられたものを見てみると、いろいろと面白い。
 個人的には、中小のISPが懸念を表しているのに対してNECビッグローブが肯定的な意見を出しているのが想像を刺激する。NTT関係企業であるNECの立場ではなく、代表ISPとして参加できる見通しが立っていて、ネイティブ方式でできる事業を具体的に検討していて、大きなビジネスチャンスととらえていたりしないだろうか、とか。

 ビッグローブは今年5月にニフティおよびIIJとの協力を発表している。代表ISPの選択は、代表ISPに接続するISPの契約者数の合計の多い順になるが、代表ISP自身の契約者数は除外することになっている。したがって、個人契約者数の少ないIIJが代表ISPになり、そこにビッグローブとニフティがぶら下がるのだろう。
 NTT系のOCN/ぷららは同じグループになるだろうが、代表ISPはInfosphereあたりを引き込むのだろうか。
 この2グループで国内ブロードバンドユーザの半分、フレッツユーザの3分の2くらいになるのではないか。
 残る一つの席はどこだろうか。フレッツを利用しているめぼしいISPはSo-netくらいしか残っていないのだが。代表ISP自身は経営がしっかりしていれば契約者数は少ない方がいいだろうから、現在フレッツに対応しているISPでなくてもいい。たとえばYahoo!BBが入ってきたりしたら面白いのだが。

 ネットワークサービスは、規模がモノを言うことが多い。NTT東西の実際のサービスが始まるのは2011年度になるから、それに向けてISPの合従連衡が始まることだろう。

2009年7月23日 (木)

やる気のない日産オンラインショップ

 カーナビの地図の更新版を買おうと思って、発売当日に日産オンラインショップで注文したのだが、注文から一週間も経ってから、在庫不足で発送がさらに一週間も先になるとのメールが来た。

 在庫不足なんざぁ、注文の翌日には確認できるだろうに、この反応の遅さはどうゆうことよ?いまどき、ネットショップなんか翌日回答がほとんどになっているのに、一週間後なんて、認識が甘すぎる。だいたい、発売即日在庫不足って、販売管理がデタラメにもほどがあるんじゃないのか。

 そりゃぁ、車一台売るのに比べたら、カーナビの地図DVD一枚の売り上げなんかゴミみたいなもんだろうけど、すべては顧客満足につながることだろうに。まぁ、他の自動車メーカーのオンラインショップを利用したことがないので、車屋のなかで日産だけがダメダメなのかどうかは分からないんだけれども、少なくとも今のネットショップの基準からすれば質が低い方であるのは確かだろう。あれこれ改革の報道はされているものの、企業体質はたいして変わってないんじゃないの?

2009年6月26日 (金)

英国がFTTH整備のためにメタル線にブロードバンド税

 英国で光ファイバ網の構築の原資を確保するために、電話などのメタルの回線に対して年間1,000円程度のブロードバンド税の徴収を検討しているとのこと。

 電話だけしか使わなくてFTTHなど必要としない人まで費用負担させられるわけで、とんでもないハナシだが、そんなことまでしないといけないほど、英国の光ファイバ化投資の見通しがよくないということだろう。
 欧州各国で光ファイバ網構築の計画が相次いで発表される中、乗り遅れている英国のあせりが感じられるできごとだ。

 これに対して日本では、FTTHがADSLを契約数で逆転しているが、設備だけは良くなったものの肝心の新しいアプリケーションが出てきていない。いったい何が悪いのやら。総務省も、設備競争をどうこう言う前に、このあたりの本質的なところを検討して欲しいものだ。

2009年6月17日 (水)

NTT再々編:分割は正しい選択か?

 2006年にまとめられた竹中懇の報告書でNTTの在り方の見直しを2010年に行うこととなっていて、その時期が近づいてきたことで、またまた議論が盛り上がろうとしている。

 今回も、議論の焦点は光ファイバ網の扱いだろう。KDDIはFTTHのアクセス網をインフラ保有会社として完全分離しろと言い、ソフトバンクは国有化してしまえと言っている。

 国有化に関しては、効率のよい運営がされるかどうか疑問だ。関東エリアでのFTTHについて、東京電力とNTTの設備状況を見比べると、歴然とした差がある。FTTHに企業存続をかけているNTTは、光ファイバの設備や工事方式の技術革新に大きな投資をし、毎年のように新しい技術を投入してきている。対して東京電力の方はほとんど変化無しで、サービスエリアの拡大も遅々として進まず、挙げ句の果てにFTTHサービスをKDDIに譲渡してしまった。関西電力はNTTと互角に張り合っていてすばらしいのだが、国有化の結果がどちらになるかは日の目を見るより明らかだろう。

 アクセス網の分離に関しては、何年も前に英国のBT(British Telecom)で実施されているが、BTの現状を見ると賛成はできない。BTでは、メタル電話網についてアクセス網の運営とサービスを完全に分離した。そのときには電話代が下がったのだが、その後ブロードバンド時代の到来で新しい技術の導入が必要になったときに設備投資が進まず、電話会社系のブロードバンドサービスで欧州内では他国に遅れる結果になっている。KDDIの案は、その轍を踏むものだ。利用者の利益にはなるまい。

 FTTHでNTTが圧倒的というが、国内全域まんべんなくNTTが強いわけではない。関西や四国など、地域ごとに見ればNTTが追う立場になっているところも多くある。同じ事ができないのか、そもそもやる気が無いのか。
 KDDIが東京電力からFTTH事業を引き継いでから4年くらい。その間、サービスエリアの拡大はほとんどない。それで努力していると言えるのか。そんなやる気のない会社に日本のブロードバンドの将来を語る資格があるのか。

UQ WiMAX も高速通信は難しいだろう

 最近、UQ WiMAX が騒がしい。基地局あたりのピークスピードが70Mbpsくらいあるからといって、基地局を複数の端末で共有することや、エリアの端の方にいる端末の通信速度が低下することで基地局の全体的なスループットが低下することは他の方式と変わらないので、理屈から言っても高速通信は難しいのだが、ちょっと大雑把な数字で考えてみることにする。

 まず、類似した性格を持つ既存のサービスとしてイーモバイルがある。イーモバイルは、ユーザがほとんどいない開始時期こそ高速通信ができていたが、契約数が増えた最近では速度低下を嘆く声が聞こえてくる。ナローバンドのISDNを下回る数字も珍しくない。ドコモと比べても良い勝負かもしれない。
 イーモバイルに割り当てられた周波数帯域幅はドコモの10分の1くらいだが、契約数では30分の1以下だ。ユーザ数が少ないわりに速くないということは、ユーザあたりの通信量が多いということだろう。
 今でも電機量販店に行くと100円PCとか言ってイーモバイルの契約とセットのNetbookを売ろうとする声が聞こえてくるが、実際あれは相当売れたらしい。このテの端末は、携帯電話よりもはるかに多くのデータ通信をするだろうから、販売累計の伸びにともなって、通信速度が劇的に低下した結果が現状ということだ。

 では、UQ WiMAXはどうなるだろうか。通信方式については、ピーク速度などアテにならないので、同等と見る。周波数帯域幅はイーモバイルの2倍なので、多少の余裕はある。とはいえ、契約数がイーモバイルの2倍の300万になったら、劇的に遅くなっていることだろう。さらに、PCメーカーからWiMAX対応のノートPCが相次いで発売されているが、あれはイーモバイル以上にヘビーユーザが多くなる要因となる。イーモバイルの例から見ても、ブロードバンドとしては使いものにならないレベルに低下するのは、そう先の話ではあるまい。今後、UQ WiMAXがユーザ獲得に励むほど、クラッシュの時期は早まる。300万契約が見えてきたら、とっとと逃げ出すことを考えた方がいいだろう。

 無線通信による携帯網は、絶対に有線通信の固定網の代用にはならない。冷静になって考えれば誰でも分かることなのだが、デタラメな報道のせいで騙される人が少なからずいる。しょせん自己責任ではあるのだが。個人も会社も。

2009年6月10日 (水)

NTT東西のIPv6接続問題:JAIPAの不満はイマイチ

 NTT東西のIPv6インターネット接続の認可申請に対して、プロバイダー協会であるJAIPAの副会長が問題点を指摘しているが、いまひとつ的はずれなような気がする。

 ISPのコスト負担額の内訳が不明確であるということに関しては、NTT東西とISP/JAIPAの間の検討過程が公開されていないので分からないのだが、まったく検討されていなかったということは無いだろう。ある程度の目安は把握できていたはずだ。実運用に入るところでNTT東西が恣意的に極悪な価格設定をしてくるかもしれないというのなら、それは信頼関係の問題であるように思う。価格設定は、総務省にあらためて認可申請されるだろうから、そう無茶はできないだろう。

 ISPが認知できないままフィルタリングや帯域制御が行われる可能性があるというのは、おかしなハナシだ。通信事業者として、通信内容に干渉することが法律で禁止されているのは、NTT東西が最もよく理解していること。むしろ、ユーザーに具体的な仕様を知らせないままフィルタリングや帯域制御を勝手にやっているのは、ISPの方ではないのか。自分の行為を棚に上げておいて、根拠の薄い難癖をつけているような気がするぞ。

 ネットワークの出口が東京と大阪に集約されるってのは、POIが当面東西一カ所ずつになるということに関するものだが、これは最初はトラフィックが少ないと見ているせいであって、利用が増えれば地域ごとにPOIが設けられることになる。
 必要のない設備を最初から大量に用意して無駄なコストをかけろと言うのだろうか?そのコストは最終的にユーザ負担になるというのに。
 地方にあるデータセンターと言っても、今だってISPはNTTコミュニケーションズなどの長距離通信事業者の設備を使って大都市まで接続していて、それが代表ISPに変わってるだけなのだから、たいして違いはないように思うが。なにより、トラフィックが増えれば地方にもPOIができるわけだし。

 ISPの顧客情報をNTT東西と共有する必要があるって、現行のフレッツだってそんなもんじゃないのか? ISPのアカウントとパスワードで認証してから地域IP網の中にPPPoEを通すためのL2TPのトンネル掘ってるわけだし、課金や開通工事だって、ほとんどNTT東西とISPは一体じゃないか。NTTグループの営業活動に流用するってのは、総務省からうるさく監督されているわけだし、この申請に限って挙げることではないのではないか。

2009年6月 5日 (金)

NTT NGN の IPv6 ISP 接続サービス

 先月NTT東西から総務省に対して認可申請が行われた IPv6インターネット接続サービスに関して、NTT東西のNGN関連Webページに説明資料が掲載されている。

 「仕様書」と言うには、あまりにも簡単な情報しか書かれていないので、適当に妄想してみる。

 面白そうなのはやはりネイティブ方式の方で、その中の「網内折り返し機能」というのが気になる。単純にはBフレッツにあったフレッツ・ドットネット機能に相当すると思われるが、新しいのは、ISP側のアドレスを使ったユーザ間の通信が、NGN網内で完結できること。従来は、インターネットのアドレスとフレッツ・ドットネットのアドレスが別物だったので、別々の通信路と考えなければならず、使うこと自体が難しかった。NGNではそれを意識せずに使うことができるようになる。通信速度のボトルネックとなるISPのゲートウェイルータを介さないので、高速の通信が期待できる。FTTHの本格提供が始まって7年、ようやくまともなアプリケーションを考えられる可能性が見えてきた。ま、実サービスが開始されるのは、2年以上先なんだけれど。

 この「網内折り返し機能」は、たぶんフレッツ・ドットネット同様、有料のオプションサービスとして提供されるのだろう。ユーザ/アプリ開発側としては残念なことではあるけれど、FTTHのサービスがちゃんと維持されていくためには必要なことだと思う。現状ではテレビ電話のような従量制の高価なサービスしかないのを考えれば、これは大きな前進だし。

 「網内折り返し機能」を使った面白いアプリが出てくれば、網内折り返しのできないトンネル方式のISPの立場は、さらに厳しくなるだろう。そうなるまえに、ISPというビジネス自体、存在意義が失われていると思いたいのだが。

・・・・以上、妄想終わり。

2009年6月 3日 (水)

LTEは高速・大容量じゃないぞ

モトローラのサイトに、LTEに関する解説ページがあるのを見つけた。

このページ中に、平均セクタースループットというのがある。これは、一つの基地局が提供できる通信帯域の平均値なわけで、同じ基地局に接続した端末は、この帯域を分け合うことになる。たとえば、中央線で同じ列車に乗っているユーザでこの帯域を共有するとかだ。

中央線の例でいいかげんかつ大雑把に見積もると、空いてる時間帯でも50端末くらいで共有することになるだろう。となると、1Mbpsすら難しい。ブロードバンドの定義はいろいろあるだろうが、これでFTTHなみとかいうのは、デタラメにもほどがあるというものではないのか?

通信速度を云々する前に、ISDNにも届かない今の音質が何を意味するのか考えるべきだ。

2009年5月27日 (水)

LTEはブロードバンドになれない

 「次世代携帯は光なみ」とかいう何の根拠もないデタラメな報道は2,3年前からあるが、依然として改まっていない。

 今回は野村総合研究所が発表し、それを無能な記者が何のチェックもせずに記事にしている

 困ったことに、こんなデタラメを真に受けて開発計画を検討しろと言い出す輩がいるので大いに迷惑だ。3GとかWiMAXとか繰り返し出てきているので、そのたびに無駄な騒ぎになる。いいかげんにしてもらいたい。

 LTEで通信速度が上がっているのは、割り当てられている周波数帯の帯域幅が拡がっていることと、電波の通信条件が良い場合に変調方式を変えて無理矢理ビットレートを上げていることによる。
 変調方式の方は、基地局に近い非常に限られた好条件の下でしか、最高速度は出ない。これはもう、物体の移動速度が光速を超えられないのと同様、情報の伝達速度は物理法則として制限されているのだから変えようがない。携帯電話のシステムとして実用上は最高速度の4分の1くらいだろう。実際上は、現在とたいして変わらないのではないかと思う。
 帯域幅については、現状より広い帯域が割り当てられるのだからその分だけ増えるのは確かだが、基地局は隣接する局との間で帯域を分け合わないといけないのだから、一つの基地局がすべての帯域幅を使えるわけではない。何分の一かになる。
 さらに、一つの基地局のエリアには多数の利用者がいて、通信帯域を分け合う。都心などであれば、数百から数千、あるいは1万もの利用者が含まれているかもしれない。現状は、ほとんどの利用者が通信をしないことによって、かろうじてサービスが成立している。都心の駅の近くなら携帯電話を操作している人の割合が多そうだから、百人単位の利用者で帯域を分け合うことになるだろう。

 結局の所、通信速度を上げるのに本当に有効なのは帯域幅の拡大ぐらいで、たかだか4倍とか6倍とかいった程度で、それとても個々のユーザがちょっと多めに通信するようになればチャラになってしまう。現在、都心などで混雑しててやたら遅くてぜんぜんつながらないとか文句を言われているエリアが、どうにか使いものになるくらいだと考えておいた方がいいだろう。

 LTEが超高速であるためには、ほとんど使われずに少数の利用者で占有できることが必要だ。しかし、そうなると利用者のコスト負担はものすごく大きくなる。ビジネスとしてはあり得ないだろう。

 LTEの通信速度に関する実態はこんなもんだが、野村総研の記事にはもう一つ大きな嘘がある。それは以下のくだり。

「上りの通信速度の高速化によって、携帯電話やカメラで撮影したハイビジョン映像をその場からネットを介して発信するといったことも可能になります。たとえば、子供の運動会の映像をハイビジョン撮影しつつ遠隔地の祖父母にライブ配信し、大画面テレビを使って臨場感あふれる映像を楽しむと いったシーンも実現するでしょう。」

 なんでこんな無責任なホラを吹く。

 ハイビジョンの映像を送るほどの帯域が確保できないのは、上に書いたとおり。運動会で何十人もビデオ撮影しているのだから、それこそ運動会の会場に専用の基地局をいくつも設置しないことには間に合わない。その基地局のコストを誰が負担するのだ。

 もう一つ大きな問題は、無線による高速通信にはそれなりのエネルギーが必要になることだ。今の携帯電話だって、大量のデータ通信をすれば、音声通話よりはるかに早く電池がカラになってしまう。ハイビジョン映像を送るなら、それに比例した容量の電池が必要になる。背中に大容量電池でも背負うつもりか。ここで燃料電池を持ち出したら、さらに大嘘を重ねることになるから要注意だ。燃料電池は、発生するエネルギーの半分が熱になる。熱を温水として利用できる家庭用ならともかく、携帯用の燃料電池は原理的に効率が悪くて実用性は低いのだ。携帯用の燃料電池を持ち出すような会社は、まず疑ってかかった方がいいだろう。

 海外でのLTEの扱いは、あくまで増大し続けるデータ通信の混雑の解消手段でしかない。なんでまた国内では、こんなノーテンキでデタラメな未来図がまかり通るのか、まったくの謎だ。

2009年5月26日 (火)

ISPは本当に努力しているのか?

 このブログを登録しているココログが、@niftyとのアカウントの統合を進めている。単一のアカウントでいろいろなサービスを利用できるようにすることが目的なのだが、いまごろそんなことしてんのかよ、って感じだ。

 でもって、ココログの登録はすでに@niftyのアカウントに切り換えているので、@niftyのメールを見たあとでココログの管理画面に入ろうとすると、認証画面なしにいきなり管理画面に入ることができる。
 これは期待される動作なのでOKなのだが、問題なのは、ときどき認証画面が出ることがあること。ついさっき@niftyのIDとパスワードを入れたばかりだというのに、ワンストップサービスを提供するために@niftyのIDとパスワードでログインしろと表示されるのだ。もちろん、ものすごく腹立たしく感じる。

 先頃総務省にNTT東西から認可申請が出されたIPv6インターネット接続の問題では、ISPのインターネット接続サービスの存在意義が問われている面がある。ただ単にインターネットに対して接続するサービスなんて、IP通信がNTT東西のサービスとしても一般化してしまった今となっては、ISPが提供する意義はとっくの昔に失われている。そんなことはISP自身も認識していて、IP通信のバラ売りではなくアプリケーションサービスで生き残りを図ろうとしているはずなのだが・・・なんだこの動作は? やっぱり危機感が致命的に欠けてるんじゃないのか?

2009年5月20日 (水)

NTT東西がIPv6インターネットサービスの認可申請

 NTT東西がIPv6インターネット接続の約款変更を申請している。

 別紙として添付されている図によると、IPv4と同様のNAT&トンネリング方式と、代表ISPによるネイティブ方式の並列提供になっている。絞りきれずに両方式を並列で提供と言うところか。

 技術的な詳細は不明だが、現在のISPのシェアからすると、大半のユーザはネイティブ方式による接続となる。これはまぁ結構なことだが、NATになるISPのユーザはどうなるのだろうか。今のところ、NATが障害となるメジャーなアプリは無いのですぐに問題になることは無いだろうが、将来問題になるときが来るかもしれない。それがISP終焉のときとなるか。そんなアプリを早いところ立ち上げたいものだ。

2009年4月21日 (火)

F型クロージャが新設されていた

 フレッツ光ネクストへの移行で架線工事をしていたので、近所の電柱を確認してみたところ、自宅へのドロップが接続されている電柱の隣、わずか1スパンのところにAOFクロージャが新設されていた。ドロップケーブルはウチに来てる1本しか出ていないので、今は独占状態だ。さらにさかのぼると、大型のAOクロージャに接続されていた。実質的に局までの配線を独占していることになるか。

P1000200

 中央がAOFクロージャ。その右はメタル回線のクロージャ。AOFクロージャの上に見えている青い保護テープの巻かれたモジャモジャが、ここから4スパン離れたところにあるAOEクロージャから引かれてきた通常のBフレッツの光ファイバ。

 これまでは、5スパンほど離れたところにあるAOEクロージャから、ウチを含む近所5,6軒分のドロップケーブルが延々と並行で張られているという非効率な状態だったので、途中の電柱の懸架部分はモジャモジャになっていたのだが、Fクロージャが新設されたことで、今後ネクストへの移行が進めば少しはスッキリするかもしれない。

 このあと、もう少し足を伸ばして近所を見回したところ、電力の光ファイバに新たに少芯クロージャが挿入されていたのを発見した。

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電力系のやる気の無さをさんざん揶揄してきたので一瞬だけ見直そうかと思ったが、サービスエリアがまったく拡がっていないのに何でこんな無駄な投資をするかなと、ますます評価を下げることになった。

2009年4月18日 (土)

見捨てられたV-ONU

 フレッツ光ネクスト/フレッツテレビへの移行にともなって、V-ONU、データONU、ルータの3点が撤去され、PR-S300SEに置き換えられたのだが、どういうわけか、V-ONUだけ回収されなかった。

P1000190

 工事に来た担当者によると、回収指示が出てないので回収できないとのこと。不思議に思いつつ、0120-116116に問い合わせたところ、指示が出てなくても回収されるべきものらしい。この種の工事は少ないだろうから、現場としても把握しづらいのだろう。
 で、V-ONUはどうしたらいいかと聞いたら、こちらで処分してかまわないとのこと。ありがたく処分させていただくことにした。

 ということで、かわいそうなV-ONUだが、さっそくエコな分別作業の開始。
 蓋を開けるとこんな感じ。

P1000184

 右側が光ファイバのトレイで、左の縁に光ファイバのスプリッタが見えているが、これでデータONU用とV-ONU用とに光信号を分離している。左の箱がV-ONU本体。

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 Santec のトリプルプレイフィルタ TPF-15
 映像信号用の波長を分離するもの。

 V-ONU部分を開いた。

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 部品はかなり少ない。基板の上端にHITACHIのプリントがある。
 光信号からテレビ信号に変換している金属部分も開くとこんな感じ。

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 やはり部品は少ない。
 GE-PONの帯域制御や送信機能、認証処理など複雑な機能を持つデータONUに比べると、非常にシンプル。

 まぁ、見るからに安そうだし、ワイドしか契約できなくなったこともあるので、回収しても廃棄処分になるだけなのだろう。硬質プラと燃やせないゴミに分けて、きちんと捨てた。南無~。

フレッツ光ネクスト/フレッツテレビへの移行完了

 今日NTTの工事があり、フレッツ光ネクスト&フレッツテレビへの移行が完了した。
 ルータは、PR-S300SEで、住電製のひかり電話対応ルータとV-ONU/データONUが一体になったタイプだった。単純にマニアックな興味でNEC製のものが見たかったんだが、少し残念。

P1000193

 縦置きスタンドまで含めると、高さは24.5センチで、かなり大きめ。
 側面の通気孔のパターンやLEDの位置からも、機能が上下に分かれていることが見て取れる。上半分がルータで、下半分がONU。
 左側面のコネクタ部分のカバーを外すとこんな感じ。

P1000194

 下の穴に光ファイバーが接続されていて、ONUを経由して、そのすぐ上のテレビコネクタと、そのまた上の穴に見えているイーサケーブルに出力されている。
 右上の黒い四角は、赤外線リモコンの受光部のためのものだと思われるが、機能が搭載されているかどうかは不明。

 右側面には2枚のラベルが貼られている。

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 ルータ、ONU、それぞれにイーサのインタフェースを持つので、どちらのラベルにもMACアドレスが記載されている。
 ONU側の「<M>」は三菱製ということか?
 定格電流は、どちらにも 12V 1A と書かれている。合計で2Aということかな。
 かなりまわりくどいラベルだが、これもルータとONUを別々に製品化して組み立てているせいだろう。
 ONUのイーサの出力のところに、UNIと書かれているが、NGNのサービスの分界点の一つとして定義されているものだ。ONUまではNGNの通信設備で、ルータ部分は、IP通信上のアプリケーション端末の一種ということ。どう見ても無理矢理UNIを出しているとしか見えない。端末の認定制度やらNTTに対する法規制やらのややこしいとこがこんなとこに現れてきているのだ。あー、めんどくせ。なんとかしてくれ。
 ONUとルータがもっと一体化すれば、全体のサイズはもう少し小さくなるのだろうが、現状ではここまでだろう。

 工事時間は、架線上の光ファイバの収容替え、宅内の設置や接続確認が、それぞれ1時間弱くらい。合計2時間弱かかった。

2009年4月10日 (金)

スカパー!光:オプティキャストマーケティングの再編の意味

 今月初めに、スカパー!光でe2のパススルー開始といっしょに発表されたオプティキャストマーケティングの組織再編について、その意味をちょっと考えてみる。

 オプティキャストマーケティングは、その設立目的はWeb上の記事でいくらでも検索できるとおり、FTTHの普及促進を狙ったものであって、光配線でないマンションタイプとは関係のないものだった。NTT東西の出資金を使って設備を整え、NTT東西の地域営業組織を使って拡販を進めてきた。

 今回、スカパーJSATからは組織再編の発表がされているもののNTT側からの発表がないので全体像はまだ分からないが、ある程度普及したことでNTTとしてはサービスを立ち上げる役割は終えたと考えているのではないだろうか。スカパー!光は4月末で10万契約を超えそうだが、そのあたりを区切りにすることが予め決められていたのかもしれない。

 NTTとしては、スカパー!光を見放したのではなく、やるべきことはやったということだと思う。

 スカパー!光ではなくひかりTVの方に重点を置こうとしているという意見もあるが、これは完全に的はずれ。ひかりTVを提供しているぷららは、もともとNTT東の子会社だが、ひかりTVの開始に合わせて、NTT東からNTT Comに移管されている。NTT Comは、東西やドコモとは全然別の会社であることから、ひかりTV自体、東西のFTTHビジネスからはすでに切り離されていると見るべきだろう。

 今回の再編の影響だが、NTT東西の資金を使えなくなったことにより、今後のサービスエリア拡大の速度が低下する可能性がある。これに関しては、オプティキャストマーケティングの移管の詳細や今後のエリア拡大状況を見ることで明らかになるのではないかと思う。

2009年4月 9日 (木)

フレッツ光 の「お客さまID」が変わる

 フレッツ光ネクストへの切換の説明書がNTTから送られてきた。

 今回は「お客さまID」が変わることになる。収容される光ファイバのラインも変わるのだろう。
 これまで、「COP(8桁の数字)」だったのが、「CAF(10桁の数字)」の形になっている。
 COPは"Contract ID of Optical Service"の略で、CAFは"Contract ID of Advanced Optical Fiber Service"の略とのこと。
 Advancedなんて入っていると、将来10GE-PONとかの新しいサービスが始まったら、どう変えることになるのだろうかと余計な心配をしたくなる。

 そういえば、スカパー!光に加入するときに、スカパー!の窓口から「お客さまID」が変わると言われたが、そのときは結局変わらなかった。映像を多重している回線とそうでない回線があるはずなので、たまたま最初から映像多重されてるラインに収容されていたのかもしれない。部外者なので真相はわからんけどね。

2009年4月 5日 (日)

フレッツ光の広告?

近所で見かけたフレッツ光の勧誘ポスター

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1万円札コピーしてええんかとかいろいろ面白いんだが、フレッツの代理店って、そんなにいい小遣い稼ぎになるんだろうか?

近くには韓国語バージョンもあった。

現在のBフレッツ環境

再来週、新しいONU/ルータに交換されるので、旧環境の記録。

Bフレッツは、この地域でハイパーファミリータイプがひかり電話と同時に提供開始されたときに加入。

三菱製 データONU
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2005年8月に、Bフレッツハイパーファミリーに加入すると同時に設置。

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3年9ヶ月の稼働時間だが、裏側の真ん中あたりが、発熱でみごとに黄色くなっている。

ひかり電話対応ルータ
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“紫トサカ”の沖電気製ひかり電話対応ルータ、WBC-V110M。
どこかで 新しい RT-200 に替えたいと思いつつ、替える理由がないのでそのままだった。
telnet でログインできたりとか、いろいろ楽しめたが。

沖電気からは、“金トサカ”の RT-200KI が出ているが、その後の RT-S300は、機器認定はされているものの実機レポートはなく、A300シリーズは認定も見つからない。どうなってしまったのやら。ゴールドの上はプラチナか?とかネタを期待してたのに。

日立製 V-ONU
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スカパー!光加入時に設置。ワイドに変わる前のホームタイプのもの。
1年半くらい使ったことになる。公式にはワイド非対応だが、ワイドでパススルー再送信しているBSデジタルやe2も受信できてしまう。このあたりはアナログ回路の面白いところだ。

旧ホームタイプのまま使い続ければワイドより300円ちょっとだけ安かったのだが、スカパー!e2に移行したいこと、このONUは e2の信号レベルが低いこと、ごちゃごちゃと箱が並ぶのを整理したかったことなどで、ひとますホームタイプワイドに移行することにした。
そのついでに光ネクストにも変える。

2009年3月 4日 (水)

NTT-NGNのIPv6問題

 総務省のインターネット政策懇談会の資料として、IPv6のインターネット接続に関するNTT-NGNとISPとの接続方式の資料が公開されている

 2/6のISPに対する説明は、検討されている方式案の説明にとどまったようだ。

 新たに「案4」というのが出てきているが、NTT東日本の説明資料によると、ルータの機能を利用して、ISPの配布するIPv6アドレスでネイティブでNTT-NGNに接続することを可能にするものらしい。ネイティブ接続によりNGN加入者間でのまともなネットワーク利用を可能にするとともに、ISPの存続の余地も残している。ネットワーク機器の能力の制限から、ISPが3社に限定されるという制限はあるが、現実的な妥協点ではないだろうか。むしろ、ここまでしてISPの存続を図らねばならないことの方に無理を感じる。

 そんなことを考えながら、Biglobe社長のこのインタビュー記事を見ると、いろいろと興味深い。特に次のくだり。

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 本来のインターネットの考え方からすると,マルチプレフィックス問題がそもそも生じない案3のネイティブ方式が望ましいが,ビジネス面で問題がある。案3では(NGNからインターネットに直接接続するので)ISPの中抜きが起こって我々の生きる道が閉ざされてしまう。我々ISPは10年以上にわたって日本のインターネットの発展のために尽くしてきた。我々が健全な事業を継続できる案でなければ,到底受け入れられない。
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 技術的には最も単純なネイティブ方式が最適解であることを認めながら、ISPの存続が可能になることを要求している。案4自体、ISPが存在する意義は感じられないのだが、どうにかISPの事業を軟着陸させようということだろう。そう遠くない先に、通常のネイティブ方式に移行することも想定されているかもしれない。インターネット接続サービスの終息に向けたステップとしては、案の一つだと思う。だが、そのような移行措置によって、アプリケーションの発展が遅れる危険性があり、それはユーザに対してコストとして跳ね返ってくるかもしれないことは、しっかり認識しておかなければならないだろう。とにかく、少しでも早くアプリケーションが発展できる環境を提供して欲しい。

2009年2月28日 (土)

WiMAXは始まったけれど

 月額が4,480円と高いうえに、通信速度も現行の3Gとたいして変わりないらしい。ほぼ予想通りで、何の意外性もないけれど。

 北米、欧州とも、まともに立ち上がる気配はなし。アジアやアフリカでメタル線のインフラすら無くてADSLを導入できない地域では有効なんだろうが。

 モバイルなところを除いて考えると、ADSL以下で音声モデム以上ってところに市場を見つけるのだろう。だったら価格もそれなりにってんで、固定回線とバンドルにするか、月額500円にするとかが必要だろうに。

 ま、一般ユーザには関係ないですな。

2009年2月 5日 (木)

日本のブロードバンドが世界最先端から転落する日

 2月6日だ。

 結局、ISP存続のためにFTTHインフラの上に非効率な通信構造を温存するのだろう。
 角を矯めて牛を殺すとは、まさにこのこと。

 あぁ、つまらない。

 総務省に文句を言ってやりたいのだが、どこに言ったものやら。

2008年12月 4日 (木)

フレッツ光ネクストのホームネットワークはどう進化するのか

 NTTの次世代サービス共創フォーラムのホームネットワーク関連のセミナーを聴いてきた。最近、あちこちの展博などでいろいろなベンダーから出ているが、OSGiベースのホームネットワークを展開するというもの。センサーやら家電やらをOSGiを搭載したホームゲートウェイでコントロールするということで、大昔(10年くらい前?)からあったハナシが、ようやく具体的なサービスになろうとしている。

 だが、はたしてそれがユーザの求めるものだろうか? 洗濯機だのエアコンだのをネットワークでコントロールするとか、窓や玄関の鍵の状態を見るとかが、ビジネスで成り立つほどの価値があるとユーザは見てくれるのだろうか?

 同じく大昔のネタでいつまでたっても普及しないものとして、Echonetというものもあるが、結局のところ搭載によるコストアップがユーザにとっての価値に見合わないために、普及に至っていない。OSGiも、高級車やビルのメインテナンスのような目的と効果が明確であった領域では何年も前から活用されている。家庭向けに普及しなかったのは、それなりの理由があったと見るべきだろう。
 事情は海外でも同じで、類似の製品は10年以上前から繰り返し出てきているものの、成功したものはない。

 今回のNTTの計画は、個別の家電製品を出しているメーカーがOSGiのバンドルを開発し、NTTはバンドルが実行される環境をフレッツのルーターで提供するということだろうが、はたしてそんなにうまくいくだろうか。サービスコストやら普及の努力やらは各メーカーにまかせ、自分はプラットホーム提供で確実に小銭を稼ごうという考えだろうが、その「小銭」はどこから来るというのか。メーカーにもユーザにも、そんな余裕は無いのではないか。
 技術的には面白いが、ビジネスとしては非常に難しいと思う。

 ちょっと古いが、こんな記事があった。

 住友電工が日本のFTTHサービスのトリプルプレイ向けホームゲートウェイ用CPUとして、Caviumの通信プロセッサを採用 

 このキャリアは、どう考えてもNTT東西だろう。記事にある CN5020 というのは、MIPS64のデュアルイシューのコアを2つ搭載しているので、1クロックで最大4命令が実行されるという高性能なもの。IPv6パケットの処理とかIPTVやらひかり電話やらのクリティカルな通信処理に一つのコアを割り当てたとして、それ以外のアプリケーションにもう一つのコアを使うことが出来る。
 こんな豪勢なCPUを搭載しておいて、その使い方がOSGiだけとは、あまりにも寂しい。NGNサービスを普及させたいなら、もっと面白いサービスを考えてもらいたいものだ。

2008年11月 9日 (日)

NTT-NGNのIPv6 NATはユーザ不在だ

 一般にはあまり話題になることが無いが、NTT NGNのIPv6アドレスとISPが配布するIPv6アドレスとをどう共存させるかが問題になっていて、総務省の発表している資料(※)によると、NTT東西とISPとの協議で、NTT NGNがIPv6 NATを使う方向でまとまりつつあるように見える。

インターネット政策懇談会 第7回資料7-1の10~15ページ、資料7-2の14ページ

 現在、ISPが担っているインターネット接続というサービスをIPv6でも存続させるために、NGN側のIPv6通信にNATを介在させようとしている。これはもう、愚かどころかユーザの利益を大きく損なう暴挙としか言いようがない。

 今のIPv4のインターネットでは、ユーザの家庭のネットワークとインターネットとの間にNATがあるために、ユーザ端末間の直接通信が困難になっている。アプリケーションではNAT越えのためにあれこれと回避手段を講じることが必要になり、アプリ開発が面倒になるどころか、必ず接続できることが保証できない。このためアプリの発展を大きく阻害している。

 このような方式にすると、次のような3つの大きな問題ができる。

●通信の非効率性
 ISPのネットワーク設備は、あたりまえのことだが、NTTのような通信キャリアを超えられない。超えられないどころか、大きく劣る。アクセス網がFTTHで1Gbpsになったとしても、連続して通信し続けると10Mbpsも出ない状態が残る。札幌で隣の家と通信するにも、東京の大手町を経由するという無駄をすることになる。
 ユーザはFTTHに高い金を払っても、ISPのためにFTTHの能力を使うことができない。

●アプリケーション発展の阻害
 一般の人にとってインターネットと言うとメールかWebブラウザしか出てこない貧相な状況を生み出したことの一因は、NATにある。NATは、エンドユーザ間での通信を行うアプリ開発を難しくする。Skypeやオンラインゲームなど、技術的な工夫を重ねているものはあるが、一般ユーザにとっては依然として敷居が高い。ユーザ間の直接通信ができないために、GoogleやYahooなどの外部の巨大サービスに依存させられることになる。

●世界の発展から取り残される
 通信キャリアとISPという2重構造が大きなシェアを残しているのは、世界中を見回しても日本と英国くらいしかない。英国では、2重構造を厳しく強要された British Telecom が積極的なサービス拡大をためらい、他のEU諸国に比べて先進サービスへの挑戦が遅れている。
 FTTHのような最初からIP通信ができることを想定した通信手段を直接家庭に提供している状態で、通信キャリアがインターネットアクセスを提供していないのは日本だけだ。日本はFTTH普及というハードで先行したものの、欧米はもちろん東欧やBRICS諸国でもFTTHサービスが拡大しつつあることで、先行性は薄れつつある。それどころかアプリケーションで一気に追い抜かれようとしている。

 この問題については、以下のような記事もある。

「2010年、本当にプロバイダビジネスは崩壊するのか?」

 記事中、『あるプロバイダ関係者は「NTT側も、この問題が顕在化することは、NGN構築当初から理解していたはず。始めからネイティブ方式ありきだったのでは」と疑念をぬぐい切れない様子。』とあるが、このプロバイダの認識は根本的に間違っている。

 もともとISPは、各家庭が通信手段としては電話線しか持たない状況にあったときに、音声回線上のアプリケーションとしてインターネットへの通信手段を提供するサービスであった。IP通信の利用が発展して各家庭にIP通信回線が提供されるようになれば、そのようなサービスは不要になる。最初から分かっていたことなのに、あらかじめ準備できていないのは、彼ら自身の責任だ。それなのに、ISPは不要になったサービスを存続させるために、サービスの非効率性というコストをユーザに負わせようとしているのだ。

 橋のない川に渡し船を始めたのがISPだ。橋が無い時代に果たした役割は大いに認める。だが、川を渡る利用が増えれば橋が架けられるであろうことは誰でも予想できる。今、FTTHという往復各3車線もあるような立派な橋ができたというのに、ISPは渡し船をトレーラに載せて運用し、ユーザに対してあくまで渡し船に乗ることを強要しようとしている。狂気の沙汰だ。

 気になるのはNTTが何を考えているかだが・・・。NATを入れることでネットワーク側のサポートがなければユーザ間の直接通信ができなくなる。ネットワーク側すなわちNTTだ。NTTとしては、ユーザから金を取る機会が増えると見て、むしろ歓迎しているかもしれない。ちょっとひねくれすぎた見方だろうか。
'09/3/5 追記 : ここはちょっと煽りすぎた。インターネット政策懇談会では、あらたに「案4」が出ている。ネイティブアクセスとISPをなんとか両立させようとした苦心が感じられるものとして評価したい。

2008年10月15日 (水)

つくばフォーラムに行ってきた

 NTT東西のグループ会社や協力会社の展示会という感じで、ダークスーツ着てないと部外者感いっぱいなのだが、かまわずにカジュアルウェアで闊歩してきた。

 去年は、スカパー!光ホームタイプワイドの登場を予想させる展示があったりしたのだが、今回は特に新しいもの無し。
 アクセス網の敷設技術では、完全にコネクタ接続に移行し、メカニカルスプライスの展示は1件のみ。AOFクロージャでほぼ完成となったか。
 宅内配線では、低摩擦の光ケーブルが面白かった。既設配線のある10mくらいのCD管に押し込んでいくと、スルスルと反対側から出てくる。ウチのBフレッツの工事では、通線ワイヤで引っ張ったら途中で何度も光ケーブルが切れて難儀していたから、工事の効率化に効果が大きそうだ。宅内配線のコネクタ化とか折り曲げ光ファイバとかは2年前くらいから導入されているし、できることは、もうぜんぶやったって感じもする。

 あとはどんなサービスを提供するかなんだが、そいつが見えない。ひかり電話は、IP電話なんだから、いろいろ応用がありそうなのに、ユーザから見たら、いまだに普通のアナログ電話のまま。音質を良くするとか、テレビ電話とか、なんだかNTTの思いこみのサービスだけ押しつけてきてるような感じ。
 セッション制御のインターフェースを公開して、いろんなアプリを3rd Partyが作れるようになったら大きく発展すると思うんだけどね。

2008年9月24日 (水)

KDDI ひかりone が1Gbpsサービス

 KDDI のひかりoneで、1Gbpsでサービスを開始するそうだ。KDDIのFTTHは、NTTと同じGE-PONを採用しているので、アクセス網としては技術的には同じもの。単純にONUの宅内側のインタフェースをギガ対応にしただけでしかない。ひかりone の方が加入者が少ないので、共有数が小さく有利かもしれないが。

 インターネットアクセスということでは、せいぜい瞬間速度でも20~30Mbpsくらい出ればいい方だから、1Gbpsサービスの意味はない。NTTのBフレッツでも、既存機器の設定変更だけでいつでも1Gbps対応は可能だろうから、何ら優位性は無い。

 面白いのは、「1Gbpsを独り占め」とかいう誤った記事がいくつかあったこと。今はKDDIもGE-PONで共有なのだから、そんなことはありえない。きっと、テプコのシングルスターの頃で知識が止まっていて、その後の動向をきちんと把握していないのだろう。すぐに修正されたようだが、そんな不勉強な記者はとっととクビにすべきだ。

2008年9月18日 (木)

フレッツ光 と 光ハイブリッドCATV

Flets フレッツ光導入の看板がある賃貸アパートというのをだいぶ前に見つけたが、ケーブルテレビの光ハイブリッド対応という看板が出ている賃貸があった。どちらもかなりしっかりした看板で、NTT東日本、ケーブルテレビ会社が費用負担をしているのだろう。
 各社の競争の結果ではあるが、ユーザに対しては誤解を与えやすいんじゃないだろうかと心配になってしまう。

 フレッツ光と光ハイブリッドの比較では、なんとなく「光対光」という構図で同じレベルでのサービスが期待できそうなイメージになってしまうのだが、ブロードバンドサービスという点では、ものすごく大きな違いがある。

Hikaricatv  テレビ放送という点では、フレッツテレビやスカパー!光というサービスが始まったことで、ケーブルテレビとフレッツは同等のサービスになっているから、この点はおいておく。

 光ハイブリッドというのは、ケーブルテレビで、配信センターから光ファイバーで送信し、途中から電気信号に変換して同軸ケーブルの配信になっている。
 問題は、この同軸の部分が何世帯で共有されているかだ。この共有数はセルサイズとも言う。かつては、セルサイズは数千世帯にもなっていた。ブロードバンド通信では、一つのセルが帯域を共有することになるから、セルサイズが小さいほど通信速度が上がることになる。このため、他のサービスとの競争で、セルサイズを小さくする小セル化が進められてきた。

 ところが最近聞いたセミナーで、J-COMの人が小セル化の進捗状況として、現在200世帯くらいのセルサイズになっていると言っていた。
 ケーブルテレビのブロードバンド通信は、採用が始まったばかりの最新のDOCSIS 3.0 でも下りが最大1.2Gbpsだが、これを200世帯で共有しているわけだ。GE-PONを採用しているフレッツ光では、1Gbpsを最大32世帯(運用上で8世帯に制限しているらしいが)でしか共有しないのだから、その差は明らかだ。さらに、上りの帯域は同軸ケーブルの分岐構造上の特性から下りよりも速度が低下するため、上下対称のGE-PONとは、さらに差が開く。

 おなじ光ファイバーを使っていると言っても、光ハイブリッドとFTTHはまったく違うのだ。

 結局のところ、「光対光」という文字面上では対等レベルに感じてしまうイメージからはほど遠く、およそ競争になってないのが実態だ。ならばさらに小セル化を進めればいいのではと考えるかもしれないが、そうなったら光ハイブリッドなどというおかしな方式を採らなくても、素直にフレッツと同様のFTTHにすればいいだけのこと。実際に徳島のケーブルテレビのように、GE-PONのFTTHにスカパー!光/フレッツテレビと同じ波長多重でテレビ放送をしているケーブルテレビ事業者は珍しくない。しかも、こういったケーブル事業者は、スカパー!光よりも先にサービスを始めていたりする。

 ブロードバンドという観点では、光ハイブリッドという方式は過去のものであり、FTTHと同等の帯域は提供できていないし、将来もできない。あくまで多チャンネルサービスのおまけとして考えないといけない。

 まぁ、そんなこんなで、見かけたときにはおかしな看板だなと思ったものの、一般ユーザにとっては分からないんだろうなと、あれこれ考えた次第。

2008年9月14日 (日)

iPhone失速 : Appleにできないこと

 大方の予想どおり、iPhone 3G の売れ行きは低下してきて、Smart Phoneというジャンルでは人気の高い機種という程度になっている。携帯電話市場全体に対しては、Smart Phoneの割合は小さいので、発売時にさんざん騒がれたような、携帯電話のあり方を根本的に変える事態からはほど遠い。

 アフターマーケットの市場として、アプリケーションを販売する App Store も注目されているが、しょせん一部のマニア向けで、成功は難しいだろうと思っている。
 Windowsアプリケーションは、Windows95くらいまでは、3rd Partyからいろいろなアプリが提供されて、面白がってインストールしていた。ところが今では、メールとブラウザさえあれば、PCでやりたいことの大部分ができてしまって、どうしても買わなくちゃというようなアプリはほとんど無い。ヨドバシやビックカメラなんかで見ていても、パッケージソフトの売り場に購買欲をそそるようなものが無い。
 今のところ、App Storeにこの状況を変えられるような要因は見つけることができない。Windows PCと同様に、定番アプリが最初からバンドルされている程度で終わってしまうように思う。

 インターネット接続のできる携帯電話とは、本来どうあるべきなのだろうか?
 日本では、通信事業者が携帯電話の高機能化を推し進めきて、なんとなく行き着くところまで来てしまった感じがあり、このうえ何を載せたらいいのか分からなくなっている。海外の携帯電話では、高機能化はこれからだが、日本の後を追ったとしても同じ袋小路に入ってしまうだろう。
 通信回線は、本来データを通すだけの土管であり、それを使った端末がどうあるべきかは、端末メーカーの考えるべきこと。使い方を決めるのはユーザだ。そこで必要なことは、通信機能を利用したいろいろな機能・形態の端末をどんどん提供して、ユーザの嗜好を探ることだ。何でもできる全部入りの高機能端末を買おうとするのは、ごく一部のユーザにすぎない。通信機能とアプリケーション端末を分離し、アプリケーション端末の側で多様性を追求すべきだ。こうすれば、テレビだろうがPCだろうが、ネットワークに接続できる製品は、すべてが携帯電話端末になる。子供用ならトイザらスで売られる。端末の多様性は一気に広がる。
 こんな多様な端末を作ることは、ただ一つのライフスタイルしか提示しないAppleのポリシーに無いことだし、Appleにはできないことだ。 端末メーカにとっては、激しい競争になるだろうが、それが本来の端末ビジネスというもの。それを避けては生き残りはありえない。

2008年8月 7日 (木)

IPTVに何を期待するのか

 フレッツテレビのキャンペーンが始まっている。月々682.5円でアンテナを上げずに地上波放送、BSデジタル、e2 by スカパー!が受信できる様になるのは、非常に安いと思う。数年ごとにアンテナを更新していく費用と比較するなら、十分お釣りが来る。

 NTTのサービスとしては、NTTぷららからひかりTVが提供されているが、地上波や多チャンネル放送を受信するだけなら、フレッツテレビやスカパー!光を選んだ方が満足できることは間違いない。特に録画をしたいのなら、ひかりTVを選ぶべきではない。
 放送なんかどうでもよくてVoDが目的というのなら、ひかりTVの方がいいかもしれないが、DVDレンタルとどっちがいいかというのは微妙だろう。

 放送の観点からは、ひかりTVというかIPTVのいいところというのは、今のところ何も無い。IPTVの方が、視聴しているチャンネルだけ送るので効率がいいとか言う主張もあるが、300チャンネルもあるのならともかく、200チャンネルにも届かない今の状況では、IPでもRFでも変わらない。使い勝手からは、RFのフレッツテレビ/スカパー!光の方が優位だ。

 IPTVは、IPであることによるサービス拡張の柔軟性に期待されているのだが・・・これは、あれこれ試行してみたいという技術者の視点でしかなくて、利用者の視点からは価値のあるサービスはまだ現れていない。デジタル放送になったことによって、RF放送でもデータ通信が可能になっているので、IPでなくてもかなりのことができる。IPTVはいったい何をしたらいいのだろうか?

2008年7月18日 (金)

BTとかFTとか

 BTが光ファイバへの投資を発表しています。いろいろ条件をつけたりしていますが、何より投資の絶対額が少なすぎです。大規模集合住宅とか、ビジネス向けが前提なのでしょう。Ofcomが歓迎するコメントを出してたりしますが、ここはもう政治的な駆け引きの世界ですね。一般ユーザにとっては、あまりメリットは無さそうな感じがします。

 FTは、トリプルプレイのオプションとして、子会社のGlobeCastによる衛星放送を7月から始めたそうです。料金はIPTVと同じ。ブロードバンドとセットの多チャンネルサービスとして、IPTVでも衛星放送でも選べるということ。これでフランス全土の98%でトリプルプレイサービスが提供できるようになったらしい。
 FTってのは、日本で言えば、NTTが分社化されてなくて、かつ放送局と衛星通信事業者を持ってて、さらに放送や通信行政を管轄する総務省と癒着してるくらいの無茶苦茶な事業者です。技術がどんどん進歩してる状況では、サービスの革新が早く進んでいいんじゃないでしょうか。NTTの軛も、ちょっとだけ外してみたら面白いと思うのですが、どうでしょう?

2008年6月28日 (土)

Creative ZEN : またリセット

 曲の英語のタイトルが全角文字で入っているのがあるのが気に入らなくて、MP3ファイルのタグを編集して書き込んでいたら、途中でハングアップ。
 リセットしたが、更新したはずのものがそのままだったりして、なんとなく怪しげだったので2度目の再フォーマット。
 そんなに手間がかかるわけでなし、必要な手順だと思ってれば腹も立たない。

2008年6月19日 (木)

5年後にテレビ向けIPTVユーザは5倍の480万人に?

 こちらのIPTVの市場調査結果ですが、サマリーからは、IPTVの定義で一般的な理解との差があって、誤解を生みそうなところがあります。

 本文中に「今後IPTVはPC利用者主体からテレビ利用者主体に移っていく」とあることから、ここでのIPTVは、IP通信による権利モノ動画コンテンツのストリーミングサービス、あるいはダウンロードサービスを指していて、IP放送を想定していないのでしょう。
 調査項目にも、「TV向けIPTVの普及予測」なんていう妙な表現がありますね。
 IPTVの認知度が低くて調査項目を無理矢理変えた苦肉の策か、調査担当者がIPTVを理解していないのか。前者だと思いたいですが、とにかくIPTVの調査と思わない方が良さそうです。

 動画コンテンツのストリーミングサービスとして見た場合、予測で示されている数字は、サービスがたいして普及しないと言っているように見えてしまいます。

2008年6月15日 (日)

IPTVフォーラムが技術仕様案

 ITU の国際標準化にも提案していくそうですが、いままでいろいろやってきたことのけじめをつけたというくらいでしょうか。

 国内のIPTVは立ち上がりそうにないし、海外ははるか先を行ってるし、国際標準といっても強制力なんて皆無のうえに実サービスは標準化待たずに普及しちゃってるしで、この仕様案が国際的に重視されることはないと思われます。

 技術がどうこうより、IPTVでどんなサービスをしたら普及させられるかを考えることの方が大きな問題。「放送と通信の融合」どころか、「放送と通信の相剋」で出口が見えない中で、技術に引き籠もりしてみましたの図。

2008年6月 9日 (月)

国内IPTVは純減へ!?

 6/2 に総務省が発表した統計によると、2008年3月末の国内IPTVサービスの契約数は23.3万で、2007年12月末の24.3万からわずか四半期で4%も減少したことになっている。

 ここで集計の対象となっているのは、IPによる電気通信役務利用放送事業者として総務省に届けられているソフトバンク、KDDI、NTTの各系列の3業者。絶対数も少ないが、25万にもとどかないうちに減少に転じてしまったのでは、将来が危うい。

 国内のIPTVは、現状の多チャンネルサービスという形のままで立ち上がっていく可能性はきわめて低いと考えているが、4月から始まったひかりTVがどれだけ頑張れるか、次回の発表が楽しみだ。かなり意地悪な意味で。

 ちなみに欧州のIPTVサービスの急速な伸びが話題になるが、現在の契約数の40%がタダで提供されているものだそうだ。ブロードバンド契約を増やすためのエサでしかないということ。このくらいしないと大きく普及させることは難しいのだが、日本の環境では不可能だろう。

2008年6月 1日 (日)

Creative ZEN を買った

メタボがどうのとうるさいので、片道2.5kmの通勤を自転車から徒歩に変えた。行き帰りの時間がなんとなくつまらないので、携帯電話の音楽プレーヤ機能を利用して音楽を聴き始めたのだが、これがかなり楽しい。

携帯電話の機能を試してみるつもりで突っ込んで使っていなかった1GBのマイクロSDカードで30枚分くらいのCDが入った。往復の通勤でアルバムが1枚聴けるくらいの時間なので、当分は飽きることがないだろうと思っていたのも束の間。どうにも携帯電話のオーディオプレーヤ機能が使いづらい。PC用の音楽管理ソフト(au Music Port)がひどい設計で、ものすごく応答性が悪い。携帯電話のプレーヤ機能も、レジュームか効かなくなるケースが頻繁にあり、かなりひどい出来だ。携帯電話が2日で電池切れになるのも許し難い。

そんなこんなで不満が募って、結局専用の音楽プレーヤとして Creative ZEN を買うことになった。手持ちの300枚超のCDを256kbpsのMP3にして全部入ったのはいいのだが、使い勝手はイマイチ。カセットテープやMDの頃に比べりゃよほどましになっているのだが、なんだか本質的なところで自由度を活かせていないような感じ。製品としては、まだまだ過渡期なのだろう。
とはいえ、いろいろな観点から眺めると、そろそろもう一段階進化できる段階に来ているように思う。iPodの独占状態を打破するチャンスになると考えているが、競合メーカがどう出てくるか楽しみ。

2008年5月30日 (金)

「モバイルでFTTH並み」の大嘘記事ふたたび

日経コミュニケーション6月1日号の特集記事「LTEが世界を覆う」の中の文句。

LTEでは下り最大326MbpsであることをもってFTTH並みと表記しているが、これは基地局の1セル内で提供できる帯域の総合計値。1ユーザあたりなら、現在の携帯電話の基地局配置では、1Mbpsが安定的に利用できるようになるくらいにしかならないだろう。
このあたりは、ここここのWillcom関連の記事が詳しい。

1ユーザあたりの通信速度を上げることではWillcomのマイクロセルが有利に働くのだが、それでも実利用では10Mbpsくらいが限界か。「FTTH並み」など夢のまた夢、というか大嘘。

2008年5月29日 (木)

ひかりTVとスカパー!光の価格から見えるもの

ひかりTVの多チャンネルサービスは、月額2,650円。
スカパー!光の安い方のチャンネルパックは月額 3,950円。
ここから見えてくるものについて、考えてみたい。

チャンネル内容は、ひかりTVがBSデジタルのパススルーをしていないことを除けば、同じくらいと見ていいだろう。であれば違いはコストだけか。

乱暴だが、両者の設備コストやコンテンツの調達コストに大差が無いとすると、差額の1,300円が、双方の損益分岐点(ひかりTVが100万契約、スカパー!光が25万契約)の差になっていると考えられる。その意味では、ひかりTVは大安売りであるとも言える。(ただし、ひかりTVは普通のテレビでは直接受信できないので、無条件にはオススメ出来ない。)

ひかりTVと欧州のIPTVを比べると、欧州のIPTVはブロードバンドとのバンドルサービスになっていて非常に安いので、ひかりTVの方が高い。ひかりTVがFTTHだから高いというのではない。実際に France Telecomでは、FTTHのブロードバンド&IPTVのバンドルサービスがあり、これはNTTのBフレッツ&ひかりTVより安い。欧州を基準にするなら、ひかりTVは月額2,000円以下になっていい。

ひかりTVがスカパー!光より安いのは、FTTHを普及させるための手段としての戦略的な値付けで、NTTグループが提供しているサービスだから可能になったのだろう。NTTぷららとしては、冒険的な値付けだと思うが、4thMEDIAなどの失敗があったから受け入れざるを得なかったところもあるかもしれない。
欧州のIPTVに比べると高いのは、ひかりTV単独で事業としなければならないNTT法の結果だろう。
この2つのバランスによって、ひかりTVの月額費用は微妙に中途半端になっている。普及するかどうかも中途半端だ。この中途半端さを解決するためには、NTT法の改正が必要なのだが、それは簡単にはできまい。このことが、日本のIPTVの発展を阻害する要因の一つとなることだろう。

まぁ、そんなことを考える以前に、日本のデジタルテレビでは私的複製の制限だのダビング10だのといった世界でもまれな不自由さがあり、IPTVの本来の柔軟性というか発展性とは無縁の絶望的な状態にあることの方が大問題なのだが。

なんだかんだ言ったところで、日本のデジタルTVとIPTVは世界の動向に背を向けて引き籠もり状態になりつつあり、いかんともしがたい。個人的には、ひかりTVの安さにひきずられて、スカパー!光やCATVの値段が下がることを祈るのみ。

2008年5月17日 (土)

ひかりTVは90万加入までは赤字?

 前出の日経コミュニケーションのNTTぷらら社長インタビュー記事だが、ひかりTVの損益分岐点となる加入数は、90万から100万の間とも書かれている。4thMEDIAが開始されたときは30万程度を損益分岐点としていたのに比べると、ものすごくハードルが上がっている。

 同様にNTTのFTTHを利用した多チャンネルサービスとして比較されることの多いスカパー!光であるが、スカパーJSATの決算説明では、損益分岐点が25万加入まで下げられる見込みとのこと。

 いったいこの差はどこから来ているのだろう? IPTVというのは、CATVに比べて品質は低くなるがコストは安いものと思っていたのだが、大きな謎だ。

2008年5月14日 (水)

ひかりTVは3年で110万だそうで

 日経コミュニケーションにNTTぷららの社長インタビュー記事があり、そこでひかりTVの目標として、3年で110万という数字が出ている。

 ひかりTVの前身となる 4thMEDIA が3年ちょっとで7万、吸収したオンデマンドTVやOCNシアターと合わせても30万にとどかずに採算取れてなかったのに、いきなりその3倍以上ですか。その意気やよしと言っても、裏付けがなければ単なるホラでしかない。サービスとしては地デジ再送信が加わったくらいで、他に大した変わりがあるわけでなし、裏付けがあるとはとても思えない。

 海外の例で言えば、フランステレコムでは昨年1年間で50万くらいの増加をしているし、北米では Verizon のFiOS(RFなので、むしろスカパー!光に近いが)もそれに近い増え方をしている。条件次第ではありえない数字ではないのだが、実際には条件はまったく揃っていない。

 4thMEDIAのときも似たような見込み数字を出していたが、はたして今回は現実になるのだろうか。お手並み拝見と行こう。

2008年5月10日 (土)

ひかりTVで地デジ再送信開始

 ひかりTVで地デジ再送信が開始されたみたいだが、放送局の再送信同意が遅れた理由はなんだったのだろうか。いまいちはっきりしない。
 サービスエリアも、フレッツ光ネクスト提供地域限定だとか。帯域制御のできる Cisico AR1000 エッジルータが局側に無いと、地上波放送並みの品質保証ができないからか。きゅうくつなこって。

 個人的には、ひかりTVに加入する気はゼロ。
 ひかりTVのようなIP放送には、以下のような大きな問題点が3つある。

1.受信に専用のセットトップボックスが必要になる
 家の中に何台もテレビやHDDレコーダがあったら、それごとに専用の受信端末が必要になる。わずらわしいことこのうえないし、カネもかかる。将来、テレビなどにひかりTV受信機能の搭載が広がるかもしれないが、多少のコストアップは避けられない。寝室や子供部屋に置くような安いテレビでは厳しいだろう。録画予約もうまくいかない。独身でワンルームマンションに住んでいるならいいのかも。

2.IPネットワークの分岐にはハブが必要
 テレビの同軸ケーブルは、簡単な受動回路の分配機をかますだけで分岐でき、非常に信頼性が高い。壁の中に埋め込んだままで、10年でも20年でも問題を起こさない。IPネットワークは、スイッチングハブという電源を供給されたアクティブな論理回路でパケットが複製される。電源が必要というのもイヤミだが、こいつが意外によく故障する。10Mbpsのころはまだよかったが、100Mbps とか 1Gbps とか、高速化で回路寿命が短くなりがちだ。3年ぐらいで故障すると思うと、よほど注意して配線しておかないと、あとあとのメンテナンスが面倒でしょうがない。いつでも見られて当たり前の放送を、こんな危うい配線に流すのはよくない。

3.IPトラフィックの混雑の問題
 放送はブロードキャスト扱いになる。有線LANは問題ないかもしれないが、11bの無線LANがあったりするとたいへん。Nintendo DS とか、ネットワーク対戦ができなくなってしまう。
 むかし、4thMEDIA を見始めると、子供が DSのネットワーク対戦ができなくなるのはなんとかならないでしょうかという相談をお母さんが goo だかに投げてたのを見たことがあった。4thMEDIAは加入者が少なかったから騒ぎにはならなかったが、今度はどうなることやら。

 これらは、そう簡単には解決できない。通常のテレビ配線並みの使い勝手が実現されることは、10年先でも無理じゃないだろうか。例外は、新築からネットワーク配線をしっかりしておくケースだが、それにしたって、必要な機能を持った家庭向けの安価なLANスイッチは、まだ存在しない。

 技術的にはIPテレビは面白いと思うので、ワンルームに住んでるような人は、どんどん挑戦してもらって、感想を公開して欲しいところ。テレビが何台もあるような家庭では、既存のCATVやテレビアンテナを簡単に置き換えられるようなシロモノではないので、これだけで済まそうなどと思わない方がいいだろう。

2008年4月17日 (木)

ひかりTV考

 地デジ再送信どころか、サービスそのものが始まったのかどうかすらはっきりしないひかりTVですが、そもそも日本でIPTVは普及できるのでしょうか。他の国の状況も整理して考えてみることにします。

 まず北米ですが、地上波放送が貧弱な状況で、ケーブルテレビや衛星放送が6割以上の家庭に普及しています。多チャンネルサービスに加入して、STBを介して視聴するのがあたりまえという状態です。配信手段がIPになるだけで、CATVと変わりないので、普及の障壁は低いと考えられます。サービス事業者が努力すれば、ふつうに普及していくことでしょう。

 欧州は、ブロードバンドサービスのおまけとして、IPTVが安価に提供されています。アクセス網がxDSLなので、映像の配信品質も高くないのですが、通信事業者と放送事業者の間に資本関係があったり、通信事業者が放送サービスをしたりしているので、見逃し番組のキャッチアップやタイムシフトのような便利な機能が柔軟に提供されることで、魅力的なサービスになっています。フランスでは、IPTVの加入者が200万くらいになっているとか。
 フランステレコムでは、昨年からGPONのFTTHの展開を開始しましたが、50ユーロで100Mbpsのブロードバンドに IPTV と国内通話の使い放題がついてくるそうです。為替レートはユーロ高ですが、購買力で換算すれば、日本のFTTHサービスよりもかなり安いと言えます。

 また、欧米のいずれの事業者とも、HDDレコーダ機能を搭載したSTBがオプションとして用意されています。HDDの容量は、160GBのものがほとんどなのですが、放送自体がH.264で提供されているので、HDの放送でも録画時間が極端に短くなることはありません。HDDの価格はどんどん下がっているので、すぐに300GBクラスに移行することでしょうから、録画時間は十分すぎるくらいになります。欧州では競争が激しいせいか、標準でHDDレコーダ版STBを提供しているところもあります。

 日本はというと、地上波放送が充実しているせいで無料で見られるという意識が強く、有料の多チャンネルサービスはあまり普及していません。放送局の締め付けが厳しいせいか、タイムシフトやキャッチアップのような便利なサービスも提供されていません。番組も地域縛りがあって、地方では大阪や東京の番組を自由に見ることが出来ません。価格も高めです。
 無料の競争相手があるというのに、高い値段を取ってたいして便利でもなく、番組も地方では限定したものしか見られない。こんな状態で普及を期待する方が無理というものでしょう。

 総務省が、IPTVの標準化に躍起になっているというようなニュースが流れていますが、携帯電話のように相互接続が必要なものと違い、IPTVは事業者が自社向けのSTBを提供し、かつSTBに他社との差別化機能を搭載することが競争のポイントになっています。標準化しなくてもIPTVは普及しているし、標準化そのものも今は期待されていないのです。ITUのIPTVの規格も、方式を統一するのではなく、いろいろな方式を併記するにとどまる可能性が高いと思われます。標準化を頑張れば新しい市場が開けるかのごとき期待の抱くのは、幻想でしかありません。世界では標準化を待たずにIPTVがどんどん普及しています。普及しないのは日本国内のことで、しかも「普及のネック」は標準化以外のところにあるのです。

2008年4月 8日 (火)

「FTTHの伸びが急減速」・・・工事キャパの限界

「FTTH加入者の伸びが急減速 総務省調査」という記事ですが、FTTHがうまくいってないということを印象づけたい意図があるように感じて、ちょっと見方が偏っていると思いました。

FTTHの工事は、既存配線がそのまま使えて局の配線をちょこちょこっといじるだけのADSLと違って、光ファイバの配線をしないといけないので、とてつもなく人手がかかります。30分もあれば完了するADSLに対して、FTTHでは3時間以上かかることも珍しくありません。

1年で300万ちょっとの増加というのは、工事にかかる作業者の総数からくる限界でしょう。現在でも、土日返上で工事をする繁忙状態が続いているようです。作業者の育成にはそれなりに時間がかかるし、安易に増やすと、FTTHの普及拡大期を越えたところで余剰人員を抱えて経営困難にもなりかねません。

一昨年に四半期80万超えをしたときには、工事待ちが2ヶ月以上になる例も多かったようで、そのときと同じ伸びを維持できているのは、たいしたものだと思います。配線や工法の工夫で待ち時間は短縮されているようですが、それでも工事業者の方は大忙しのようです。

FTTHの能力を生かした魅力的なサービスが出てきていないので、いまいち盛り上がりに欠けることは確かだし、そもそも総世帯数という限界があるので、今後は新規加入数も減少に向かうでしょうが、一昨年、昨年と新規加入数が変わらなかったという数字だけで、FTTHサービスがうまくいってない書いてしまうのは、大きな間違いです。

2008年4月 5日 (土)

アクトビラがNHKの番組を配信・・・って、タダじゃないの!?

アクトビラがNHKの番組を配信するサービスを12月から始めるとのこと。
ただし、有料で。

古い番組の視聴を有料にするのは、まぁ納得できる。維持コストだってかかってるわけで、その費用を回収することで、少しでも視聴料を下げてもらいたいものだ。

見逃した番組を、1週間程度のあいだオンデマンドで視聴することに対してカネをとるのはどんなもんだろうか。
類似の例で、英国のBBCがiPlayerというサービスで、インターネット経由で放送から7日間は視聴できるようにしているが、こっちは無料だ。そこそこ人気があって、トラフィックの増加がISPとの軋轢の原因になりつつあるとか。

iPlayerがP2Pを使ったダウンロード型で、アクトビラはストリーミングという方式の違いから、運用コストに差が出るのは、技術的には理解できる。だが、一般ユーザはそんなことは知った事じゃない。本来タダで見ることができたものが、ちょっとタイミングが合わなかっただけで有料になる。高額の視聴料を払っているのに? とんでもないことじゃないだろうか。
一本が10円、20円とかならともかく、100円取られることになったら、ほとんど利用されないだろう。NHKの番組なので、広告を入れて無料にするわけにもいかない。
どうなることやら。

2008年4月 4日 (金)

フレッツ光ネクスト開始・・・されたの?

フレッツ光ネクストのサービスが始まったみたいですが、まだネット上に書き込みは出てきてないですね。本当に始められたのでしょうか。このへんまで来るのは1年くらい先になりそうですが。

今のところサービス内容も値段も、現在使っているフレッツサービスと変わり映えしないので、個人的には移行する理由は何もありません。映像配信も今さらという感じで、魅力は感じないし。

ブロードバンドルータは新しいのが出るみたいで、JATEにもRT-S300NEという端末が登録されている。NECだけでなく、沖や住電からも出るらしい。現行よりもサイズが小さくなるなら、それだけでも移行してもいいと思うかもしれない。

NTTには、もっと頑張って、新規のサービスをいろいろと試行してもらいたいもの。でないと、せっかくのFTTHがもったいない。北米も欧州もGPONが拡大し始める気配があり、いつまでもインフラ自慢をしてられないだろうに。

2008年2月26日 (火)

ひかりTVとスカパー!光

 ぷららの社名がNTTぷららになり、IP放送サービスが「ひかりTV」になるそうだ。

 社名はどうでもいいとして、「ひかりTV」というネーミングの方が気になる。
 字面だけ見れば、「スカパー!光」と比べると、どうしても「ひかりTV」の方が本流に見えてしまう。「スカパー!光」の方は、スカパー!としてのブランディングというものがあるのだろうが、RFかIPかの違いによる差異(実際にはこれがものすごく大きい)を除けば、放送の再送信や多チャンネルサービスとしてのコンテンツは両者では同じようなもの。よく理解していないユーザの目には、「ひかりTV」の方が普通のテレビに適したサービスに映るだろう。実際の使い勝手としては、スカパー!光の方が普通のテレビ放送に近いにもかかわらずだ。スカパー!光で地上波放送は見られますか、というような質問をWebでもよく見かけるが、これは「スカパー!」という名称が誤解されやすいことの表れだろう。

 スカパー!光とひかりTVの両方が利用できてどちらかを選ぶのなら、迷わずスカパー!光を選ぶべきだ。見ることのできるコンテンツは大差ないが、スカパー!光なら地上波やBSデジタルが普通のデジタルテレビやHDDレコーダーで見られるが、ひかりTVはそうはいかないのだから。

 NTTとしては地上波のIP再送信をどうしてもやりたかったのかもしれないが、ほんとうにこれでよかったのか。欧州でも北米でも、IPTVはそれ自身では収益のあがる事業になっておらず、ユーザ獲得のエサでしかない。実際のサービス内容もその程度のものだ。NTTはFTTHで独占的な地位を持っているが、そのこと自身の是非はおいておいて、FTTHを使った放送サービスについては他社が太刀打ちできないのだから、もう少しユーザに分かりやすいサービスを提示してもいいのではないのだろうか?

2008年2月22日 (金)

フレッツIPv6設定ツールのトラブル

 フレッツスクエアのIPv6コンテンツにアクセスするために、フレッツIPv6設定ツールを入れてみた。入れなくてもアクセスできないわけではないけれど、ものは試しということで。

 インストールするとIPv6リゾルバというプログラムが稼働して、ネットワーク設定のDNSサーバの指定を自分自身にすることで、ドメイン名の検索をフレッツのIPv6網とインターネットとに振り分けていると思われる。動作としては単純なものだから、特に悪さはするまいと甘く見たのが間違いだった。

 2週間は何事もなかったのだが、ある晩、突然インターネットのWebサイトもフレッツスクエアもアクセスできなくなった。PCの再起動から、ウイルスバスターを止めたり、ルータやスイッチングハブ、LANケーブルを疑ってみたりと、ひととおりの確認してみたが効果なし。念のため別のPCを起動してみると、何の問題もなく外にアクセスできる。2台ともWindowsXPのPCで、IPv6をイネーブルにしているのは同じ。違いはフレッツIPv6設定ツールのみ、ということで、設定ツールとリゾルバを削除したら、解消された。しめて30分くらいのドタバタ。

 結局フレッツIPv6設定ツールで組み込まれるIPv6リゾルバのバグと思われるのだが、PCを再起動しても元に戻らないとは何事?ヘンな内部状態を抱え込んでいるのか、あるいはフレッツ網の方と怪しげなインタラクションでもしていて、網の側に不調でもあったのか?
 一般ユーザでは、Webアクセスが一切出来なくなった時点でトラブル情報を調べることもできなくなり、対策不能になるだろう。IPv6リゾルバがドメイン名検索に失敗した時点で、目立つように何らかのエラーメッセージを出したうえで、解決方法(アンインストールなど)も含めて提示するようにすべきだと思う。

 NTTでは、大きいところでは、ひかり電話やフレッツ網のトラブルなどもあって、品質改善に向けた取り組みが表明されているが、こういった小さいところの品質にも注意して貰いたいもの。パソコンがマニアのものであったのは、すでにはるかな昔。一般ユーザに対する配慮を欠いた意識のままでは、FTTHの電話並み普及など夢のまた夢であろう。

2008年1月27日 (日)

フレッツと不動産屋のコラボ?

近所で見つけた看板。不動産屋とBフレッツがコラボしてるみたいですな。Flets080127

結局こうゆう地道な営業が普及には重要なわけで、世間でNTTはあれこれ言われてますが、けっこう頑張ってると感じます。それに比べると、CATVやKDDIはいまいちと思ってしまいます。

2007年12月19日 (水)

アクトビラは立ち上がれるのか?

 アクトビラが始まってしばらくになるが、Web上にはほとんど書き込みが無い。やはり使われていないということか。よけいなお世話で事業性を考えてみる。

 アクトビラベーシックはどうでもいい。WWWのまがいものを今さら始めたところで、発展は期待できない。PCを使っているユーザにとっては使い物にならない。PCを使わないユーザにとっては、こんな面倒なものは使う気になれない。

 アクトビラビデオは、通信コストが問題になる。競争相手はレンタルDVD。2時間の映画で1本あたり200円くらいか。1Gbpsで配信サーバを接続するとして、同時に200本、流しっぱなしにしても、一ヶ月に72,000本しか流せない。これで売り上げは約1,500万円。実際には、週末や夜間への集中があるから、3分の1もあればいいところか。なので、500万円。半分はコンテンツ屋に取られる(ネットワーク配信の場合、レンタルや皿の販売に比べてコンテンツ業者の取り分はかなり低く設定されているらしいが、そのような低い設定が無くなるとして)から、残り250万円。通信コストは、超大口で10円/GBとしても、100万円くらい。残り150万円。その他の運用コストを考えると、ほとんど残らない。コンテンツがHD化されると、通信コストは帯域比例としても3倍くらいになるのだが、販売単価は上げられないので、さらに苦しくなる。

 結局、薄利多売になるのだが、多売が難しい。
 北米のケーブルテレビでは、VoDサービスが一般的になりつつあるが、利用頻度ではほとんどが無料のコンテンツで、有料コンテンツの利用は非常に少ないとのこと。平均して月に1、2本程度らしい。国内ではもっと悲惨で、VoDをやっているJ:COMの事業報告のデータから計算すると、半年に1、2回程度と推測される。この数字にしても、無料コンテンツがあったり、ケーブル事業者のサービスの中で、有料コンテンツに誘導する努力があったりしたことでのものだろう。独立した有料VoDサービスとしてのアクトビラの置かれた状況は、もっと厳しいと見なければならない。薄利少売では、事業にならない。

 ぷららの4thMEDIAなどは、30万契約の採算ラインを目標とか言いつつ、一向に目標に届く気配が無く、それどころか最近では契約数を報告することすら無くなってしまった。よほどどうしようもない数字なのだろう。

 うーむ、どう考えてもうまくいきそうにない。たとえうまくいったとしても、個人経営のちょっと大きめのレンタルビデオ屋程度の事業にしかならなさそうだ。通信コストが劇的に下がれば多少は改善されるかもしれないが、通信コストは半導体メモリみたいに指数的には下がらないものなので、期待薄。ダメじゃん。

2007年12月16日 (日)

NGN 地デジIP再送信の採算性を考える

 NGNの地デジIP再送信のサービスの発表はまだだが、よけいなお世話で採算性を考えてみる。

 まず、要求品質であるが、電話に次ぐ品質クラスが割り当てられているが、はたしてそれは妥当だろうか。音声電話というのは、長くても1日1時間くらい。普通なら、1日に30分くらいだろうか。対して、テレビを見る時間というのはもっと長いだろう。しかも、映像品質に対する要求は厳しい。既存のIP放送サービスで、毎週のように故障による放送中断を起こしているところがあるが、地デジ再送信では、そのようなデタラメなサービスは受け入れられないだろう。サービス品質を上げるためには、既存サービスよりもコストがかかるのだ。

 帯域あたりの収益はどうか。音声通話というのは、ものすごく収益率がいい。上り下り合計200kbps程度で、3分8円も取れるサービスは他にない。地デジIP再送信について、帯域を無視して接続時間だけで計算すると、1日4時間受信するとして、単価を音声通話と同じにするなら、月額2万円近くになる。帯域比例であれば、60万円にもなる。マルチキャストなので、ネットワークの負荷は小さくなるとしても、帯域売ってなんぼの通信会社にとっては、極端に割の合わないサービスだ。放送が安くできるのなら、電話はもっと下げろという要求は必ず出てくる。アメリカでは市内通話がかけ放題だが、NTTにとって受け入れは可能だろうか。

 海外では、通信事業者自身が放送サービスを手がけている。その場合は、ユーザの囲い込みを狙っているので、他のサービスと合わせて採算性を考えることができる。ところが、NTTでは通信サービスと放送サービスが切り離されて、それぞれで採算を取らねばならない。はるかに条件が厳しいのだ。高い金の取れる有料コンテンツならともかく、無料で提供されている地デジを再送信していたのでは、たいして金は取れまい。さて、どうするつもりか。

2007年11月23日 (金)

近所の光クロージャ

自宅の近くにある光ファイバクロージャを集めてみた。
クロージャというのは、要するに接続部分を収納する単なる箱であって、それ自身がハイテクなわけじゃないんだが、クロージャの型によって、光ファイバの技術がどのくらいの時期のものかえを見分けることができる。

まず少芯クロージャ。各家庭に引き込むドロップケーブルを引き出すためのもの。

Aod電柱の左側にある縦長の四角い箱。
これは、NTTの少芯クロージャでAO-D、D型クロージャというやつ。
このあたりで戸建て向けのBフレッツサービスが始まる前に、集合住宅向けに設置されたもの。D型の前に、BとかCとかあったのだろうが、どんなだかは不明。
電柱の右上には、USENとCATVの配線が見える。右下は、メタル電話のクロージャ。

P1030078電柱の右にある横長の黒い箱。
NTT少芯クロージャで、AO-E、E型クロージャ。
2年ちょっと前にこのあたりで戸建て向けにBフレッツサービスが始まったときには、これが設置されていた。今年の初めくらいまではこれ。



P1030088 で、AO-Eがこのあたりで設置され始めた頃に、電柱のところでこんなぐあいに大きく光ケーブルをたるませるようになったわけだが、これは現在の少芯クロージャを設置するための準備だったのではと考えている。

P1030079これが現在設置が進められている少芯クロージャ。AOFクロージャで24心ケーブルに対応したタイプ。
家庭に引き込むためのドロップケーブルが出ている。

P1030086こっちはAOFクロージャで、8心ケーブルに対応したタイプ。

最新の少芯クロージャの外見はメタルのクロージャに似ているが、設置工事に対する考え方も、AO-Eまでのクロージャとは異なり、メタルに近いように思われる。メンテナンス性も同レベルになるのだろう。

次に幹線用クロージャ。
P1030083 このグレーのが、幹線用の光クロージャ、1-AO、2-AO、3-AOと進化してきてるらしいが、見分け方のポイントは不明。
この2つも長さが違うのだが、設置された時期は同じ。
最新のものは、内部の光ファイバの接続がコネクタになっている。

P1030087 これは東京電力のクロージャ。幹線道路沿いにはたくさんあるのだが、何に使っているのやら。クロージャの見かけは、何年も変わっていない。中身は変わっているのかもしれないが。NTTみたいにどんどん新しいものを投入してくるのに比べると、普及の努力をしてないように感じてしまう。

2007年11月20日 (火)

地デジIP再送信の価値を考える

 独断と偏見で、地デジIP再送信に払ってもいい値段を計算する。

 まず、アンテナを5年ごとに交換しなくて済む価値として、一度の交換に5万円かかるとするなら、月額800円くらい。美観と台風などの際の安心料を500円として、合計1300円。これがスタートラインだ。

 エンコード方式がMPEG-2なら、32分岐のGE-PONでは、同時視聴はせいぜい2チャンネル。これじゃ、一般家庭でも少なすぎ。放送のまがいものでしかない。-1000円。32分岐がすべて2チャンネルを視聴していると、インターネットの通信に使える帯域が無くなる。Bフレッツを契約している意味が無くなるので、-5000円。マイナスが大きくなるばかりでプラスになりそうにないので、ここで打ち切り。よって無価値だ。
 Bフレッツの契約とは別に、無料で提供してくれるというなら、使ってやってもいいぞ。

 複数の家庭が同じチャンネルを見ている場合に、ストリームを一つで済ませることもできるはずなのだが、現在のGE-PONの暗号化の方式(家庭ごとに暗号化する)ではできないと思うので、これは考えないことにする。

 エンコード方式がH.264なら、帯域は半分になるので、同時視聴チャンネル数は4チャンネルか。ぎりぎり許容範囲。MPEG-2から H.264への再エンコードで画質が落ちることはマイナスだが、個人的に画質を気にしないので、ここは無視してあげよう。これでも32分岐すると帯域がいっぱいになってしまうので、8分岐ぐらいにしておく。それでも、インターネットに使える帯域が半分くらいになるので、-500円くらいだな。

 さらに家庭内のネットワークに対する負荷を考える。同軸で分配してりゃどうってことがないものを、IPで流すのでネットワークが混雑する。特に無線LANに大量の映像パケットが流れ込むと使い物にならなくなるので、別ネットワークになるようにしないといけない。これがかなり面倒で、振り分けのできる機能を持った機器が出てこないと簡単にはできない。結局、家庭内ネットワークの構成の自由度が減ることになる。個人的にこれはかなり痛いので、-200円。

 IP放送に対応した機器は、テレビやらレコーダーやら。市場規模から考えて、通常の地上波放送対応品に比べて、値段、品揃えとも不利になるだろう。コストアップ分は保有台数に比例して必要になる。ざっくり、-600円。

 結局、H.264でも価値は0円。 IP再送信を受信するならBフレッツの料金を割り引くとかでないと、単なる再送信なんて使わないだろう。

 とてもビジネスにはなりませんな。

2007年11月 8日 (木)

Bフレッツ 新クロージャ発見

2年前に開通した自宅のBフレッツは、黒くて少し横長のE型クロージャだが、最近になって、新しいクロージャが設置され始めているのを発見した。

Ftth 下の段、電柱の右側にあるのが、新しいクロージャ。電柱の左側にあるのがメタルのアナログ電話のクロージャ。電話のクロージャは、各戸に引き込むためのドロップケーブルを出すタイプなので、小さめのもの。それと比べても、かなり小さめだ。
 設置されているエリアはまだ限定的だが、電話のクロージャと同じ間隔で設置されていて、かなり密度が高い。
 E型クロージャまでは、Bフレッツの契約申請のあったあとで、契約住宅の近くに設置されるような感じだった。これに対して新しいクロージャは、契約申請とは関係なく一定の密度でカバーしてしまおうという感じだ。2年くらい前から、光ファイバケーブルが電柱のところで大きくたるませるように設置されるようになって疑問だったのだが、これを設置することが目的だったのだろう。
 いまや、光ファイバが、メタルの電話並みのインフラになりつつある。

 NTTでは、Bフレッツの工事を申し込みから2週間以内に完了できるようにする体制を構築しつつあるという。新しいクロージャの設置は、それが着々と進行していることを裏付けているように思わせる。

 短期間で次々と新しいクロージャを投入し、接続技術もメカニカルスプライスからコネクタへと変わるなど、サービス即応体制を築きつつあるNTTに対して、電力系は何をしているのか。電力事業の独占にあぐらをかいて、アルバイト感覚で通信事業をしているのではないか。いつから導入が始まったのか分からないくらいの海苔巻き型クロージャがいまだに使われている。それ自身が悪いというわけではないけれど、何も工夫をしないのかと思ってしまう。近所には、1年以上前に設置された電力の光ファイバが、いまも空しく電柱に丸められている。

2007年11月 3日 (土)

スカパー!光の価値を考える

 現在、スカパー!光のパックセレクションを契約している。
 予想通り、それほどチャンネルを見ないので、ためしに自分にとっての価値を計算してみることにする。

 まず、競合比較。
 スカパー!光パックのセレクションで、3,990円/月。これは何かワケの分からない割引が適用された金額で、もともと4,725円/月だ。
 このエリアのCATVは、地上波デジタル放送に対応したデジタルコースが約4,800円/月、アナログ放送のみのコースが約3,800円/月。デジタルコースの方がチャンネル数が多いとはいえ見たいチャンネルは少なく、値段差に相当する価値は感じない。値上げの言い訳でしかないだろう。
 スカパー!光は、CATVのデジタルコースに、さらに多くの追加チャンネルがある状態で、値段は従来のアナログコースのレベルなのだから、比較すれば大幅に安いと言える。割引が継続されるなら、2年ちょっとで工事費のもとが取れるのだから、競争力はある。

 次に絶対的な価値。
 自分でアンテナを立てるとすると、5年ごとに付け替えるとして、工事費込みで、5年で5万円くらい。月額800円くらいか。美観やら屋根の痛み、台風や強風のときに心配しないですむ安心料などは、月額500円くらいと評価。あわせて1,300円/月。
 スカパー!光の基本料が1,460円といのは、けっこう近いレベルだ。
 結局、50chのパック料金2,950円/月の価値があるかどうかだ。ふだんたかだか5chくらいしか見てないことを考えると、やはり高い。通常の衛星のスカパー!のように細かいアラカルトの選択が出来るなら、1,500円くらいで済むのだから、それと比較すると、どうしても割高感を感じてしまう。3,000円以下なら、個人的には満足価格だ。

 結局、今まで使って来たCATVよりはかなり安いのだから、比較としては満足。
 だが、絶対的にはまだまだ高いと思う。需要もないのにチャンネル数だけ増やして、料金の維持・値上げをしようという安易な姿勢があるのではないかと疑ってしまうのだ。

 サービスの拡大初期で、高いARPUを確保する必要があるのかもしれない。だが、自分が見ないチャンネルに対しても、自分の支払った料金が分配されていると思うと、納得いかない感じが残る。十分にユーザ数が増えたら改善されると期待したい。

2007年10月30日 (火)

NTT NGN : 地デジIP再送信をするわけじゃない

 NTT東西からNGNサービスの申請が行われた。その中に地デジIP再送信に関わる項目があるといってはしゃぐ報道があるが、大きな誤解だ。

 NTT東西自身が放送事業を手がけるわけではないので、申請されているのは、地デジIP再送信向けのマルチキャスト通信サービスでしかない。どこか他社がこれを利用して、地デジIP再送信サービスを提供しないといけない。NTT東西は、そのような他社に通信サービスを提供し、それに対して費用をいただきますよと言っているのだ。

 では、サービスを提供するのはどこか? まずNTTコミュニケーションズに統合されつつある、4thMEDIA、オンデマンドTVなど、IPですでに多チャンネルサービスを提供しているところだろう。他社が参入するかどうかは、採算が取れる見込みがあるか否かによる。だが、ここが難しいところだと思われる。

 大都市圏では、スカパー!光がRF多重方式によるサービスを開始している。同時視聴可能チャンネル数に制限がないこと、他のIP通信と帯域の取り合いにならないこと、標準のテレビセットが使えることなど、IP方式に対する優位性は歴然としている。(そもそも、放送をIPにしたからといって、ユーザにとっての価値が大幅に変わるなどと言うのは、幻想にすぎない、と個人的には思っている)
 ここに重複するサービスとしてIP放送を提供する意味はない。

 地方はどうか? スカパーでも、スカパー!光でカバーされない地域は、オンデマンドTVと組んでサービスをしている。これは、各電話局に放送設備であるヘッドエンドを置かねばならないスカパー!光ではコスト高になるので、県域で1カ所しか送信サーバが必要ないIP方式でコストを抑えることを狙ったものだろう。
 IP方式でも、多チャンネルサービスとしては、そこそこ市場はあるのかもしれない。だが、地デジIP再送信としてはどうか?
 市場として価値のある、それなりの人口集中地域は、ほとんどの世帯で地上波放送が受信可能なように対策が進められていることだろう。はたしてサービス仕様が二級品でしかないIP再送信を好んで利用するだろうか?結局対象となるのは、地方都市のビル陰だったり、受信対策すら取られない過疎地だったりするわけだ。
 地デジIP再送信単独で事業として採算を取るのは困難だろう。国などが何らかの補助金を出したりするのだろうか。地デジのためだけにFTTHを引くなんて無駄なことを、本当にするのか?
 NTT東西としては、採算などどうでもいいこと。通信サービスとして「コスト+利益」分の料金を徴収するだけなのだから。そうゆう位置づけのNGNサービスでしかないのだ。

 放送局とそれ以外の対立の構図の中で、NGNの地デジIP再送信が過剰に取り上げられているきらいがある。問題はコンテンツの権利関係をどうするかであって、IP再送信なんてどうでもいいことだ。ここは、あっさり無視して放置しておくというのが大人の態度というものだ。
 と言ってるおれは子供というわけだ。

2007年10月27日 (土)

スカパー!光 : BSアプコン廃止?

 スカパー!光には、BSアップコンバーターとして USC104-2が使われているが、この冬に追加されるBS-9に対応していないので、このままでは受信することができない。USC105への交換などが必要になる。

 そもそもアップコンバーターが必要だったのは、CATVの規格で送信周波数を770MHz以下にしなければならなくて、1.5GHz近くまであるBSの周波数はそのままで送れなかったから。いったん770MHz以下に変換しておいて、受信側でアプコンで元の周波数にしていた。これについて先頃、総務省の方で規格が変更になり、770MHzより高い周波数の信号も送ってよいことになった。なので、BSの信号も変換せずに送ることができるようになったわけだ。

 これに関して、最近開催されたNTT東西関係の展示会であるつくばフォーラムで、パススルー技術の展示が行われたことが報じられている。どうも、いつでもユーザに提供できるレベルになっているらしい。これが導入されるとどうなるかというと、BSの信号(IF信号)がそのまま送信されることになるので、アップコンバーターが必要なくなる。
 V-ONUの交換が必要になるかもしれないが、コストはアップコンバーターの交換と同じくらいだろう。アップコンバーターをレンタル資産として抱え込まなくてすむので、スカパーの事業としては有利だ。パススルーの製品開発がこれまで進められてきたことから分かるとおり、周波数上限の拡大はあらかじめ分かっていたことなので、電話局側に置かれている送出設備の方は、すでにパススルーに対応している可能性は高いだろう。となると、近いうちにパススルーが導入されて、アップコンバーター廃止になると思われるがどうだろうか?

 と書いてきて思い出した。

 CATV専用のブースター買っちまったんだよぉぉぉ! orz

 770MHzまでしか対応していないので、BS-IF周波数の信号はスルーどころか激しく減衰するのだ。
 やられた。真っ向唐竹割に加えて袈裟懸けに切られたくらいやられた。
 はやとちりなうえに、とことん運の悪い俺だから、近いうちに間違いなくパススルーが来るだろう。orz

 まだデジタルテレビを持ってないんだから、とうぶん関係ないやと自分を慰めてみる。
 こうなったら、意地でもデジタルテレビなんか買うもんかとひねくれてみる。
   だったら、なんでアプコンなんかレンタルしてんだ? >自分
   そもそもテレビメーカーの社員のくせに >自分
     ひ~

2007年10月21日 (日)

NTTのFTTH普及目標

日本経済新聞の見出し「NTT、光通信回線の普及目標を下方修正へ」
3000万から2000万に引き下げとか。

もともと工事業者のキャパってもんがあるので、無理だわな。折り曲げファイバとか工夫したって、宅内配線のゴタゴタした部分ってのは、ほとんど短縮できない。工事要員を増やすとしても、工事が一段落した後に人余りになりそうだし、せいぜい現在のスピードを維持できる程度。
年間300万増くらい? 工事しやすい築年数の浅い住宅への普及が先行しているのなら、この先は減速するわけだし。効率化と称して工事単価を叩いてたら、それも減速要因になりそうだし。

今年初めに600万くらいで、年間300万ペースを維持できたとしても、2011年末に2100万。2000万に少し足りない程度になったとしても上出来だろう。

スカパー!光 : チューナーの感想

スカパー!光を契約して1ヶ月を過ぎた。たいして使いこなしていないけど、ヒューマックスチューナーの使用感をば。

録画はしてないのでわからない。レコーダーの類はVHS以外持ってないし、それすら再生でしか使わないし。

動作は遅い。電源入れてもすぐに絵が出ないのは許そう。デジタルだし、いろいろ前処理があるだろうから。ボタン操作への応答が全般的に遅いので、気持ちよく使えない。

番組情報の一覧を表示させてチャンネルを選択しようとすると、番組情報の取得に時間がかかって表示がすぐに出ないので、番組情報をダラダラと順番に見ていこうとすると、イライラする。
バックで番組情報のキャッシュぐらいしとけよ。

チャンネル一覧は、アイコンが並んでるだけなので、どれが何のチャンネルなんだかよく分からない。ジャンル別一覧は分類が適切でないような感じで、正直言って使い物にならない。

「お好みチャンネル」とかいうチャンネルリストを作ることができるのだが、一つ一つ登録するのは面倒そうだし、だいたいリモコンから「お好みチャンネル」を呼び出すのが一発でできないので、使う気にならないだろう。

結局、紙に定番チャンネルのリストを書き出して、手近なところに置いとくのが現実的。
たくさんのチャンネルがあっても、それを見てもらおうという姿勢がまったく感じられない。
チューナーのプラットホームが貧弱なので、ファームの入れ替えで改善されるとは期待できない。北米のように、ケーブル会社と電話会社が死闘を演じてるような競争状況にならないとダメなのか?Verizon の FiOS 2.0は、なかなか良さそうに見えるが。
加入者数を大きく伸ばすためには、使ってみたいと思わせるようなユーザインタフェースというのは重要な要因だと思うのだが、どうだろうか。

2007年10月16日 (火)

Bフレッツが増えている

 自宅の周りは、同時期に販売された分譲宅地で、10区画あるのだが、今日、よく見てみたら、そのうちNTT FTTH が引き込まれているのが7軒。えらい普及ぶりだ。真っ先に加入した自分が言うのも何だが、多すぎじゃないだろうか。

 テレビCMが頻繁なせいか、NTTの営業が熱心なのか。はたまた、日本人の国民性のなせる業か。いすれにしても、これだけ普及してたら、そろそろFTTHの特性をフル活用して、ユーザの生活を変えてしまうようなアプリケーションが現れてきてもいいんじゃないかと思う。

2007年10月13日 (土)

次世代無線は「光ファイバー並み」? なわけがないっ!

 2.5GHz帯の移動通信サービスの申請に関する今朝の朝日新聞の記事。朝日に限らず、他でも同様なのだが、なんで読者に嘘を吹き込む。

 広域をカバーする無線サービスで、FTTHなみの帯域なんてありえない。こうも明らかなデタラメを垂れ流し続ける報道機関の無責任さはあきれるばかりだし、記者の無知さかげんには情けなくなる。

 割り当てが予定されている70MHzをフルに使ったとしても、最良の電波条件での最大速度は、固定向けで 280Mbps、移動向けなら70Mbpsにしかならない。基地局から遠くなると通信速度は劇的に低下する。一般の携帯基地局なみのセルサイズだとすれば、半径2kmくらいを1つの基地局でカバーする。都市の住宅密集地なら、5万人はいるだろう。同時通信するのが人口の0.2%で、かつ全員が基地局の直近にいるとしても、固定向けで一人あたり2.8Mbps、移動向けに至っては、わずか700kbpsにしかならない。どこが光ファイバーなみか?

 携帯端末の場合には、さらに電源の問題が大きくのしかかるために、上り方向の速度が出せない。携帯電話の音声通話は 10kbps くらいだが、電池は3時間弱しかもたない。単純に比例するわけではないにしても、2Mbpsで送信を続ければ、あっという間に電池がカラになる。太古の移動電話のごとく、ショルダータイプの電池でも持ち歩くつもりか?

 下りメインで使うにしても、良くて廉価版ADSLのスペックでしかない。同時ユーザ数に反比例して帯域が減るのだから、ADSLよりも悪い。現在の一般読者にとっての光ファイバーといえば、間違いなくFTTHサービスだろう。粗悪ADSLをFTTHとして売り込むような記事を書いていて、記者は恥ずかしくないのか。

2007年10月10日 (水)

CATV撤去

 CATVの撤去完了。電力、電話線が地中配線なので、CATVのケーブルが唯一の空中架線だった。玄関の上に飛んでいたケーブルが無くなったことで、ずいぶんスッキリとした感じがする。自分としては、これだけでも入れ替えた価値があるというもの。

 撤去の工事に来た人に、スカパー!光に換えたと言うと、1~12チャンネルはどうしますかと聞かれた。地上波の再送信をしていることが知られていないのか。このケーブル事業者の営業エリアでスカパー!光のサービスが始まったのは先月のことなので、業界の人でもこの程度の知名度というのは仕方のないことか。まぁ、工事の兄ちゃんって感じだったし。

 それにしても、ケーブルの撤去費用の額がその場で分からんのは、サービスとしてどうゆうもんかな。加入世帯数が5万程度では、そこまで体制をきちんとできないのかもしれないけれど、サービス競争が始まるとすれば、このままでは厳しいだろう。

2007年10月 2日 (火)

テレビの屋内配線を更新

ケーブルはそのままで、直列配線ユニットをF型接栓のものに交換するとともに、ブースターを入れてみた。

直列配線ユニットは、日本アンテナの SRU-7-7P-SP、SRU-7P-SP。
ブースターは、同じく日本アンテナの NCA-3077P3。
選んだ根拠は特になし。たまたまあったから。
追記)BS-IFのパススルーが近いうちに始まると思われるので、その場合、NCA-3077P3は不適。日本アンテナのSRB-28Sみたいな、CATVとBSに対応しているものが必要。

とりあえず直列配線ユニットを交換した段階で、それまでかすかに出ていたゴーストが無くなった(アナログテレビしかないので)。スイッチつきになったことで、反射が無くなったのだろうか。Kc380010

想定外だったのが、フェイスプレートの交換。右側が古いプレートだが、テレビコンセントの位置が真ん中になっている。最近の資料では、左側の様に上に寄っている絵が多いことには気付いていたのだが、流行かいなとしか思ってなかった。
配線してみて初めて理由が分かった。コンセントの内側の送り配線用のF型接栓がコンセントの下側についているので、下側に余裕がないと収まらなくなる。接栓の工作を終えてコンセントを押し込もうとしたところで気がついた。えーぃ、めんどくせー、と言いつつ買い出しに行く。接栓も、かしめないでねじ込むだけのワンタッチタイプは少し長いので、収めるのに苦労するだろう。

ブースターの効果ははっきりしない。地デジテレビが無いので、レベルの確認をする手段が無いのだ。ゲインを最大にすると、テレビの画面にトラ縞が出るし、スカパーのSTBで確認できる信号レベルも下がるので、何らかの効果というか影響はあるようだ。
設置工事をした際に業者が測定した信号レベルの低さは、信号が反射していたせいかも。8分岐しているので、ブースターの必要性が全くないわけではないと思うが。BSアップコンバータを入れたら、更に分岐数は増えるわけだし。

まぁ、何にしても地デジテレビを買わないことには、御利益は分からないのだが、今のところ買う気になれないので、あと1年くらいはこのままかな。テレビの画質向上競争が一段落して、価格低下曲線が寝てきたら考える。

2007年9月28日 (金)

スカパー!光  まとめ

だいたい落ち着いたので整理。

まず時系列。

  • 7月30日 9月からサービス開始を発表 【一部】となっているが、電話局のカバーエリアから対象地域と判断。
  • 8月下旬 opticastのエリア検索で 9/1サービス開始が表示される。しかし、申し込みはできない。 wktkピーク。
  • 9/1 Webから申し込み。Bフレッツの回線情報、支払い方法、チャンネルパックなど、契約に必要な情報はここですべて登録した。ホーム共聴工事を申し込み。
  • 9/4 NTT東日本から工事日調整の連絡。最速の9/19で申し込み。連絡してきた担当者に、屋外設置タイプの V-ONUがあるかとか、工事の内容とか尋ねるが、要領を得ず。V-ONUを設置する工事であるということしか知らないらしい。2,3日後に書類が届くから、記入して早めに出すようにと。Web申し込み以外に何を書くのかと思ったが、そうですかと。(結局なにも出さなかった)
  • 9/6 書類届く。 通常の申し込みセットと思われる。申込書と返送用封筒もあるが、記入内容はWebで登録済み。スカパーの工事を申し込んだ場合は、NTTの工事連絡から1週間くらい後にスカパーの方から工事連絡があるという説明が書かれているので、そのときに聞きゃいいやってんで、そのまま放置。
  • 9/18 スカパーから連絡がないので、書類提出について、スカパー!光のサポートに問い合わせの連絡をする。Bフレッツハイパー既設でも、スカパー!光用の回線に切り替えることでお客様IDが変わるので、新しいIDが分かったら出すようにと。(結局、IDは変わらなかった)
    工事連絡については、そのうち来るさと考えてたので、聞かず。
  • 9/19 9時から工事が始まる。朝イチのようで。 このあたりじゃしょっちゅう見かける和興エンジニアリングさん。V-ONUの設置だけかと思ってたら、共聴工事もいっしょにやりますよと。一瞬で理解した。なんだ、結局あるべき姿になってるわけだ。窓口がNTT東日本とかスカパーとか分かれてるように見えるから、混乱する。まぁ、制度的な問題やらなんやらあるのだろうと。
    工事は、ふだんBフレッツの工事で見かける紺色の制服の人の他に、明らかに雰囲気の違う人たちが何人か。たぶん、和興エンジニアリングのCATV工事部隊の人? CATV部隊の人が、Bフレッツ部隊の人に教えているような感じもあった。
    V-ONU設置、共聴工事、回線の収容替えが並行してワラワラと進む。宅内工事の立ち会いがあったので、空中線の工事が見られなかった。残念。
    共聴工事は、アンテナを想定して外壁の屋根近くに出ている同軸ケーブルのところまで、V-ONUから同軸ケーブルを伸ばして接続した。最初、分配器が設置されている場所を探して家の中をウロウロしてたのだが、たぶん無いので外に出して接続するしかないですよと言って、そうしてもらった。後日自分で調べて直列配列になっていることが分かったので、やっぱり分配器は無い。和興の人は、家を建てた住宅会社に配線を確かめるべく電話までしてくれたが、水曜日で定休日。建てたのはミニバブルみたいな時期だったので、記録も無いんじゃないかと思うが。
    それまでCATVに入ってたので、これを切り替えるのだが、外壁にCATVの保安器が設置されている。工事の人が、収まりが良くなるのでこいつ使っていいですかと。そりゃあかんやろ、と言ったのだが、使いたそうな感じなので、念のためCATV会社に電話して確認するが、やっぱだめ。ついでにCATVの解約申し込みもした。スカパーの工事は後日だと思っていたので、手続きしてなかったのだ。
    2時間くらいして配線は終わり、テレビの受信確認が始まる。端子のところの信号レベルは少し低いらしい。我が家には地デジ対応テレビが無いので、工事の人が持ってきた液晶テレビで映ることを確認。スカパーは、電話連絡の後しばらくして映ることを確認。続いて2階のテレビ端子で信号レベルを確認していたが、かなり低いので電気屋さんに見てもらってくださいとのこと。共聴工事は、既存の共聴配線への接続を切り替えるところまでなので、このへんの対策はしてくれない。ブースターくらいは入れてくれるのだが、自分であれこれやりたいので、後で何とかしますから、とりあえずアナログが映ってるのでいいですとした。作業が終わって確認書にサイン。お客様IDのことを確認したら、変わりませんよとのこと。なんだ。
    完了したのは12時過ぎ。約3時間かかったわけだ。当然だが、3時間のあいだ全員が張り付いているわけではなく、担当部分が終わった人から消えていたのだが、それでも1日3件くらいが限界か。Bフレッツよかたいへんですね。

機器など。

  • V-ONU 詳細不明です。NTT以外のロゴ無し。
  • 同軸ケーブル 5C-FB
     黒色。室内露出配線になったらつらいですわな。
  • STB ヒューマックス SP-SR100H
     いろいろ悪評はあるようですが、ウチは要求レベル低いですから。
  • BSデジタルパススルーアップコンバーター DXアンテナ USC-104-2
     対応テレビが無いので、とりあえず箱に入れたまま。
     レンタル費用がかかるのかどうか分からない。
     フレッツの説明には、263円/月の利用料がかかると書かれているが、他に記述無し。
     注文生産らしく、入手性は良くないみたいだが。

2007年9月20日 (木)

スカパー!光 開通!

 9/19にNTT工事、と思っていたら共聴工事もセットで一気に完了。スカパーのSTBが設置されて、2週間の無料視聴期間が始まった。

 スカパー!光の説明書では、NTTから回線工事の連絡の後、スカパー!光からテレビ接続工事の連絡があることになっているので、スカパー!光からの連絡を待っていたが、工事業者が一社で両方やっていることで、最初の連絡で一度に済んだことになるのだろう。このあたりは地域によって違うのかもしれない。利用者にとっては便利ではあるのだが、コンタクトする相手がNTTなのかスカパー!光なのか分かりにくい。問題なく終わればよいが、トラブルがあるとややこしくなる。一緒にするにしても、別々にするにしても、体制を明確に説明しておいた方が良いように思う。

 工事は、希望通り室内の露出配線無しで済んだので、満足。Bフレッツの工事の時は、二人だったが、今回は7人くらいだったか。PONの収容替えをするためにクロージャでのファイバのつなぎ換えもしていたようで、人の出入りが多くてよくわからなかった。屋内・屋外・柱上の工事が並行して進んだので、十分ウォッチできなかったのが残念。

 PONの収容替えは、スカパーを多重している回線とそうでない回線があって、多重している回線に移すことらしい。共有数がどのくらいになるか興味のあるところ。今のスカパー!光の契約数から考えれば、多重してないものより共有が少なめになるかも、と少し妄想する。

Kc380006  V-ONUは、GE-PONのデータONUと同じくらい。左下に束ねられているのは、V-ONUからデータONUへの光ファイバ、例の折り曲げても大丈夫、ってやつですね。

 工事前にスカパー!光のカスタマーサポートに問い合わせたときは、回線IDが変わるので同意書を再提出してもらいたいと言われたのだが、実際には回線IDは変わらなかった。いろいろなケースがあるのかもしれないが、まだまだ手続き自体が混乱しているのかも。

 テレビの所の信号レベルは、ちょっと低め。10年前の配線で、少し細いのかも。そのうちブースターでも入れて実験してみる。いや、そのまえに地デジ対応テレビ買わなきゃ。「液晶酔い」のせいで、まだブラウン管テレビなのだ。

2007年9月 5日 (水)

宅外設置タイプのV-ONUは無いらしい

スカパー!光で、宅外設置タイプのV-ONUが有るのか、NTTのWebから問い合わせてみたら、今のところ予定無しとの回答が来た。残念!
あとは、スカパーの共聴工事がうまくやってくれることに期待する。

共聴設備が設置済みの既設住宅では需要が大きいと思うので、ぜひとも早期導入して貰いたいところ。既築、新築を問わず、スカパー!光が接続しやすいような配線になってる住宅は少ないと思われるので、今後の普及スピードに影響大でしょ。

スカパー!光 NTT工事連絡

9/4 に工事日調整の電話がきた。最速で9/19工事とのことで、その日の午前いちばんに決定。スカパーの共聴工事は別途とか。やっぱ9月末か?

窓口担当の人は、工事内容や設置機器について、あまり詳しく把握していない様子だったが、期待の宅外設置タイプのV-ONUは無さそうな感じだった。
去年秋の展示会で、ユーザの要望が強いから宅外設置タイプを用意した、間もなく提供開始する、とか言ってたのに、どうなってんのよ?
宅外設置タイプのV-ONUの製品なんて珍しくないし、GE-PON使ってるCATV会社で採用している例も多いというのに。もうすこしユーザの希望をきちんと聞いてもらいたいものだ。

GE-PONのONUは建物の真ん中に設置していて、テレビの同軸ケーブルは2階の屋根近くの外壁に出ている。はたして、共聴工事はどのようにやるのだろうか。室内の露出配線は絶対にいやなのだが。壁内を通して床下に落とし、土台の通風口から外に通して外に出すのを期待している。V-ONUの設置がNTTで、共聴工事がスカパーというのも、調整をややこしくしている。
V-ONUの設置場所の判断と、共聴工事が露出配線無しでできるかどうかは、微妙な関係になる場合もあると思うのだが。

現在加入しているCATVの工事は、防水処理をきちんとしなかったりで、かなりずさん。スカパーはどうなのだろう? 共聴工事もNTTでやって欲しいような。担当者のレベルによるのかもしれないけれど。

2007年9月 1日 (土)

スカパー!光 を申し込んでみた

今日からサービス開始。

オンラインでの申し込みもできるようになったので、さっそく申し込んでみた。
これからNTTの工事連絡が来るまで1週間、NTT工事までさらに1週間。
そのあと何日かでスカパーの設置? 順当なところで9月末くらいか。

V-ONUの設置方式とか、どうなってんのかね。昨秋のつくばフォーラムで見た屋外設置タイプになってればいいんだが。でなけりゃ、共聴の関係で配線が見苦しくなるから、キャンセルしちゃる。

本題に戻って、最速で申し込んでもサービスを利用可能になるのは9月中旬以降ということなんだが、これって、9/1は「営業開始」であって「サービス開始」とは呼べないのでは?

Bフレッツの時は、サービス開始の半月前に工事の打ち合わせがあって、サービス開始当日の朝一番で工事が入って、その日のうちに使えるようになったので、まさに「サービス開始」そのものだったんですが。

世間の常識はもちろん、NTTの常識からもずれてませんか?
オプティキャストマーケティングって、半分NTTなのに。

2007年8月30日 (木)

IPTVはNGNじゃない

NGNについては、なぜか国内ではIPTVが真っ先に取り上げられるという、とんでもない誤解が定着してしまっている。報道の方も、分かってないのか、大衆迎合をしたいのか、同じ調子のものが多い。たとえばこのコラム:

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070824/280291/

NGNの導入に関しては、欧州が標準化活動からして先行していて、実サービスの展開も着々と進めている。日本がNGN先進国でないことは言うまでもないこと。そこまではいい。それに続けて、なんでIPTVの話が出てくるのか?

IPTVは、通信事業者にとっては、あくまでおまけ的なサービスである。帯域を売ってなんぼの通信事業者にとって、IPTVは非常に効率の悪い商売だ。たまたま余裕のある帯域を有効利用するのならいいが、それをメインにしては儲からない。利用者にとっては、テレビ放送がRFで来ようが、IPで来ようが、使い勝手さえ良ければいいのである。実際にはRFの方が使いやすいのだが。

そもそもIPTVは話題性や思惑が先行しているだけで、それが有望かどうかなんて、まだわかりゃしないのだ。大きな市場で見ると、既存の放送が充実している地域では、IPTVは成功していないし、今のところ成功する見込みは出てきていない。北米では、ケーブル事業者が圧倒的に優勢で、通信事業者もVerizonがRFだ。AT&TのIPTVは、とても成功しているとは言い難い。BTにしたって、放送は地上波主体で、補完的にIPをやってるだけ。地域ごと、事業者ごとにサービス内容がばらばらな状況の現在のIPTVが、標準化活動であるNGNとどう関係すると言うのよ?先行がどうのと言ってもしかたないでしょ?

個人的にはIPTVサービスなんて、個別の通信事業者が自社の閉域網内で提供するサービスなんだから、標準化なんてたいして重要じゃないと思う。スポンサーが広告を出す場合の仕様を統一するとかいう話があるかもしれないが、ユーザの立場からはどうでもいいこと。

IPTVっていうのは、IPによる放送じゃなくて、IPに接続されたTVで何が出来るかを主眼にすべきだ。日本ではIPによる地デジ再送信が話題になっているが、これはどうでもいいことで、そもそもケーブルや地上波放送なんかが充実している日本国内では、IP放送はニッチに終わるだろう。

通信事業者がトリプルプレイのために帯域拡大を進めているというのもおかしい。RFでやっているVerizonがインターネットアクセスの帯域を拡大し続けているのはなぜか?IPTVのためじゃないことは明らか。インターネットアクセスに対するユーザの帯域要求が強くて、サービスの差別化になるからだ。IPTVが主な理由ではない。

IPTVをメインにしてNGN戦略を論じていたのでは、未来は無い。なんとかしてくれ。

2007年8月24日 (金)

無線通信は速くならない

WiMAXや4Gなど、携帯電話網の高速化の話題がニュースなどに頻繁に出ているが、それにともなって、高速通信の面でも有線通信を置き換えることができるかのような誤解が広がっている。

情報を伝えるには、それなりのエネルギーが必要だ。無線は、エネルギーを空間にぶちまける方式であり、1対1の通信では有線に比べて効率が悪い。局から端末へ放送するような一方向の通信であれば、基地局の出力を上げればいいが、端末から局に向けては、端末の電源容量の問題から出力を上げるのは難しく、したがって通信速度も上げられない。100Mbpsで通信できても数分しか持たないのでは、実用性は皆無だ。

また、電波通信はシェアドメディアであり、ユーザ数が増えればユーザあたりの通信速度は低下する。1Gbpsが実現できたとしても、半径2kmのセルに端末が1000個あれば、1端末あたり1Mbpsにしかならない。流行れば流行るほど品質が低下する。

こんなことは情報科学の入門レベルの常識であるのに、製品やサービスの開発に関わる技術者がまったく理解していないケースを多く見るにつけ、日本の技術者のレベルはなんと低いことかと情けなくなってしまう。責任者にあたる人が、「これからは携帯電話が速くなるので、社内LANは要らなくなりますよ」などと公言するのは、その会社の技術レベルの低さをさらけ出しているようなものだ。

責任の一端は無責任な報道にもある。技術系の記事で「光なみの通信速度を実現」などというでたらめを平気で書き散らしている。毎日のように目にすると、ついつい刷り込まれてしまうのだろう。もっとも、製品に関わる立場にありながら、そのようなデマを頭から信じてしまうような技術者も情けないのだが。

誤解が頭にしみこんでしまった人がいると、何かを議論する際にとんでもない時間のロスになる。ロスぐらいならいいが、責任者が誤解していると、まともな結論に到達するのも絶望的だ。

米国なんかは、通信事業者の垂直統合が進んでいるためか、わりとまともに通信手段の適切な使い分けが考えられている。ひょっとしたら、日本の産業をダメにしようとするアメリカの陰謀が報道機関にデマを流させているのでは。などというデマでも流してみるか?

2007年8月17日 (金)

スカパー!光 その2

エリア確認の表示が、9月1日からサービス開始予定に変わった。

が、まだ申し込みは始まらない。工事の事前確認やらなんやらで、申し込み受け付けから実際のサービス開始までは、1週間くらいはかかるはず。Bフレッツのときだって、サービス開始のはるか前から申し込みは出来たし、サービス開始日の2週間くらい前には、工事日時の調整が済んでた。その結果、このエリアでのサービス開始日の当日から利用できたわけで。このままだと、9月1日開始だけど2週間くらいは誰も使えません、なんてことに。

オプティキャストマーケティングは、NTT東西が半分近く出資して営業協力してたはず。テレビCMを派手に打つのも結構だけど、実際のカスタマとの接点もきちんと運用すべき。せめて、Bフレッツの時みたいに早めに申し込みを受けるとか、受付開始日くらい示すとかした方がいいんじゃないの?

2007年8月 5日 (日)

スカパー!光

このあたりも、9月1日からスカパー!光開始予定との発表があった。
地元のCATVとの契約は、もう10年以上になるのだが、サービス内容やり料金に不満があり、スカパー!光のサービスが始まった当初から、乗り換えたいと思っていたもの。

とはいえ、スカパー!光には、なんとなく熱意が感じられないのが気になる。
サービスエリアの拡大をするなら、ふつうは先行予約とかするものじゃないのか?
工事担当の手配なんか、1ヶ月前くらい前からやらないと調整つけられないんじゃないだろうか。

Bフレッツの工事が大忙しで、実は人手が回らないのかもしれないけど、テレビのCMや新聞の折り込み広告で金かけてるわりに、盛り上げ方がいまいち。