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2016年4月 6日 (水)

NVIDIAは車載市場から駆逐される

 NVIDIAが主催して開催中のGTC(GPU Technology Conference)の記事が相次いでいるが、テーマはDeep Learningが主題の一つになっている。NVIDIA自身のプレゼンの中でもDeep Learningの適用先として自動運転が大きく取り上げられていて、車載市場に対するNVIDIAの期待の大きさが感じられる。

 だが、はたして車載市場に対してNVIDIAは優位な位置にあるのだろうか。

 その疑問をあらためて感じさせたのが、GTCでMITが発表したEyerissというDeep Learning専用プロセッサの記事。研究用の試作のため古いプロセスで回路規模も制限されているが、300mWという低い消費電力で84GOPSという高い処理性能を実現している。最新のプロセスを使って本気で作りこめば、NVIDIAのGPUと同じ性能を数十分の1の消費電力で実現できることだろう。

 GPUはピーク性能の大きさばかりが注目を集めがちだが、実際にはほとんどの問題では実行効率が極めて悪く、ピーク性能の10分の1も出せればいい方くらいのものでしかない。この実行効率の悪さは、2Wでも渋面される車載のような組み込み用途では致命的で、消費電力が何十ワットもあるNVIDIAのGPUが車載で使われるのは、ごく限られた範囲になることだろう。

 実際のところ、自動運転向けにDeep Learning技術を取り込んだプロセッサは他社からすでにいくつか発表されているし、NVIDIAのGPUと同程度の性能を数十分の1の消費電力で実現しているものがほとんど。NVIDIAとしても、自動運転の市場を取りに行くには、GPUとは別に自動運転向けの専用プロセッサを開発せざるを得ないだろう。

 しかしそうなると、PCやゲーム市場でのGPUによる成功は、車載市場で優位に立つための材料とはなり得ない。ニュースでは華々しく書かれているものの、実際の成功はかなり危ういとみるべきだろう。

 現在NVIDIAのTegraが車載で採用されている例はあるが、いずれも高級車のコックピット用で、ディスプレイやタッチパネルの制御に使われている。Tegraはスマートフォンへの適用を想定して作られているだけに、そのあたりの処理はお手のものということだろう。

 だが、せっかく採用してもらったAudiなんかでも、Qualcommにあっさりリプレースされてしまっている。表示用なんかだとプロセッサ依存の部分は少ないから、そういうものだろう。もともとTegraもスマートフォン市場でQualcommなどとの競争に敗れたことで、車載市場を避難先に見つけたものだ。スマートフォン市場の成長に陰りが出てきた今、Qualcommは車載市場の確保に本気で乗り出している。コックピット用途はスマートフォンに近いので、スマートフォン市場での成功は優位に働く。おそらくコックピット市場では、NVIDIAはQualcommに駆逐されていくことだろう。

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