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2012年6月

2012年6月28日 (木)

NTT東西が定額テレビ電話 : これがNTTの限界

 あらかじめ登録しておいた2つの電話番号に対して、1回に30分以内なら何回使ってもテレビ電話が月額525円になる「テレビ電話チョイス定額」というのが発表された。

 通常の料金だと、音声通話の2倍の15.75円/3分が少なくとも課金されるので、値下げには違いないんだが、ブロードバンドのデータ通信が使い放題で定額になっている時代であることを考えると、無意味に高い。

 だいたいがNTT東西のサーバで音声・映像データを中継してるからコスト高になっているのであって、フレッツ光ネクストのIPv6ならNTT網内だけで家庭間が直接通信できるから、中継コストなしで済ませることができる。

 接続相手のIPアドレスを知るためにはDNSみたいな名前解決のサービスが必要だが、そんなのは高いカネの取れるサービスでもない。だいたいが接続先が決まっているのなら、一度相手のIPアドレスが分かれば名前解決サービスも必要なくなるわけだし。

 音声通話同様、テレビ電話だってカネの取れるサービスではなくなっているのだから、無料で使えるしかけを用意して光ファイバの利用拡大を図る方が重要だろう。

 いくらブロードバンドとかクラウドとか語っていても、こういったところは昔ながらの電話会社の体質が残ったままだ。

2012年6月26日 (火)

@nifty IPv6接続オプションの月額210円は暫定 で、いつまで?

 総務省のIPv6研究会@niftyが説明した資料が公開されている。

 資料中で、IPv6ではこれまでのIPv4サービスとは別のネットワーク設備が必要になることから、その分の追加費用として月額210円を暫定的に課金しているとの説明がある。

 実際に費用発生しているんだろうから、そうなるのも仕方ないのか。VNEがIPv4 over IPv6を提供するようになれば、設備の二重投資が無くなると期待しているのだが、まだ提供時期の目処は立ってないらしいから、「暫定」はすぐには終わりそうにない。

 エンドユーザにしてみれば、今のところIPv6に移行したからといって目に見える改善があるわけではないので、@niftyのIPv6課金は余計な負担にしか感じない。IPv6への移行を促進したいのなら、IPv4のみのユーザにも広く費用負担させるべきだと思うのだが、@niftyとしては、そこまでIPv6に入れ込んでるわけではないということか。

 IPv6を必要とする魅力的な応用が無いことがIPv6の普及が進まないことの原因の一つと昔から言われていたが、状況は今も変わっていない。
 IPv6化で強気な態度を見せるGoogleなら、何か有効なアプリでも考えているのかも。何という他人任せ。

2012年6月23日 (土)

MediaTekのMStar買収はテレビメーカーに悪い知らせ?

 ともにシステムLSIメーカーであるMediaTekとMStarが合併することになりそうだという記事だが、「テレビ・メーカーに悪い知らせ?」っていうタイトルに笑ったのは業界人か。

 どちらもテレビ向けのシステムLSIを提供しているので、合併によりメーカ数が減って競争が減ると部品調達はやりにくくなる。ブロードコムやパナソニックなど、テレビ向けSoCから撤退する企業が相次いできたので、さらに条件が悪くなるのは困るというのは確か。

 そういった基本的な「困った」以外に、弱小なテレビメーカーとしては独自の要求を聞いてもらえるところが無くなるという問題が起きる。

 シェアを落として正面切った価格勝負のできない日本のテレビメーカーは、ユーザには理解されないプチ差異化機能で自己満足に浸りたいのだが、そのためにはテレビ向けSoCのサポートソフトウェアに差異化機能に対応した改造が必要になる。この改造はSoCメーカーに依頼するのだが、MediaTekみたいな大手だとテレビのシェア上位3社以外は門前払いとか言い出すので、SoCで下位のMStarを頼りにしたテレビメーカーは多いだろう。そんな状況からすると、この合併は悪夢に違いない。

 一般ユーザに価値のあるテレビの差異化というのは、今はSoCに依存しないアプリケーション寄りのところに来ていると思う。もしそれが正しいのなら、この合併はむしろ旧弊を切り捨てる好機になるだろう。

2012年6月22日 (金)

CD-Rは2回コピーするとデータが壊れるか?

 ピュアオーディオの世界ってのは感知できないクソ耳の持ち主の書く戯れ言なので、以下の内容に異議のある人はスルーしてくだされ。

 ライブ演奏の録音を即日CDに焼いて売るのが新しい商売だと主張する記事

 ライブの雰囲気ってのは格別なものがあるので、そのこと自体は価値があると思うし、どうせならすべての回をCDにして売ればいいと思う。映像版も作ればさらに売り上げは増える。

 なんてのは別に新しい話じゃないのでおいといて、気になるのは『マスターを複製したものをさらに複製する「孫世代」になると、デジタルでも音質が落ちてしまう』というくだり。

 たいへんですね。CD-RやDVD-Rにファイルバックアップしても、きわめて高い確率で壊れちゃってるんでしょうね。ちゃんとした光メディアでファイル書き込み成功後のコンペアでエラーが出た経験は一度もないのですが、こんなところで幸運を使い果たしていたから、最近いいことが無いんですね。なんてこったい。

 いくら記事を書いてもらうといっても、何を書かせてもいいってもんじゃないだろう。最低限のチェックぐらいしろよ。

2012年6月21日 (木)

南相馬に10万kWのメガソーラー、電気料金へのインパクトは?

 南相馬市に日本最大規模の10万kWのメガソーラー発電所が建設されるという記事

 震災復興ということではいいんだが、気になるのは再生エネ買い取り制度による電気料金へのインパクト。

 2014年度までに稼働となっているので、全体として買い取り金額がどのくらいになるのか分からないのだが、今年の買い取り額で超大雑把に計算すると、この施設だけで東北地方の一般家庭の電気料金が月額1円くらい上がりそうだ。

 南相馬のために1円くらいならいいんじゃないかという気になるが、あちこちで計画が進む発電設備がトータルとしてどのくらいになるのかが心配。

 経産省なんかは見込みを立ててたりすると思うのだが、予測数字が報道されることが無いのはなぜだろうか。

2012年6月20日 (水)

Buffaloから802.11ac(部分)対応ルータ : 速度向上は期待薄

 最近何かと名前を聞くことが多い802.11acだが、Buffaloがさっそく新規格を取り入れたルータを発表した。変調符号化を64QAMの上に256QAMを追加しただけ。一度の符号化で送れるのが64QAMは6ビットで、256QAMは8ビットだから、データ量は8/6で1.3倍と。分かりやすい。

 802.11acの高速化は、符号の多値化の他に使用する帯域幅の拡大とかMIMOとかビームフォーミングとかあるのだが、実際の利用で効果が大きいのは使用する帯域幅の拡大。次に効くのはビームフォーミングによる多重化だが、こっちは複数の端末が同時接続する場合なので、1台の端末では効果を感じることはできない。

 今回発表された製品は256QAMへの多値化だけだが、256QAMなんて電波状態がよほど良くないと使われない。今まで使っていたのがちょっと遅いんじゃないかと感じているのなら、買い替えても間違いなく効果は無いだろう。

2012年6月18日 (月)

ペヤング激辛やきそば : ココイチ3辛ぐらい

 近所のスーパーで見つけたペヤングの激辛やきそば。真っ赤なパッケージが挑戦的なので、買ってきて試してみた。

 辛さはココイチの3辛と4辛の間くらいか。どうということはない。

 辛さを除けば味は普通のカップ焼きそばそのもので、べつにうまくもない。普通のカップ焼きそばにハバネロパウダーをかければ、同じようなものができる。

 ただ辛いだけの食べ物を作るのは簡単で、難しいのは辛さを受け止めるだけの旨さをどう実現するかという工夫(というような説明をされたのは10年以上前の函館のラージモリタ)。ペヤングの激辛やきそばには、そういった工夫が感じられない。

 つか、ペヤングにそんなもん期待するのが無理筋。ふつうに値段相応だと思うね。

再生エネ買い取り、標準家庭の負担増は87円/月 : ただし来年はさらに重くなるぞ

 再生可能エネルギーの買い取り価格が決まったことに対する記事

 平均的な一般家庭の負担増が87円/月になるという見出しがいくつか見受けられるが、これはあくまでも来年3月までに限定した数字だ。
 来年は、今年の分の負担増がそのまま続くのに加えて、来年新たに設置される発電設備の分が加わるので、負担はさらに増大する。

 買い取り額がボロもうけできると分かった時点から、資金の確保、土地の手当て、設計から資材手配などをするので、再生エネのバブルが本格化するのは来年になるのだろう。
 お堅いNTTも確実に儲かることが分かって参入を決めたようだが、設備の完成は来年から再来年になる。

 買い取り量に上限の無い制度だから、負担額がどこまで膨らむか分からない。来年の上乗せ額は、いったい何倍になるのだろうか。それが明らかになったときに青くなるのは庶民だけで、買い取り額を決めたやつらは利権構造の中に落ち着き先を確保してホクホクしていることだろう。

 「負担増は缶コーヒー1本分」などというたわごとを請け売りする馬鹿が某大企業の経営者も含めて少なからずいたようだが、こういったニュースの見出しのせいでさらに増殖しそうで憂鬱になる。

 将来の負担増の危険性をきちんと伝えるのは報道機関の責務だと思うが、それができないのはどんな事情があるのか。

2012年6月17日 (日)

丸大の「極辛口」カシミールカレー

 たまたま近所のスーパーで安売りになっていた丸大食品のカシミールカレーソース。「極辛口」という表示が挑戦的で、つい買ってしまった。レトルト食品だが、肉や野菜などの具は別に調理して合わせるタイプ。

 「鶏肉でつくる」とあるので、そのとおりに鶏肉で作ってみたのだが、なかなかうまい。他でカシミールカレーを食べた記憶がないので、本物の味かどうかは分からない。カレーなので、皮付きの鶏肉がよく合う。鶏肉よりもラム肉、いや、マトン肉の方がもっといいだろう。
 ソース自体はどこぞの本格派を自称するレトルトカレーであったような感じもするのだが、具を別に入れることでうまさは段違い。辛さはレトルトカレーとしては辛い方だが、ココ壱の3辛ぐらいでまぁ普通かな。中学生以下にはちょっときついのかも。

 普通のレトルトカレーでも、具を追加すればこのくらいうまくなるのだろうか。普通のレトルトカレーだとマトン肉を受け止めるには少々力不足じゃないかと思うのだが、ちょっと試してみるか。

2012年6月16日 (土)

花粉症終息期、今年も口腔血腫ができた

 春から続いてきた花粉症シーズンもそろそろ終わりなのだが、これまた年中行事みたいな感じで、いつもの位置に口腔血腫ができた。5mmくらいで大きくならなかったので、爪楊枝で刺して簡単に血抜きをすませた。
 去年はものすごく大きくなって、爪楊枝で刺したとたんに血が噴き出してすぷらったーだった。

 花粉症の薬を長期間連用したときに起きるので、副作用の一種ではないかと思っているのだが、よく分からない。とりあえず症状の出る花粉の飛散もなくなってきたようなので、薬の使用をやめることにした。
 といっても、トマトジュースのおかげで症状は軽くなっているので、今時分になると、ときどき対症的にステロイドの鼻炎スプレーを使う程度になっているのだが。

050plusとひかり電話

 050plusは、NTTコミュニケーションズの050 IP電話のスマートフォン用クライアントだが、Interopに行ったときに、企業向けの050 plus for Bizというのが展示されていた。
 企業向けにまとめて契約した番号に内線を設定したり管理機能を用意したりしてるが、基本的な特性は050 plusのまま。050なので緊急連絡とかできないから、ちょっと工夫は必要なのだろう。

 で、ちょっと思い立って、スマートフォン向けのIP電話端末ソフトについての情報整理。何年も前の薄れた記憶の整理なので、現役で詳しい人はツッコミ入れずにスルーするように。

 スマートフォンでIP電話のクライアントアプリを動かすときに問題になるのが、着信の待ち受けをどうするか。サーバから呼び出しが来たときに応答できないといけないので、アプリは動いてないといけないし、通信路を確保しておくために適当なタイミングで通信してやんないといけない。このせいで、バッテリーの消耗が心配になる。
 スマートフォンの省電力が進んだおかげで、無線LAN接続くらいならなんとかなるが、携帯電話網みたいに電力を馬鹿食いする通信では、待ち受けしてるだけで電池が1日もたなくなる。

 通常の携帯電話では、電話やメールの着信があれば、基地局が電話端末を叩き起こしてくれるから、待ち受けだけなら数週間もバッテリーが持つ。これをスマートホンのアプリで利用できるようにしたのが、AppleのAPNSやGoogleのC2DMというプッシュ通知。

 AppleやGoogleの通知用サーバに、起こしたい端末とイベントの種類を連絡してやると、携帯電話網の仕掛けを利用してスマートフォンを起こしたうえで、イベントを通知してくれる。端末側では、イベントに応じた表示が出て、対応するアプリがあれば起動を誘導してくれる。アプリを動かしておかなくても待ち受けできるし、余計な通信もしないので、電池を消費しない。
 携帯電話網の重要な機能で、さまざまな課金サービスの基本にあった機能なので、スマートフォンのプッシュ通知もそのうち課金されるのじゃないかと思っていたが、どうもそうはならないようだ。とりあえずめでたい。

 IP電話で使う場合は、IP電話のサーバから着信があったときに、着信通知の受信でイベント生成して端末を叩き起こす中継サーバが必要になる。叩き起こされたアプリは、中継サーバに準備できたことを通知。中継サーバがIP電話サーバに対して通話の設定をする端末のアドレスを通知すると、音声セッションが設定されて着信が完了する。

 音声通話なんてそうしょっちゅうするもんでなし、中継動作も単純なので中継サーバの負荷なんてたいしたことはない。それでも中継サーバは必要なので、端末ソフトだけではできない。050plusとかNHN JapanのLINEとか、サーバの運用ができるところでないと提供は難しい。

 Acrobits Softphoneはプッシュ通知対応機能のある汎用のIP電話ソフトだが、わりと高めの有料アプリだし、会社自体もしっかりしてそうなので、中継サーバの運用もできるのだろう。汎用と言っても、中継サーバを突っ込めるかどうかはIP電話サービスのサーバの仕様によるので、動けばラッキーと考えておくべき。もっとも、IP電話サービスのサーバの機能がしっかりしたものであることが多いので、たいていは動いちゃうのだが。

 でもって、ひかり電話対応のIP電話ソフトだが、単なるSIP電話端末ソフトで接続できるものはいくらでもあるのだが、スマートフォンで実用とするためにはプッシュ通知をしてくれる機器を用意する必要がある。ひかり電話のルータにその程度の機能を実装するのは難しくないと思うのだが、カネにならないからNTTもやらないだろうな。

 IP-PBXソフトのAsteriskを動かしておくってのが以前に流行ったことがあったが、ちょっと大げさすぎる。もしやるとしたら、オープンソースのSIP電話ソフトをちょちょいと改造すればいいだろう。プッシュ通知機能を追加して、音声データをスマートフォンにリダイレクトするメディアプロキシにする。一種のB2BUAか。音声データを別パケットに詰め替えるだけの処理なので、性能の低いCPUでも余裕でできる。
 中学生の夏休みの工作とかでどうかね。

ドコモのパケット料金値下げの記事

 MNPで流出が続くドコモが値下げで対抗しようとしているという日経の記事

 財務的にはまだまだドコモの方が有利なので、少数でもマイナスが続くことのイメージが大きいというところか。

 巨額の設備投資が必要な基地局の運用ではドコモの方が効率的だろうし、iPhoneが無いことで端末代金に対する高額の補助や月々の利用料からAppleに吸い取られる上納金を払わずに済むのだから、ソフトバンクやauに対抗するための値下げ余力は1,000円どころじゃなくあるはずだ。

 ケチケチせずに、ソフトバンクが泣きついて総務省から注意が入るくらいの値下げ宣言をすれば面白いのに。注意されたら他社同等にすると。それがイメージ戦略ってなもんで。

 ヨタはおいといて、新料金プランでは上限3ギガバイトとあるので、自分のスマートフォンのデータ使用量を確認してみた。毎月の通信量は、もう1年くらい200万パケット以下で安定している。1パケット128バイトだから、500MBにも遠く及ばない。

 メールにブログにTwitter、ニュース読みにブラウザ使ったりして、スマートフォンを使う頻度は高いのだが、イメージデータはWebページに貼り付けられた画像程度で、本質的にはテキストベースのコンテンツ利用がほとんどなので、こんなもんなのだろう。
 カミさんもスマートフォンだが、似たような使い方なのでデータ通信量も似たようなもの。

 シニア向けの500MB上限のプランってやつで十分なので、一般端末にも解放してくれないかな。でもって、上限を超えたときの追加料金は、1,000円/GBくらいにしてくれたら使いやすいと思うんだが。

2012年6月15日 (金)

Interopに行ってきた

 JPIXのブースがあったので、IPv4 over IPv6の提供見込みについて質問してみた。総務省の研究会でソフトバンク系のBBIXがプレゼンしていたように、いろいろと課題が残っていて、まだ目処は立たないらしい。
 IPv4 over IPv6によって、一般家庭のネットワーク環境が整理されて、アプリケーションを考える上では単純になると期待しているのだが、しばらくは無理か。

 デジタルサイネージのエリアでは、以前のように大型の液晶パネルを並べたブースはシャープのみとなって、全体として落ち着いた感じになっていた。システム的な制御や小さくても注意を集められる工夫が展示されるようになっている。
 でかいパネルはインパクトはあるけれど、見る者に情報を伝えるということでは本質的ではないと思う。同様に3Dパネルを使った展示もほぼ消滅。健全な方向だと思う。

 ネットワーク技術関連は、インフラとしての面白さはあるのだが、一般家庭でのユースケースにどんなインパクトがあるかという視点で眺めているので、とりあえずは野次馬的な関心のみ。

2012年6月13日 (水)

固定通信でデータ収入が音声収入を超えるとき

 ちょっと古い話だが、NTT東日本では昨年度にIP通信系サービスの収入が音声通話の収入を超えた。これからはネットワークを使った新しいサービスに事業の中心が移っていくのだと期待しているが、現実には電話系で育った人や組織がNTT内で力を持っているので、すぐに激しく変わることはないだろう。

 NTT東日本の中のちょっとエライ人に、音声通話が無料になることを前提にしたサービスの提案をして怒られたのは、ほんの数年前のこと。その人は今はかなりエライ人になっている。今でも大胆な改革は難しいんだろうな。

 中国でブロードバンドサービスがものすごい勢いで契約数を増やしているのは少し前の記事にしたが、もともと固定電話事業自体が弱かったところに、急激な経済成長に合わせてFTTxの普及拡大が進んだことで、データ通信の収入は何年も前に音声収入を抜いてしまっている。電話会社から移行したと言うより、最初からブロードバンド会社として企業が始まったと言ってもいいくらい。電話事業への配慮などあっさり振り捨てて、ブロードバンドサービスの拡大を推し進めるに違いない。

 固定電話事業が弱かったのはロシアでも同じなんだが、こっちは国策によるブロードバンド普及推進が弱い。代わりに収益力のある携帯電話事業者が固定通信事業者を買収する形で再編が始まっている。これにより、大都市では光ファイバを敷設して高速ブロードバンドが急速に拡大しようとしている。こっちも、固定通信の音声通話事業は切り捨てられたと見てもいいだろう。

 どちらの国も発展はこれからだが、古い体質にとらわれない自由さがあってうらやましい。

 こういったのが途上国や旧共産圏のようなインフラ整備の遅れた地域だけのことかというとそうでもなくて、収益の最優先される米国では大手通信事業者のVerizonがメタルインフラの売却を進めていたりする。

 NTTが世界と競争していくためには、そろそろ時代に合わない縛りを解いてやるべきだと個人的には思っているが、それ以前にNTT内部の体制改革が必要なのだろう。

ドコモが固定発の通話料金を値下げ、ソフトバンクの半額に

 固定電話からケータイに電話をかけると、ものすごく高い通話料金を取られるのだが、総務省の要請をうけて、ドコモが先陣を切る形で値下げが始まったというニュース

 固定電話から電話をかけることは少なくなったとはいえ、やたら料金が高いので気にならないことはない。

 各社の記事を見ていると、朝日新聞だけが携帯電話会社間の料金比較をしていて、ソフトバンクの料金の高さが際立っていることが分かる。朝日新聞、Good Job!

 何も考えずに電話をすると、相手がソフトバンクだと電話料金が2倍にもなる。au、ソフトバンクともにこれから値下げを発表するのだろうが、どこまでドコモに迫れるのか。

 ソフトバンクも二種指定になることだし、総務省は各社から算出根拠となる資料をきちんと提出させてしっかり検証してほしい。

2012年6月11日 (月)

LINEは収益化で成功できるか

 音声通話などのコミュニケーション機能を無料で使えるアプリのLINEだが、登録ユーザ数が急激に伸びている。Facebookなど先行するSNSに比べると成長速度は最速らしいが、スマートフォンの爆発的普及とアプリ配布環境の整備という有利な環境があってこそ。だが、気軽に使える敷居の低さというのも、Facebookなどに比べて普及が早いことの理由の一つだろう。

 無料通話アプリと紹介されるLINEだが、人と人をつなぐネットワークサービスなのでSNSの一種。電話帳やアドレス帳ってのはSNSの最も単純なプラットホームであり、音声通話というのはその上のアプリの一つ。

 考え方にもよるが、音声通話ってのはFacebookの投稿に比べると気軽にできる。投稿の内容を考えなくていいし、公開範囲に悩むことはない。会話の内容は普通は記録に残らないので、後から思わないところで突っ込まれたりすることもない。気軽なだけに、使われる機会も多くなる。

 だが、よく利用されるということとビジネス的に成功することとはまったく別のこと。ユーザの生活に関わる様々なデータを蓄積するFacebookに比べると、LINEのデータ収集量は少なく収益力も弱くなる。アプリを充実させてデータ収集力を向上させようとすると、FacebookもどきになってLINEの魅力は失われる。難しいところだ。

 だいたいが収益性で言うとFacebookだって投資家から疑問符をつけられてるし、無料通話の元祖みたいなSkypeは、普及はしたけれど事業的には成功とは言えずMicrosoftに買収されてしまった。ビジネスとしては、まだどうなるか分からない。

 個人的には、LINEの運営会社であるNHNがどこまで信頼できるのか分からないので、LINEもあまり好きじゃない。日々の生活の基本となるコミュニケーション機能は、NTTやKDDIのようなインフラを担う通信キャリアが提供すべきだと思う。従量課金の音声通話なんかやめにして、こうゆうのをメインにする時期じゃないのかな。土管化を回避したいのなら、根本から考え方を切り替えないと。

2012年6月 8日 (金)

“孫さんの言うとおりの価格”で世界で勝てるビジネスが生まれるのか

 “孫さんの言うとおりの価格”に込めた思い

 無料の会員登録が必要なTech-On!の記事。経産省で再生可能エネルギー固定価格買い取り制度の担当をしている課長が、産総研の太陽光発電工学研究センター成果報告会で特別講演をしたことを紹介している。

 講演内容の全体が分からないので批判することもできないのだが、記事中で紹介されている発言には、いちいち突っ込みたくなる。記事のタイトルからすると釣りの気配が濃厚なんだが、せっかくなので突っ込んでおこう。

「既存の設備も含めて買い取った場合でも、標準家庭の負担額は100円/月で、缶コーヒー1本分です」

 全量買い取りで上限が無いというのに、どうして100円/月で収まると言えるか。また、たとえ100円であっても、負担するのは国民であっておまえじゃない。「缶コーヒー」などと矮小化するのは卑劣な態度だ。

「この価格を生かして、うまく商売してほしい。世界で勝てるビジネスを作り出してほしい」

 「うまく商売」するのは、“孫さん”なら存分にやってくれるだろう。
 問題は「世界で勝てるビジネスを作り出」す方。アメリカやドイツではパネルメーカーが軒並み破綻したのだが、国力向上につながるビジネスは残らなかった。日本でも安価な中国製パネルを仕入れて利益最大化を狙おうとするにわか発電業者が大量にわいてくることだろう。国民負担の大半は、そういった金の亡者に吸い取られるだろうから、「新しいビジネスを作り出」す効果は期待できない。

「現在のモジュールの販売に満足せず、次の技術を生み出すことが、業界関係者の宿題である」

 42円/kWhという法外な買い取り価格は、国産パネルメーカーが自らメガソーラーを設置しても収益を上げられるようにして、「次の技術を生み出」せるようにという意図でもあるのか。もしそうだとしても、せっかくの国民負担のごく一部しか国内メーカーには回らないだろう。無駄が大きすぎる。

 はたして“孫さん”はかねてから公言していたとおりに国産パネルのみを使うのだろうか。買い取り制度の負担は税金みたいなもんなんだから、そういったのをきちんと監視するのは国民の義務だろう。

 ということで、釣られてみました、と。

やまだテレビ

 ヤマダ電機のオンラインサービス「ヤマダ電機マルチSNS」

 テレビの買い替え需要後の冷え込みに対して何とかしなきゃって発想なんだろうけど、ネーミングも中身も惹かれるものがない。そこまでヤマダ電機に生活を丸抱えされたいと思うユーザがどれだけいると思っているんだろう。

 しかし見方を変えればAppleだって似たようなことをやってるわけで、あっちは喜んで浸りきってる人も多いから、ヤマダ電機もやりかたを工夫したらなんとかなるのか?
 Appleと違って、ヤマダの方は万人受けしないといけないから無理か。

 個人的には押しつけがましいのは嫌いだから、Appleもヤマダ電機も肌に合わない。

アイリスオーヤマ 好調の秘密は「ユーザーイン」

 好調な業績を続けるアイリスオーヤマの社長にインタビューした記事

 アンチ「選択と集中」とか、営業の売りやすさのための「マーケットイン」よりもユーザの求めるものを見極める「ユーザーイン」とか、最近大不調の家電メーカーには耳の痛い意見が並んでいる。

 「選択と集中」と称して不調になった製品を次々と打ち切っていった結果、製品の数がわずかになってしまって、ユーザの生活に対する接点が減ってしまい、メーカーの存在感が失われてしまう。
 スマートテレビなんか、テレビにやたらあれこれ機能を詰め込もうとするのは、他に製品が無くなってしまったことの裏返しだったりしないか。

 「マーケットイン」はまさにそのとおり。新製品として売り場でアピールできるようにするために、意味の分からない新なんとかエンジンとか、ユーザに使い方の分からないような新機能が搭載される。困ったことに、どのメーカーも似たようなことをしているので、誰も立ち止まって振り返ることをしない。

 20年以上もそういったスタイルでやってきたから、もう変えようがないんだろうね。悲しいけど。

2012年6月 6日 (水)

World IPv6 Launch だけど、何事もなし

 今日はWorld IPv6 Launchの日。

 6月6日のIPv6で獣の数字だぁ、とか小市民的な期待をしてたのだが、開始時刻の9時になっても普通にIPv6でアクセスできることが確認できただけで、何も変わったこと無し。
 大停電も起きないし電車も止まらないし、会社は普通に仕事してるし。

 Googleなんか、あれだけ脅しをかけてたんだから、IPv6でアクセスしたらパンパカパ~ンとかファンファーレでも鳴らしてくれたらいいのに。つまんねー。

 ま、IPv6対応なんてその程度のものなんだけどね。

 でも、なんか事件が欲しいよー。AKB総選挙? しらん。

2012年6月 5日 (火)

NetflixがCDNを自前化

 北米から南米、欧州とサービスエリアを拡大している映像配信最大手のNetflixが、自前のCDNの構築・展開を始めたという記事

 ISPに対するネットワークのピアリングまたはCDNのキャッシュサーバを無料で提供するんだとか。キャッシュサーバのハードは、汎用のPCサーバのパーツを流用するので安い。キャッシュサーバの管理はNetflixが行い、コンテンツはアクセスの減る時間帯を見計らってあらかじめNetflixからプッシュ配信されるので、新しいコンテンツのリリースの時もトラフィックの増加を抑えることができる。

 技術的にはどうということはないんだけれど、北米のネットワークトラフィックの3分の1を占めるようになったNetflixだからこそできることか。これで映像配信サービスは規模の勝負であることが確実になり、競合する中小のサービスはニッチを見つけられなければ早期に退場を迫られることだろう。

 Netflixのメリットとしては、トラフィックの負荷に関するISPとの軋轢を軽減できることと、エンドユーザに対する配信品質を向上できることの2点か。

 CDNのコスト削減に関しては、Netflixくらいの超々大口契約になれば、CDNとの契約も原価に近い価格になるだろうから、CDNの自前化によるコスト低減効果は大きくないだろう。

 コスト削減ということでは、規制当局であるFCCからトラフィックに対する従量課金の容認を感じさせる発言が出ているので、ISPを取り込んで従量課金を封じ込め、将来的なコスト増を回避する対策の意味の方が大きいんじゃないかな。

再生可能エネ買い取り制度の利権化

 北海道でソフトバンクと地元有志とがソーラー発電用地の市有地を取り合いになり、市側がソフトバンクに便宜を図ったらしいという一件

 民主党が法外な買い取り値段を設定したせいで、金にモノを言わせたにわか発電事業者があふれるのは当然として、用地提供する自治体側も大手資本に迎合して便宜を図っているようだ。

 電力買い取り費用は実質的な増税だが、せめて自治体の発展に寄与すれば救いはあったろうに、中央の民主党から末端の自治体まで、たかりの構図はすでにできあがっていたということか。

 新聞など報道機関に検証して欲しいところだが、ソフトバンクなんかは莫大な広告費を使ってるから、どこも手を出さないだろうね。

2012年6月 4日 (月)

デジカメの写真データの保存方法

 パナソニックが発表したフォトレコーダーという製品。

 メイン機能はデジカメデータの保存なわけだが、おまけ機能があれこれついて値段55,000円というのは高い。

 データ保存だけなら、NASに少しアプリでも組み合わせればできるわけで、その部分だけなら1万円ちょっとでできるだろう。7割がその他おまけ機能の値段。

 写真データの保存ということでは、HDDの故障に備えたバックアップ手段が不明だし、データを何十年も保存することを考えると、数年で製品自体が打ち切られる可能性が高く保存手段としては不適当と考えるべきだ。

 せいぜい4,5年程度遊べるおもちゃと考えるのが妥当なところだろうが、それにしては値段が高すぎる。パナソニックもデジカメを製品化しているんだから、もう少し実用的で確実な製品を出してくれればいいのにと思う。

 10年近く前になると思うが、パナソニックはMDドライブを使ったデジカメデータの保存機器を製品化していたことがあった。MDだから容量は640MBだったのだろう。デジカメの高解像度化とメモリカードの大容量化が急速に進んでいた時期で、あっという間に時代遅れになってワゴンセールで叩き売りになっていた。後継製品は当然だが無い。

 おまけ機能てんこ盛りの何でも突っ込みましたって感じの刹那的な製品を出すのもかまわないが、国内メーカーには、もうちょっと長期的にユーザのことを考えた製品を作って欲しい。

2012年6月 2日 (土)

テレビと携帯端末で何をするか

 ちょっと前のNHK技研公開で展示されたHybridcastの記事だが、個人的にはいまひとつ興味がわかない。最近の流行みたいなもんで、似たようなサービスはNHKに限らず世界中で試作されている。

 放送中の番組に関連したコンテンツをスマートフォンやタブレットで楽しむことができるというものだが、便利そうに見えても実際に使うだろうかという疑問の方が強い。

 一般ユーザに確実に使わせるためには番組と携帯端末上のコンテンツを同期させないといけないのだが、そのためにはテレビに映っている番組が何であるかを携帯端末側で認識しないといけない。テレビ画面の映像をカメラで撮影したり音声をマイクで拾ったりなどの工夫が行われているが、そのためのデータを別途用意する必要があるので結構なコストがかかる。そこまでしてやる意味のある使い方は少ないだろう。携帯端末とテレビを組み合わせて使える程度のリテラシーがあるなら、同期のしかけなんて必要ないという意見も多いが。

 そもそも携帯端末向けのコンテンツだって、番組ごとに制作していると結構なコストがかかる。スポーツイベントなど収益の大きい少数のものを除けば、ほとんどの番組で携帯端末用のコンテンツが用意されることはあるまい。今のデータ放送だって、通常は天気とか交通情報とかニュースとかがほとんどで、個々の番組に固有の部分は少ない。携帯端末が入ってきたからといって、この状態が変わるとは思えない。

 市場調査なんかでテレビを見ているときにスマートフォンなどを操作していることが多いという調査結果から発想したところもあるのかもしれないが、そこまで番組で束縛したいのか。

 テレビの画面と手元の携帯端末の画面では、視線移動量が大きすぎて煩わしい。ドラマのように画面に集中して見たいようなものには適さないだろう。「ながら見」で済むような番組なら、番組関連コンテンツを見るより他にやりたいことはいくらでもあるというもの。

 結局のところ、携帯端末と組み合わせるような番組は少ないんじゃなかろうか。出番の少ない技術は流行らない。

 この前のエントリでも書いたように、携帯端末ではテレビで見ている番組とは関係ないものを見るケースがほとんどだろうし、それは今後も変わらないように思う。

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