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2011年5月

2011年5月31日 (火)

総務省、フレッツ光ネクストIPv6サービス ネイティブ方式の認可申請の意見募集を開始

 5月30日付けで認可申請内容に対する意見募集が総務省から公表されている。内容は特に変わったこと無し。無料と言われているのに収支計算が行われているのは、コストの提示をして不当廉売のような行為がないことを示すためか。

 約1ヶ月の意見募集の後、審査結果が出るまでに1週間。7月中旬くらいには承認されてサービスの詳細内容が発表される、というところか。

2011年5月29日 (日)

DIGAのマルチタスクはエライ!

 DIGAを買って4ヶ月、2台あるVARDIAはほとんど使わなくなってしまった。

 DIGAでは、DVDに画質変換ダビングしながら録画や編集、再生ができるというマルチタスク機能があるのだが、これのおかげで、それまでVARDIA2台でもおっつかなかった処理がDIGA1台で済むようになった。これはもう圧倒的だ。

 細かな編集機能ではVARDIAの方が優れているところはあるのだが、自分の使い方ではDIGAの仕様で十分なので、何の不満も感じない。先週、久し振りにVARDIAを使おうとしてみたのだが、操作をほとんど忘れていて何をしていいのか分からない自分に気がついてびっくりした。それくらいVARDIAを使ってない。

 古い例えで言うと、DOSからWindows3.1に変わったくらいの違いがある。もうちょっと頑張って、Windows 2000/XP にしてくれるといいんだが、今年中にそのくらいの製品は出てくるかな?

2011年5月28日 (土)

ADSLからフレッツ光へ移行を進めるソフトバンク

 いまさらの話題だが、情報を整理するための覚え書きとして。

 ブロードバンドのアクセス網の主役がDSLからFTTHに移ったのは2009年のこと。総務省が四半期ごとに通信サービスの契約数の集計値を発表しているが、2010年12月末のデータでは、6ページにグラフがある。グラフを見れば、2007頃には近いうちに逆転が起きると認識されていたであろうことが分かる。
 DSLの減少は、一定割合という生ぬるいものではなくて、毎年一定数が減少しているので加速度的に減少が進んでいると考えることができる。どこかで減少ペースは鈍るかもしれないが、今のところその兆候は見えず、いずれビジネスとしてはどうでもいいくらいの規模になってしまう危険性もある。

 DSLの減少傾向はYahoo!BBのADSLも同じで、2011年3月期のソフトバンクのアナリスト向け説明資料では、61ページに以下のようなグラフが出ている。

Yahoo

 2007年初めから減少に転じたADSLの契約数は直線的に減少を続けていて、5,6年先には固定ブロードバンド事業が消滅すると思わせるような勢いだったわけだ。
 2007年、2008年と減少の勢いを変えることはできず、2009年になってフレッツ光との組み合わせを開始することで、ようやく契約数自体は維持できるようになっている。

 総数は維持できていても、ADSLの減少はむしろ加速している。また、量販店の販売現場でもフレッツ光を新規契約するならOCNが選ばれてしまうことが多く、「Yahoo! BB 光 with フレッツ」の販売は不利な状況にあるわけで、そういった条件で契約総数を維持しているのは、かなり強力な営業をしていると思われる。ADSLの減少が加速していることからは、既存のYahoo! ADSLの契約者に対しても積極的なアプローチがなされているのだろう。

 FacebookやSkypeなどの例が如実に示すように、ブロードバンドサービスにとってユーザ数の規模は企業価値に直結する。ソフトバンクのADSL契約数の減少は、ブロードバンドサービスという事業の大きな柱が消滅する危機にあったわけだ。
 携帯電話サービスが事業の中心になった観があるソフトバンクだが、携帯電話事業は安定収入にはなっても爆発的な成長は期待できない。大きな投資が集まるのは携帯電話事業ではなくブロードバンドサービスなので、ソフトバンクにとってユーザベースの縮小はどうあっても容認できないことだろう。

 昨年の「光の道」騒動も、こういった状況から出てきたことだと思っている。

2011年5月27日 (金)

フレッツ光のIPv6サービスとOCN

 サービス開始の発表に浮かれていて、大事なことを忘れていた。

 フレッツ光ネクストの IPv6サービスはトンネル方式ではなくネイティブ方式が本命だと思っているのだが、ISPでシェア最大のOCNはトンネル方式なんだよねぇ。同じNTTコミュニケーションズ系のぷららもトンネル方式だ。

 NTTコミュニケーションズは、NTTグループ内でネットワーク技術で最先端を切り開いてきたという自負があるのに、NGN構築では蚊帳の外になってしまったから、そうそう簡単にNTT東西のやることに従いたくはないという思いがあるのかもしれない。

 そうは言っても、ネットワークなんて方式を合わせないことには普及しないんだから、どうにか折り合いをつけてくれないかな。

2011年5月26日 (木)

データ通信を使ったVoIPに課金

 スウェーデンの携帯電話網の話。

 世界に先駆けてLTEの商用サービスを開始したテリア・ソネラが、データ通信サービスを使って行われるSkypeのような音声通信に対して、データ通信料金とは別に課金するという意向を表明したという記事。

 LTEってのはデータ通信の遅延時間が3Gに比べて小さいので、音声の会話も回線交換でなくデータ通信で実現できるわけで、音声とデータを統合できるのが特徴だったりする。そうなると、音声を別に課金する意味が無くなってデータ通信料金だけになると思っていたのだが、どうもそうではないらしい。

 音声トラフィックをブロックするのか帯域規制で音声通信をできなくするのか、具体的な手段はまだ明らかにされていないが、とにかく別課金をする気らしい。

 音声通話を保証するためにはネットワークの通信品質を高めにしておかなくてはいけないので、単なるデータ通信よりはコストが高めになることは理解できるが、目くじら立てるほどのトラフィックがあるのだろうか。もう少し詳しい情報が知りたい。

NTTがフレッツ光のIPv6サービス開始を発表

 朝記事を書いたらその日のうちに正式発表。エスパーか、オレは(馬鹿

 6月1日から開始されるのは、PPPoEによるトンネル方式のIPv6サービス。IPv6のトンネリングをするアダプタも同時に発売されている。仕様を見ると、IPv4はブリッジとなっているから、通常のブロードバンドルータの下にこのアダプタをぶら下げて、そこにIPv6を使う機器を接続すると。機器が増えてにぎやかでいいやね。じゃまくさいったらありゃしない。IPv4のルータ機能も入れといてくれればよかったのに。

 IPv6サービスの本命はネイティブ接続なので、こっちはどうでもいいや。

 トンネリング方式のサービス開始と同時に、ネイティブ方式を提供するための認可申請が総務省に提出されたことも発表されている。こっちの図では「NTT東日本のエリア内」とかなっているが、フレッツドットネットの頃とは違い東西を接続するのは代表ISPである大手IXなのだから、帯域には何の心配もあるまい。
 NTTの資料ではサービス開始時期は「7月目途」となっているが、代表ISPの一つである日本インターネットイネイブラーからはネイティブ方式を使った接続サービスは7月26日から開始されることが発表されている。一つ気になるのが、こっちの発表では「NTT東西の網内折り返し機能が提供されていること」がIPv6サービス開始の前提となっていること。フレッツ光ネクストのユーザ間の通信は、以前の説明であったようなIXまで行ってから折り返してくるのではなく、網内で閉じることになったらしい。このせいか、気になる網内折り返しの料金については、こっちの記事によると課金無しとのこと。

 さて大きな進展があった。次は認可申請の処理について総務省から発表があるので、そっちに注目しとく。

フレッツ光ルータの設定メニューにIPv6網内折り返し対応の項目が追加

 5/24にフレッツ光のひかり電話ルータのファームウェアが一斉にバージョンアップされたのだが、新しいファームウェアでは、設定項目にIPv6網内折り返し機能に対応した項目が追加されている。ただし、300シリーズ以降限定。

 設定項目は、IPv6のフィルタリングで、網内折り返し通信のパケットをフィルタリングするかしないかを指定するもので、フィルタリングする場合には個別の接続先ごとに条件を設定できるようになっている。

 個別のフィルタリングルールではIPアドレスを指定するようになっているが、これはやはりIPv6プレフィックスが固定的に割り当てられることを意味するものだろうか。アドレストラッキングを防止するために非固定にして欲しかったんだが、ダメなのかな。
 ひかり電話のようなNTTのサービスを利用する場合には、セッションに連動してフィルタリングの開け閉めするということかな。開閉できるとしたら、開閉操作をユーザアプリにも開放してほしいところだが、SIPでやったりするとか。

 ま、とりあえずファームが準備されたってことで、IPv6サービスの開始も近いと期待する。いや、その前に網内折り返しで別料金を請求するとかいうハナシはどうなったんだっけか?

2011年5月25日 (水)

Android 2.3 のSIP電話機能

 Xperia arc の SIP電話クライアント機能でひかり電話に接続してみたという記事。

 Android 2.3 では、SIPによる音声電話端末を実現するのに必要な機能がOSのライブラリとして用意されていて、アプリケーションとしても簡単なSIP電話端末ソフトが用意されているので、簡単な設定でスマートフォンをひかり電話の端末として利用できるようになる。
 同様の機能は Android 2.2 でもSIP電話アプリをインストールすることでできたので、別に目新しい話ではない。

 だが、記事中にも書かれているとおり、この使い方には大きな制約がある。スマートフォンが省電力モードに入ると無線LANの接続が切れてしまい着信を受けることができなくなるので、アプリケーションレベルで常時起きていなくてはならなくなる。そうなると電池の消費が早くなるので、常時充電状態にしておくか、着信の待ち受けをあきらめて発信専用にするしかなくなる。携帯電話としては、かなり使いにくいだろう。

 携帯電話では、電話の着信やメールの受信などネットワーク側からの通知がある場合には、基地局から端末に通知して端末を起こす仕組みがハードウェアに近い基本機能として用意されている。これによって端末側は最低限の通信機能を残してメインのプロセッサなどは安心して寝ることができ、電池の消耗を抑えることができる。AndroidやiPhoneなどのスマートフォンではこのような通知の仕組みが Push Notification機能として用意されているので、SkypeやIP電話のような待ち受けをするアプリが電池を消耗することなく実現できている。

 ひかり電話でも同様のことができればいいのだが、IP通信の上に実現されているアプリなので、ネットワークに対する物理的なコントロールはできない。携帯電話網のような通知機能を無線LANのアクセスポイントに実装するのはコストがかかるし、すぐに解決されることはないだろう。

 携帯電話網というのは、高い料金をふんだくるだけあって実によくできている。固定網も、その存在意義を認めてもらうためには、携帯網並みの機能を提供するべきだと思うのだが、なんとかならんかなぁ。

2011年5月24日 (火)

ソフトフロント、ひかり電話対応の多地点接続TV会議アプリを発売

 「多地点接続TV会議アプリ」って言っても、通常の契約ならひかり電話のダブルチャネルで使える2回線分を使い、1カ所がハブになって他の2カ所をぶら下げるだけなので、最大3拠点まで。

 なんかもうあたりまえの機能というか、売り物にしないんだったらフリーのMPEG-4とG.711のCodecを組み合わせてちょちょちょいで作れそうだね。まぁ、それだけの機能なだけにこのソフトも安いけど。

 ただし、運用上はひかり電話を使うことになるので、3分8.5円とか15円とかかかるから安くはない。帯域確保とか書いてるが、光回線を契約しておいて1Mbpsや2Mbpsの速度を心配しないといけないとは情けない。普通にベストエフォートを使って余計なコストをかけないようにするのがお客さま第一主義ってもんだろうに。

西欧の有料放送の収益が成長ストップ

 英文の記事だが、西欧の有料放送サービスは、今後5年で1割近い契約者の伸びがあるにもかかわらず、収益はほとんど増加しないとの調査結果が出ているとか。契約者あたりの売り上げは、どんどん低下していくということ。

 伸び悩みの原因は、IPTVなどプラットホーム間の競争が激化すること、地上波デジタル放送への切換で有料放送の基本チャンネルセットに相当する部分が地上波で無料で受信できるようになること、トリプルプレイなど、ブロードバンドや電話サービスとのセット料金が一般的になることでTVサービスの部分の料金が低下することなどが挙げられている。

 地デジ移行で受信できるチャンネルが充実するということは、アナログの時は電波状況が良くなくてきれいに視聴できずにケーブルテレビなどを利用することが多かったのだろうか。

 日本とはずいぶん状況が違っているように思われるが、いずれにしても放送サービスが成長産業ではないということは確実なようで。

2011年5月20日 (金)

ハクビシンがサクランボを食べにくる

 庭のサクランボが色づいてきて、そろそろ襲撃を受けるかなと思って夜に見に行って驚いた。

 懐中電灯の灯りに反射する目玉が5組。ハクビシンが集団でお食事中。1匹ならどうってことないが、さすがに5匹もいると恐怖を感じる。大型の猫ぐらいの大きさはあるし、妙に神経が図太くて、灯りを向けても逃げようとせずに平然とサクランボを食べているのが気味悪い。

 たいして大きな木でもないので、ネットを掛けている部分以外は一晩であらかた食べ尽くされてしまった。

 完熟したサクランボを少しでも自分で食べたいので、エアガンで防戦中。

米国でSNSにプライバシ情報の非公開をデフォルトにさせる法案が

 ビジネス専門のSNSであるLinkedInの株式公開で高値がついたことが話題になる一方で、SNS業者の活動を厳しく制約しようとする法案がカリフォルニア州で検討されている。ユーザがSNSに登録する際に、デフォルトで個人情報を非公開にすることを義務づけるというもの。

 SNSでは、個人情報を共有する仕組みを用意することで人と人のつながりをサポートするサービスなので、個人情報を非公開にしたのではサービスが成立しない。下手をすれば死活問題であり、企業価値を大きく損ねることにもなるので、GoogleやFacebookなどの個人情報を貯め込んで商売のネタにしようとしている業者は、法案に反対する運動を始めている。

 いったん公開したが最後、世界中からアクセスできて忘却されることもないインターネットで個人情報を公開することはとても恐ろしいことなので、このように法律で制限するのは当然だと思う。

 SNS業者の側は、ユーザは公開されることを承知の上で加入しているから制限する必要はないと主張しているが、個人情報をインターネットで公開することの危険性がユーザに十分に理解されない状況では、ユーザの保護を優先すべきだろう。

 州法ではなく連邦法になると思われるが、ぜひとも成立させてもらいたい。

 生身の人間の社会では、個人の情報はその人の行動範囲を大きく超えて拡散することはないし、参照されない情報は年月とともに忘却されていく。そういった実社会を反映したSNSというのを妄想してみたりしているのだが、利便性や事業性とのバランスがなかなか難しい。
 実際に運用してみればいいんだろうけど、個人情報の蓄積が減る方向なんだから、事業資金は集まりにくいかもしれない。それでも、法制化のことを考えると、タイミング的にはいいと思うんだけどな。

2011年5月19日 (木)

米国人の4分の3がGoogleやFacebookは個人情報を多く持ちすぎていると考えている

 オンラインサービスが個人情報を持ちすぎているかどうかに関して、アメリカでアンケート調査した結果に関する記事

 回答の76%が、オンラインサービスが利用者の情報を多く持ちすぎているとしている。

 このような強い警戒感は、サービス側が個人情報を商売に利用しようとすると、強烈な反発として噴出し、場合によっては大規模な損害賠償訴訟に発展する。
 なんつってもクラスアクションのある国だからね。全消費者を代表して訴訟を起こせば、請求される賠償額はすぐに数千億円になる。

 まだほとんど収益を生み出していないFacebookの企業価値が150億ドルとか言われているのは、膨大な個人情報を集積していることに対する期待だが、現実にその個人情報を商売に利用しようとすると、強い反発が出る。Facebook Beaconの騒ぎなんか典型例だ。Facebookがもてはやされるようになってから何年にもなるが、期待される企業価値に見合うだけの収益源をいまだに見出せていない。

 ソーシャルサービスが新しい産業になるのかもうひとつのバブルに終わるのか、まだ結論は見えていない。成功の可能性はあるとしても、そこに至る途はとても細くて微妙なバランスを求められる。

ソフトバンクでは接続料が利益

 ソフトバンクの接続料が高い問題。4年も前になるが、ソフトバンクの決算説明会の質疑応答で、孫社長自身が接続料が利益であるとの説明をしている。

 通話料を大幅に値引きするホワイトプランに関して、継続可能であるかどうか、なぜ利益が出るのかという質問に対して、孫社長自身が以下の様に答えている。

「ホワイトプラン」については、もしソフトバンクモバイルがドコモさんやKDDIさんのように高いマーケットシェアを持っていたら、サービスを提供できたかどうかは疑問です。シェアNo.1の事業者が取るべき戦略ではなく、むしろ3位だからできたことです。今後も永続的に新規契約のお客様に対して「ホワイトプラン」を提供できるかは検討しなくてはなりません。なお既存のお客様については、できるだけ続けていきます。ソフトバンク携帯電話以外へ発信する際に通信料が発生するほか、ドコモさんやKDDIさんなどから着信した場合に相互接続料をいただけるので、利益を出すことができます。また新規契約の約6割が加入する「Wホワイト」の加入者の増加や割賦販売による解約率の低下によって経営効率が良くなり、順調に推移していることも利益を押し上げています。

 ホワイトプランは、ソフトバンク網内での通話では採算がとれないが、他社と接続する通話では別料金が発生することと、他社からの接続料を取れることとで利益が出せるとしている。

 紛争処理委員会にドコモが申請したとおりソフトバンクは具体的な数字を公開していないので、接続料でどれだけの収益が上がっているかは分からないのだが、接続料がソフトバンクの利益の重要な源泉の一つであることは間違いない様に思われる。

 合法的であれば自社に有利になる手段は何でも利用するというのは、企業経営としては正しいのだろうけれど、自社の事業で収益を上げられずに他社からカネを分捕ってくるような行為は正常な競争ではないと思う。なりふりかまわずシェアアップだけを追求するのは、日本の携帯電話インフラの発展の障害になると考える。

2011年5月18日 (水)

ドコモがソフトバンクの接続料引き下げを総務省の紛争処理委員会にあっせん申請

 ソフトバンクがドコモやKDDIとの接続料で異常に高い料金設定をしている問題で、ドコモが総務省の紛争処理委員会にあっせんの申請をしたとか。

 もともと、シェアが25%以下の事業者は、接続料の算定根拠を開示しなくてもいいというルールがあるので、ソフトバンクがどのような値付けをしようがルール違反ではない。
 しかし、このルールは、シェアの少ない通信事業者に保護を与えるのと引き替えに、通信事業者がコストダウンに努めるとともにコストを大きく超えるような料金設定をしないという良識的な行動を取ることが暗黙の前提となっている。きわめて日本的というべきか。だが、明文化されていない以上それに拘束されることはないわけで、ソフトバンクとしてはそういったルールの不備を最大限に活用しているというわけだ。

 ソフトバンクにしてみれば、適当なこじつけで数字を出しとけば年間純利益の2割にもなる現金が転がり込んでくるわけだから、少しでも高い値段をつけようとするだろう。その結果が、他社との接続料の差がむしろ拡大して実質的に値上げということになっている。

 ソフトバンクのような企業が存在している以上は、「あっせん」みたいな生ぬるいことをしてないで、善意を期待しないと成立しないようなルールはさっさと修正すべきだ。グローバルに見た場合には、そっちの方が標準なわけだし。

2011年5月17日 (火)

Skype au 無料を継続

 auのスマートフォンで提供されていた Skype au サービスの無料提供が継続されるほか、一部の携帯電話機種にも提供が拡大されるとか。

 通常の音声通話と同じ回線交換を使って Skypeに接続するのだから、これを無料にするのは大胆に思えるかもしれないが、そもそも利用量が少なくて収益へのインパクトが小さいのだろう。

 また、無料の条件として、パケット定額サービスを契約しているか、音声通話ではプランMシンプル以上が求められているので、普通の使い方をしていればかなりの月額を支払っているはずだ。そう考えると、Skype を無料で提供するくらい、むしろ当然だと思うね。

 気になるのは、Facebookとの連携の方。
 確実に収益の上がるユーザアカウントを大量に抱えているのは、事業としてものすごく大きな価値がある。Facebookが投資家から高い企業価値をつけられているのは、Facebookの持つ膨大な数のアカウントが収益を生み出すものに変わることを期待してのことだ。Skypeなんかは、登録ユーザは多くてもほとんどがカネを払わないことが分かってしまったことで、投資資金が集まらなくなってしまっていた。そのため、Microsoftが高額でSkypeを買収したことに対しては、批判の声が強い。
 auは携帯電話事業者として良質のユーザアカウントを大量に抱えているわけだが、Facebookとの連携でそれを奪われてしまう危険性もあると思う。外の力を利用するのもいいけど、自力で提供するサービスの質向上も忘れないで欲しいね。昨年末にauからdocomoに乗り換えちゃったけど、とりあえず言っとく。

2011年5月15日 (日)

総務省統計のIP放送契約数

 総務省では、情報通信政策のポータルサイトケーブルテレビの普及状況のデータを四半期ごとに公表しているのだが、ここにIP放送の加入世帯数もまとめられている。去年の中頃からニュースリリースに出てこなくなってチェックするのを忘れていたのだが、久し振りに見てみる。

 平成23年3月の資料では3ページにIP放送の加入世帯数が出ている。IP放送事業者は26ページのリストに記載のある5社で、ひかりTVはアイキャストが提供している。この顔ぶれで売り込みを積極的にやってるのはひかりTVだけなので、IP放送のシェアもひかりTVが最大だろうと考えている。

 総務省に対する報告にどのような法的根拠があるのか知らないが、監督官庁に対して嘘の数字を出すとも思えないので、この数字は信頼できるだろうと考えている。

 で、それぞれの2010年度の最初の3四半期の契約数の推移をまとめるとこんな感じ。

単位 万 IP放送 ひかりTV
期初 69.5 / ( ---) 100.9 / ( --- )
Q1 74.9 / (+5.4) 109.8 / (+ 8.9)
Q2 78.3 / (+3.4) 120.4 / (+10.6)
Q3 87.0 / (+8.8) 133.1 / (+12.7)

 ひかりTVのテレビサービスの契約者はIP放送の加入世帯数の内数になるから、ひかりTVでビデオサービスだけの契約者が4割以上いそうということになる。
 だが、ひかりTVのビデオサービスの品揃えを見ると、それほど魅力的なサービスとも思えないので、ここに水増し分が含まれていると見ている。

 IP放送の方の増分だが、期ごとにバラツキがある。普通はこういった凸凹があるもので、ひかりTVの一本調子の増加は不自然なのだ。
 Q3にIP放送が急増している。IP放送におけるひかりTVのシェアが大きいとして、10~12月にひかりTVで何かあったかなと調べてみると、AKB48が始まったんだった。確かにあれ以来、2ちゃんねるのひかりTVスレの書き込みの半分くらいがAKB48絡みになって、スレの雰囲気がガラッと変わってしまったっけ。

 ひかりTVの採算ラインが90万とか110万とか言ってたのは、IP放送であるテレビサービスの契約数のことだと思われる。だとすると、まだまだ採算ラインには遠いだろう。

ひかりTVとフレッツ・テレビの契約数

 NTTが2010年度の決算を発表したが、補足資料の契約数にひかりTVとフレッツ・テレビの契約数も含まれているので、少し数字遊びをしてみる。

 映像系サービスの契約数の予算は2010年の第一四半期の決算から発表されている。

 ひかりTVは140万の計画に対して実績は141.3万。精度良すぎ。ここまで計画通りにできるのは、何か不自然な感じがしないでもない。こっちの記事にあるグラフを見ても、契約数の伸びが直線的すぎる。こんなのは、供給側のぷららでコントロールでもしてないとならないんだが、謎だな。
 ひかりTVに対応したテレビを買うときに、ひかりTVの契約をつけて値引きしてもらい、最短期間でお手がるプランに移行。チューナーのレンタル無しなので、月額費用ゼロだが会員であり続ける。なんて感じのユーレイ会員が多かったりしないだろうか。ARPUが発表されないので推測のしようがないから、こんな邪推をするしかない。
 最初の頃は、損益分岐点は90万とか言ってたので、その1.5倍になった今はジャカスカ儲かってて良さそうなもんだが、そういった景気のいい話がいっこうに聞こえてこないところをみると、思うようにいってないところもあるのではなかろうか。
 ちなみに今年度末の計画は190万。もう、イケイケですな。いやぁ、なんともうらやましいことで。

 これに対してフレッツ・テレビの方は、予算が55万増の81.9万に対して実績は32万増の59.2万と大幅未達。これで学習したのか、今年の計画は34万増と控え目な数字を出している。
 フレッツ・テレビの数字は、スカパーJSATの契約数から検証することができる。スカパーは毎月契約数を発表しているのだが、その中の「スカパー!光接続世帯数」というのに含まれている。この数字は、フレッツ・テレビ以外に大規模マンション向けのスカパー単独でのサービスの契約数も含まれていると思われるが、昨年3月末に64万で今年3月末に99万で、増加は35万。フレッツ・テレビの34万に十分に近いから、信頼してよさそうだ。
 スカパー!e2再送信やスカパー!光の契約数から見ると、ほとんどが地上波とBSの再送信だけで500円ちょっとという最低限のサービスが選択されているようだが、フレッツ光というブロードバンドサービスのオプションサービスという位置づけなのだから、そう悪いことでもあるまい。スカパーとしても、スカパー!の加入予備軍を抱えることができているわけだし。

 公開されている情報が少ないのでいまひとつ面白いことが言えないのだが、ひかりTVの契約者数は、どうも作ったニオイが強いような気がする。

2011年5月13日 (金)

NTT東が公衆無線LAN 5万局整備へ

 すげー! いきなり10倍で5万局ですか。NTT西は頑張ってくんないの?

 5年くらい前だか、フレッツ・スポットを開始したころに、年内に3万とか言って期待持たせときながらぜんぜん進まなかったので、ひどい会社だと思ってたんだが、今度は本気かな。光ポータブルもそこそこヒットしてるし、スマートフォンの普及もあるから、今なら需要も見込めるということだろう。

 それにしても、「5万」という数字は、ちょっと引っ掛かるんだよな。

 ひらがなで「ごまん」と書くと、なんか嘘っぽいから。

NTT 3年連続で利益日本一へ・・・でも携帯料金は下がらないだろうな

 記事によると、NTTの利益の7割がドコモからだとか。

 日本の携帯電話料金は、海外の料金水準と比べても特別に高いわけでもないし、利益はドコモの企業努力の成果だとは思うが、これだけ膨大な利益を出し続けるのなら、もうちょっと料金を下げられないのかと思ってしまう。

 もっとも、利益の大半はドコモのインフラ強化に注ぎ込まれているわけで、その結果として高品質の通信サービスが提供されているわけだから、あまり強く要求することもできない。スマートフォンの普及でトラフィックは当分激増が続くだろうから、設備投資の手を緩めるわけにもいかないだろう。値下げは期待薄か。

 料金が下がらないことの原因はユーザ自身の使い方にあると考えることもできるわけで、これはなかなか悩ましいことだ。音声通話とテキストメールくらいしかしない昔ながらの使い方であれば実質値下げにはなってるんだから、やっぱユーザは自業自得というのか。

 仮にドコモがどこぞの携帯電話事業者みたいにインフラ整備で手抜きをしたのなら、ど~んと値下げすることも可能になるだろうね。もちろん、どこぞの携帯電話事業者はそんな料金設定に追随できないから、あっという間に退場になる。
 まともな会社なら、インフラ整備で手抜きなんかしないから、ありえない話だけど。

 携帯電話のことはおいといて、NTT東西の収益がブロードバンドで改善し始めてるというのは、とても喜ばしいニュース。どれだけ携帯電話網が充実しようが、固定網との適切な使い分けは必須なわけで、NTT東西には安定したブロードバンドビジネスを守っていって欲しい。インフラ構築の設備投資も一段落したわけだし、利益が上がるようになれば値下げも近いということで、こっちは期待大だ。

2011年5月10日 (火)

Microsoft が Skype を 85億ドルで買収

 ちょっと噂が出たと思ったら、もう正式発表になってしまった。

 それにしても、85億ドルってなんだよ。2年前にeBayから放出されたときは27.5億ドルだったのに、たいしてビジネス環境も変わってないにもかかわらず、なんで60億ドルも値上がりするかね。Facebookが収益見込みも定かでないのに150億ドルの価値があるとされたのに引きずられたバブルとしか思えない。

 Skypeは、登録ユーザは多くてもユーザあたりの収入は年に100円にもならなくて、事業としてはとても効率が悪い。無料の代替サービスはいくらでもあるから、有料化や値上げで収益性を上げることもできない。どこに大金を払うだけの将来性があるのやら。

 85億ドルという金額に対しては、馬鹿げているとの記事がほとんど。まぁ、Microsoftの稼ぐカネからすれば、たいした金額ではないのかもしれないが。なにせ、自社株との交換とかじゃなくて、現金だぜ、現金。どんだけカネ持ってんだよ。札束で顔ひっぱたくなんてもんじゃないね。トラックに札束積んできて、どざざーっと埋めてやるってなもんで。豪儀だねぇ。
 発表では Office製品や Xboxとの連携なども挙げられているが、どれも収益につながる可能性は感じられない。Googleに買われるくらいなら自分で買っとく、ってのが最もまともな理由に思えるくらい。

 間もなくMicrosoftとSkypeによるpress conferenceがあるらしいので、そこでどんな説明が行われ、それに対してどのような分析記事が出てくるか、なかなか興味深い。

SkypeとGoogle,Facebook,Microsoftの提携の噂

 何日か前から記事が出始めている Skypeの提携話。1年くらい前から株式公開予定と言っていたが、ここにきて身売りの見方も出ている。

 記事中にもあるとおり、Skypeの収入は有料サービスのユーザーしか無くて、有名なわりに収益額は大きくなく、しかもユーザあたりの売り上げは減少傾向にある。企業向けのテレビ会議のようなものも試みているが、ビジネス向けの電話システム自体が携帯電話の普及で縮小方向にあるので、成長は期待できない。

 投資資金というのは企業の将来の成長に期待して集まるわけで、Skypeのように事業の先行きが見えてしまった状態では、いまさら株式公開したところで高値がつくことは期待できないだろう。株式公開がズルズルと先延ばしになっているのは、そういった事情もあるのではないかと思う。

 Facebookなんか、サービスのインフラも膨大な登録ユーザも持っているわけで、いまさらSkypeを買収したところで登録ユーザが増えるとも期待できない。何千億円もかけてSkypeを買収するより、自分でテレビ電話ソフトを開発して配った方が、よっぽど安くつくだろう。
 Googleにしたって同様。Microsoftはよくわからん。

 Skypeとしては、身売りと株式公開のどっちが高値になるかを見極めようとしているのだろう。新たな収益手段が見つからない場合には当然の行為ではある。創業者はとっくの昔に売り抜けてるわけで、起業家として見通す力はさすがというべきか。

2011年5月 5日 (木)

北米で TV Everywhere サービスが急拡大

 TV Everywhere は、テレビの有料多チャンネルサービスの契約者に対して、ネットを介してパソコンやスマートフォンなどテレビ以外の機器で映像コンテンツを視聴できるようにするというサービス。もう完全に、この種のサービスの一般名称になっている。

 この TV Everywhere サービスが、北米で急拡大するという記事。米国とカナダで2011年半ばには、衛星放送、ケーブルテレビ、IPTVなどの有料多チャンネルサービスの契約者の8割が利用できるようになると予想されている。北米では7割の世帯が有料多チャンネルサービスを契約しているので、総世帯の半数が TV Everywhereサービスを利用できるようになるわけだ。
 2011年半ばというとすぐ近くなんだから、予測と言うより、各事業者とも準備ができていてすぐにでも始められる状態になっているということだろう。
 TV Everywhereサービスは、多チャンネルサービスの契約者には無料で提供されることになっている。Huluのようなネット配信オンリーの業者には厳しい状況かも。

 ネットのトラフィックが激増するかもしれないことが気になるが、ケーブルテレビ事業者もIPTVを提供しているAT&TやVerizonもブロードバンドインフラを自前で持っているんだから、なんとかコントロールできるのだろう。
 衛星放送事業者にはちょっと厳しいかもしれないが、通信事業者がIPTVのカバーエリアを補うために以前から連携はしてるから大丈夫かな。

 記事の末尾に2011年7月時点での普及率のグラフがある。「2011年半ば」は7月か。
 普及率は北米がぶっちぎり、西欧がそれを追う。アジアはダメダメと。

 グラフの上のパラグラフに、先進国では日韓が出遅れていて、その原因をワンセグのような地上波を使った放送サービスの存在に帰しているが、これは少なくとも日本では間違いだろう。
 無料の地上波放送が主流の日本では、テレビ業界がネット配信に積極的になる理由がない。ブロードバンドのインフラ事業者とISPが分離されていて、ISPは事業規模が零細で、そもそも多チャンネルサービスをまともにやってないし、この種の新サービスを手掛ける力がない。その他いろいろ。
 韓国の状況は調べてみないと分からないが、日本ではこういった世界の情勢に追いつくのは、10年かかっても無理だろうな。

2011年5月 4日 (水)

米AT&Tがブロードバンドの従量課金を開始

 米国のAT&Tが、何ヶ月か前に発表していたブロードバンドの従量課金を実際に開始したという記事

 モバイルではiPhone対策で実施済みだが、今回は有線ブロードバンドの方だ。

 光ファイバの U-verseサービスで、1ヶ月の通信量が250GBを超えると50GBごとに$10課金すると。
 AT&Tでは影響を受けるユーザは2%以下としているが、実際にハイビジョンの映画を毎日のように見るとかでもなければ関係ないくらいの容量ではある。

 ネットワークの維持コストを考えたら従量課金は当然だと思うし、一般的な使い方から考えればAT&Tの課金水準も妥当だと思う。

 そうは言っても映画のネット配信という視点からは、250GBを超えたあとの料金はかなり割高な印象がある。

 映画のネット配信で有名になったNetflixが映画1本を配信するコストは、2009年の時点で5セントだった。これはCDNの映像配信サーバの費用であって、通信経路となるネットワークのコストは含まれていなかったわけだが、今回のAT&Tの従量課金の部分だけ見ると40セント近くになる。実に8倍だ。
 AT&Tの実際のコストがどのくらいになっているのかは分からないのだが、映像配信費用がこれだけ増えたら、Netflixのような配信サービスが成立するかどうかも怪しくなる。

 ブロードバンドの従量課金は、通信事業者のAT&Tだけでなくケーブルテレビ最大手のComcastでも実施しており、この先も広まっていく可能性が高い。映像配信ビジネスの先行きを考える上では注意が必要だろう。

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