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2008年5月

2008年5月30日 (金)

「モバイルでFTTH並み」の大嘘記事ふたたび

日経コミュニケーション6月1日号の特集記事「LTEが世界を覆う」の中の文句。

LTEでは下り最大326MbpsであることをもってFTTH並みと表記しているが、これは基地局の1セル内で提供できる帯域の総合計値。1ユーザあたりなら、現在の携帯電話の基地局配置では、1Mbpsが安定的に利用できるようになるくらいにしかならないだろう。
このあたりは、ここここのWillcom関連の記事が詳しい。

1ユーザあたりの通信速度を上げることではWillcomのマイクロセルが有利に働くのだが、それでも実利用では10Mbpsくらいが限界か。「FTTH並み」など夢のまた夢、というか大嘘。

2008年5月29日 (木)

ひかりTVとスカパー!光の価格から見えるもの

ひかりTVの多チャンネルサービスは、月額2,650円。
スカパー!光の安い方のチャンネルパックは月額 3,950円。
ここから見えてくるものについて、考えてみたい。

チャンネル内容は、ひかりTVがBSデジタルのパススルーをしていないことを除けば、同じくらいと見ていいだろう。であれば違いはコストだけか。

乱暴だが、両者の設備コストやコンテンツの調達コストに大差が無いとすると、差額の1,300円が、双方の損益分岐点(ひかりTVが100万契約、スカパー!光が25万契約)の差になっていると考えられる。その意味では、ひかりTVは大安売りであるとも言える。(ただし、ひかりTVは普通のテレビでは直接受信できないので、無条件にはオススメ出来ない。)

ひかりTVと欧州のIPTVを比べると、欧州のIPTVはブロードバンドとのバンドルサービスになっていて非常に安いので、ひかりTVの方が高い。ひかりTVがFTTHだから高いというのではない。実際に France Telecomでは、FTTHのブロードバンド&IPTVのバンドルサービスがあり、これはNTTのBフレッツ&ひかりTVより安い。欧州を基準にするなら、ひかりTVは月額2,000円以下になっていい。

ひかりTVがスカパー!光より安いのは、FTTHを普及させるための手段としての戦略的な値付けで、NTTグループが提供しているサービスだから可能になったのだろう。NTTぷららとしては、冒険的な値付けだと思うが、4thMEDIAなどの失敗があったから受け入れざるを得なかったところもあるかもしれない。
欧州のIPTVに比べると高いのは、ひかりTV単独で事業としなければならないNTT法の結果だろう。
この2つのバランスによって、ひかりTVの月額費用は微妙に中途半端になっている。普及するかどうかも中途半端だ。この中途半端さを解決するためには、NTT法の改正が必要なのだが、それは簡単にはできまい。このことが、日本のIPTVの発展を阻害する要因の一つとなることだろう。

まぁ、そんなことを考える以前に、日本のデジタルテレビでは私的複製の制限だのダビング10だのといった世界でもまれな不自由さがあり、IPTVの本来の柔軟性というか発展性とは無縁の絶望的な状態にあることの方が大問題なのだが。

なんだかんだ言ったところで、日本のデジタルTVとIPTVは世界の動向に背を向けて引き籠もり状態になりつつあり、いかんともしがたい。個人的には、ひかりTVの安さにひきずられて、スカパー!光やCATVの値段が下がることを祈るのみ。

2008年5月17日 (土)

ひかりTVは90万加入までは赤字?

 前出の日経コミュニケーションのNTTぷらら社長インタビュー記事だが、ひかりTVの損益分岐点となる加入数は、90万から100万の間とも書かれている。4thMEDIAが開始されたときは30万程度を損益分岐点としていたのに比べると、ものすごくハードルが上がっている。

 同様にNTTのFTTHを利用した多チャンネルサービスとして比較されることの多いスカパー!光であるが、スカパーJSATの決算説明では、損益分岐点が25万加入まで下げられる見込みとのこと。

 いったいこの差はどこから来ているのだろう? IPTVというのは、CATVに比べて品質は低くなるがコストは安いものと思っていたのだが、大きな謎だ。

2008年5月14日 (水)

ひかりTVは3年で110万だそうで

 日経コミュニケーションにNTTぷららの社長インタビュー記事があり、そこでひかりTVの目標として、3年で110万という数字が出ている。

 ひかりTVの前身となる 4thMEDIA が3年ちょっとで7万、吸収したオンデマンドTVやOCNシアターと合わせても30万にとどかずに採算取れてなかったのに、いきなりその3倍以上ですか。その意気やよしと言っても、裏付けがなければ単なるホラでしかない。サービスとしては地デジ再送信が加わったくらいで、他に大した変わりがあるわけでなし、裏付けがあるとはとても思えない。

 海外の例で言えば、フランステレコムでは昨年1年間で50万くらいの増加をしているし、北米では Verizon のFiOS(RFなので、むしろスカパー!光に近いが)もそれに近い増え方をしている。条件次第ではありえない数字ではないのだが、実際には条件はまったく揃っていない。

 4thMEDIAのときも似たような見込み数字を出していたが、はたして今回は現実になるのだろうか。お手並み拝見と行こう。

2008年5月10日 (土)

ひかりTVで地デジ再送信開始

 ひかりTVで地デジ再送信が開始されたみたいだが、放送局の再送信同意が遅れた理由はなんだったのだろうか。いまいちはっきりしない。
 サービスエリアも、フレッツ光ネクスト提供地域限定だとか。帯域制御のできる Cisico AR1000 エッジルータが局側に無いと、地上波放送並みの品質保証ができないからか。きゅうくつなこって。

 個人的には、ひかりTVに加入する気はゼロ。
 ひかりTVのようなIP放送には、以下のような大きな問題点が3つある。

1.受信に専用のセットトップボックスが必要になる
 家の中に何台もテレビやHDDレコーダがあったら、それごとに専用の受信端末が必要になる。わずらわしいことこのうえないし、カネもかかる。将来、テレビなどにひかりTV受信機能の搭載が広がるかもしれないが、多少のコストアップは避けられない。寝室や子供部屋に置くような安いテレビでは厳しいだろう。録画予約もうまくいかない。独身でワンルームマンションに住んでいるならいいのかも。

2.IPネットワークの分岐にはハブが必要
 テレビの同軸ケーブルは、簡単な受動回路の分配機をかますだけで分岐でき、非常に信頼性が高い。壁の中に埋め込んだままで、10年でも20年でも問題を起こさない。IPネットワークは、スイッチングハブという電源を供給されたアクティブな論理回路でパケットが複製される。電源が必要というのもイヤミだが、こいつが意外によく故障する。10Mbpsのころはまだよかったが、100Mbps とか 1Gbps とか、高速化で回路寿命が短くなりがちだ。3年ぐらいで故障すると思うと、よほど注意して配線しておかないと、あとあとのメンテナンスが面倒でしょうがない。いつでも見られて当たり前の放送を、こんな危うい配線に流すのはよくない。

3.IPトラフィックの混雑の問題
 放送はブロードキャスト扱いになる。有線LANは問題ないかもしれないが、11bの無線LANがあったりするとたいへん。Nintendo DS とか、ネットワーク対戦ができなくなってしまう。
 むかし、4thMEDIA を見始めると、子供が DSのネットワーク対戦ができなくなるのはなんとかならないでしょうかという相談をお母さんが goo だかに投げてたのを見たことがあった。4thMEDIAは加入者が少なかったから騒ぎにはならなかったが、今度はどうなることやら。

 これらは、そう簡単には解決できない。通常のテレビ配線並みの使い勝手が実現されることは、10年先でも無理じゃないだろうか。例外は、新築からネットワーク配線をしっかりしておくケースだが、それにしたって、必要な機能を持った家庭向けの安価なLANスイッチは、まだ存在しない。

 技術的にはIPテレビは面白いと思うので、ワンルームに住んでるような人は、どんどん挑戦してもらって、感想を公開して欲しいところ。テレビが何台もあるような家庭では、既存のCATVやテレビアンテナを簡単に置き換えられるようなシロモノではないので、これだけで済まそうなどと思わない方がいいだろう。

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